稽古なる人生

人生は稽古、そのひとり言的な空間

中段の構えの剣先の向き(長正館定例剣道稽古・2018年12月12日)

2018年12月13日 | 剣道・剣術
大阪市東住吉区の矢田中学校の体育館で19時半から。

出かける準備をしていると見学希望の連絡が入る。
幼稚園年長さんで5才だという。う~ん、見当がつかない。
長正館の受け入れは小学生からと決まっているけれど、
まあ、遊びがてらに稽古に参加しても良いだろうということで快諾。

ということで、いつもより早めの17時50分に出発。
ところが大渋滞の連続で到着したのは18時10分。
早ければ30分もかからないのに1時間20分もかかってしまった。

本日、メモカメラWX350のため画質悪し。


(いつも通り、準備運動から)


(素振りのあとは、整列して礼をしてから基本稽古)


(K芦五段とⅠ口初段)


(同じく)


(井上館長によるTちゃんの指導)


(K君は木刀による剣道基本技稽古法のおさらい)


(K部五段とI口初段)


【感想・反省点】

I口初段は五段相手に渡り合えるようになってきた。
初心者のTちゃんは素直である。教えがいがある。
K林君は声が小さい。せっかくの稽古だから積極的になって欲しい。

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S口二段へは剣先の向きでアドバイス。ここでまとめてみる。

【剣先の向きについての考察】

一足一刀の間において、相手の両眼の中央、または左目に付けるのが基本。


(全日本剣道連盟「剣道指導要領」38頁、「中段の構え」より)

この構えが攻防いずれにも適したバランスの良い構えである。
この構えで稽古することが大切で、この構えで強くなる剣道が一番の王道と考えて良い。

それを、相手に入られやすいとか、小手を打たれやすいとか、
低く構えて、剣先を相手の胸元や胴、腹部に付けたりすることは邪道でしか無い。

もちろん攻防の中で、剣先の位置は変わるものである。
低い位置から打てる技術も、わざと手元を上げて誘って打てる技術も必要である。
しかし、基本、相手と対峙した時は、最初は「正しい構え」であることを学ばねばならない。

そして、正しい構えから、五せいがん(眉間、左目、顔の中心、咽喉、臍)を攻めて打つ。

【備忘録】五せいがん
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せいがん(五つのせいがん)について
正眼=喉
青正眼=左目、「あおせいがん」
晴正眼=眼と眼の中心、「はれせいがん」
星正眼=額の真ん中、「ほしせいがん」
臍正眼=臍、「へそせいがん」
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つまり、青正眼と晴正眼が、現代剣道では正しい中段の構えなのだ。

正しい構えから、意識して「五せいがん」を攻めて打突しなくてはならないのに、
相手に攻められ、または打とうと焦って手元が上がってしまうことがある。
これを「構えが高い」と叱る指導者は間違っている。
この場合は「手元が上がるクセがある」だ。

また、試合運びで有利だからと、最初から臍正眼に構えたり、
剣先を相手の中心から外したりすることを教えるのはどうかと思う。

相手と正しく剣を交え、そこから相手の心や変化を読み取るのが剣道である。

状況に応じて、低く構えることは問題では無いが、
あたかもそれが正しい構えであるかのように言うのはおかしい。

私も出稽古は多いほうだが、たまに、懸かってくる子供達が全員、
剣先を低く取り、しかも中心を外して構えていて、拍子を外したり、横から打ってきたり、
待って、返し技ばかり狙ったりしてくると、そこの指導者の資質を疑いたくなるのである。
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