ちらほらと梅の便りが聞こえてきます。京町の梅林寺へ行ってきました。臨済宗妙心寺派で梅林禅寺とも呼ばれる寺です。控柱にある碧巌録とは禅宗の公案録。禅問答の教科書みたいなものでしょうか。
大庫裏の前です。右手は禅堂「金剛窟」
突き当りが庫裏の玄関です。左に行くと大玄関。ここは小学6年生の時、新聞社主催のスケッチ大会で絵を描いた思い出があります。
写真のように、玄関前に座って正面の大蘇鉄を描きました。上位の賞を貰ったので、いまだに憶えているのです。ここから見る風景は当時と変わっていないように思えます。庫裏前には十数本の松があって、辺りは凛とした空気に満たされています。松は気品のある独特の雰囲気を醸し出します。
梅はまだ数輪が開き始めたばかりでした。
本堂の隣には開山堂や墓地があります。梅林寺は久留米藩主有馬家の菩提寺です。奥にある歴代藩主の墓所は国の史跡で、五棟の霊屋は重要文化財に指定されています。有馬家といえば有馬火消しや情け有馬の水天宮ですね。近いところでは競馬の有馬記念、直木賞作家の有馬頼義が知られています。
外苑に来ました。ここには五百本ほどの梅の木があるそうですが、どれも蕾ばかりでした。梅林寺外苑は河畔にあるためか他所より開花が遅いのです。2月下旬が見頃でしょう。右手の建物はティーハウス。建築家の菊竹清訓氏の設計です。普段は営業していません。
いまの時期、外苑で花といえば数本の蝋梅。
それとハルサザンカ。たぶん絞り笑顔ではないかと思います。
外苑から見る筑後川。対岸は長門石町。昭和49年に橋が架けられて国鉄や市役所まで5分もかからなくなり、区画整理でニュータウンが出来ました。高校生の時、近く橋が架かるという話を聞き、梅林寺下から向こう岸へ渡し船で往復したことがあります。確か自転車を船に載せて渡りました。上流から下流にかけて、橋が建設されたところから順次、渡船が消えていきました。
外苑の門を潜って境内へ戻ります。太鼓橋の向こうにはタワーマンション。新幹線の開通前後から駅前にマンションが林立するようになりました。
どこも手水は流下式になりましたが、ここは従前どおり柄杓を使用しています。山門の向こうに新幹線のホームが見えます。
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