私の町吉備津

岡山市吉備津に住んでいます。何にやかにやと・・・

「くろひめ」とは

2015-06-19 09:16:01 | 日記
 容姿端正な美人の「くろひめ」ですが、この女(ひと)の親は「吉備海部直<キビノアマノアタヒ>」です。「海部」ですから、現在の西大寺―岡山ー庭瀬―倉敷―玉島辺りに広がっていた「吉備の穴海」と呼ばれている一帯を支配していた、昔からこの地方に勢力をもていた人ではないでしょうか・・・。なお、太古の穴海の支配者は瀬戸内海に於いても、特に、大きな力を持っていたと云われています。 だからこそ、大和政権は、時の吉備地方の海上交易一般に関わる有力豪族に、「直<アタヒ>と云う「姓」を与え、身分を保障することで、その勢力下に置いたのです。
 
 穴海は地図では次のように記されています。

             
           

 その吉備海部直の娘が、天皇の妾<ミメタチ>に選ばれて、宮中に召し抱えられたのだと思います。その妾の中でも、特に、「くろひめ」が美しかったのです。もともと、彼女たちは天皇の妃の候補として選ばれて召使かわされたのです、後世の「妥女」と同じような身分でした。だから、当然。天皇も、美女であるとお聞きすると、すぐに、当然の如く、彼女を指名して寝所のお世話掛かりに

    “喚上而使也”<メサゲテツカヒタマヒキ>
 
 召し出されます。