私の町吉備津

岡山市吉備津に住んでいます。何にやかにやと・・・

建御雷神と天鳥船神は

2018-06-21 11:07:21 | 日記
 此の二柱の神は「伊那佐之浜」に降り立ち。此処ら辺りから、「口継伝承」と云いましょうか、誠に摩訶不思議な風景を古事記には記しております。

 
        “抜十掬剱逆刺立于波穂
       <トツカノツルギヲヌキテ ナミノホニ サカサマニサシタテテ>

         
 これだけ読んで、二柱の神がどのような姿勢でその場に臨んだかと云うことは現代のわれわれの感覚では想像すること不能です。
「波穂」ですからあの葛飾北斎の描く「神奈川沖波裏」に見られるような逆巻く波の上に剱を逆さま立てたというのです。物理学的でも、そんなに波が同じ体制を保持することなど出来りはずがありませんし、引力があります。しかし、古代の人達の想像力は、現代人の我々想像をはるか越えて、知識がないだけに、自由に物事を思うままに想像の力を働かせてどのようにも処理することができる力があったのです。現代的な知識がないのですから、現代人なら到底考えも及ばないことですが、自由に形作り豊かな世界を頭の中に描くことができたのです。そのような意味で、古代は、大変な豊かな世界だったと思われますのですがどうでしょうかね。あの縄文の「火炎土器」のようにです