ソフレとは添い寝フレンドの略である。一線を越えないという事が、見えない決まりの様なものがある。
今の彼氏とは、合コンで知り合い、付き合って二年ほど経つ。お気に入りの喫茶店で、ご飯を食べて、近くにあるシティモールで、洋服店を見て回り、たわいもないない会話をして、モールを出る。
午後9時いつもの様に、「明日会社だから。」と言い、お互い自分の家の方角へと足を向ける。
彼氏に気を使っている訳ではないが、もう少し一緒にいたいという気持ちはある。
私も明日は朝が早い。最近どうも恋愛の感情が欠如している。彼氏がいても、どこか寂しい。私の彼氏は超イケメンで背が高くて、お金持ち。だから、私の知らない所で、浮気しているのかもしれない。
彼氏を見送る時、後ろ姿を見ると心から寂しい気持ちになる。
そんな時は、家に帰り、ソフレを電話で呼ぶ。
「ごめん。リュウ今家にいるんだけど、せつなくて、寂しくて、一緒に寝てくれない?」
「わかった。今彼女がいるから、帰ったらすぐ行くね。」電話を切った後、ベッドの上にあるヌイグルミとファッション雑誌を片付けた。一時すると、リュウがインターホンを鳴らし、ドアを開けて入って来る。
「コーヒーかジュース飲む?」彼に尋ねる。
「飲む。」リュウがソファに座り、テレビのリモコンを探すと、いつもの様にテレビをつけた。お笑い芸人が笑わかそうとしている。それから、御菓子を食べて、コーヒーを飲んだ。
「シャワー先浴びてくるね。」
「わかった。」一時間後、その後リュウがお風呂に入り、一緒にベッドに入る。
お互い顔を向けあい、ちょっと照れながら手を握る。リュウが肩を抱く。そのまま、私は安心して、深い眠りにつき、明日もまた気持ちのいい朝を迎える。
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最近どうも糖尿病のせいで、男の性欲が湧いてこない。仕事を定年して、盆栽いじるだけの爺になってしまった。妻も去年胃がんで、先に逝ってしまった。
囲碁クラブで、知り合った友人の女子高生の孫とたまに話しをするのが、唯一の楽しみである。
「源三さんいますか?」縁側で、新聞紙をひいて爪を切っていると、制服姿のクミが顔をひょっこりと出した。
「おお。いるよ。」
「いた~。これおじいちゃんから差し入れ~。」バナナを一房差し出した。
「ありがとう。学校帰りか。ちょっと上がってお茶でも飲んでいきなさい。」
「じゃー。ちょっとだけ飲んでいこうかな。」鞄を足元に置いた。
「確か冷蔵庫におはぎがあった。」冷蔵庫からおはぎを取り出し、お茶を注いで、おぼんに乗せ、クミが座っている側に置いた。
「わぁー。おはぎ大好き。」大きな口を開けて、一口食べると、「超~美味しぃ~。」と呟いた。
「超美味しいか。」最近の若い子がとてもおいしい時に、超をつける事が新鮮に聞こえてくる。クミの美味しそうに食べている姿を見ていた。
お茶を飲んで一息ついた後、「源三さん寂しくないの?」といきなり聞いてきた。
「何がだね?」
「いや。去年奥さん亡くして、じいちゃんも心配してたけど、寂しくないかなと思って。」
「寂しい時もあるが、縁側で盆栽を見ながらおはぎを食べてると、子猫が時々遊びに来るから、全然寂しくないよ。」妻とよく日向ぼっこをしたのを思い出していた。
「そっか。寂しくなったらいつでも言ってね。私、源三さんに会いに来るから。」
「ありがとう。こんな年寄りに優しくしてくれて嬉しいよ。」おはぎを食べ終わり、「それじゃまたね。」と言って手を振って帰った。
何日か経った後。
「今日、家出して来たんだ。父親とケンカしていくとこがない。」夜の7時頃、玄関の前にずぶ濡れのクミが立っていた。捨てられた子猫の様にぶるぶると震えていた。
「それは大変だ。早く家に入りなさい。」髪や制服がびっしょりと濡れてて、大きな目からも涙が流れていた。雨の滴なのか涙の滴なのか。分からなかったが、哀しさが伝わってきた。
側にかけてあるタオルを取り出し、濡れた髪を拭いた。
「こんなに濡れて。どうしたか。訳は後から聞くから。そのままだと風邪をひく、お風呂にでも入って、ゆっくりとしていきなさい。クミの家には電話しとくからな。」
「源三さん。ありがとう。」泣きべそをかきながらお風呂に入っていった。お風呂に入ると気持ちがすっきりとしたのか、鼻歌が聞こえてきた。
ばぁさんのタンスの中から、着物と帯を取り出し、お風呂場に制服と着物を入れ替えた。
「ばぁさんの着物があったから、これ着るといい。大きいかもしれないが。制服が乾くまでだからいいだろう。」ガラスドア越しに話しかけた。
「ありがとう。」というと更に鼻歌の続きを歌いだした。部屋の中で、制服を物干し竿に干した。一時したら、着物を来たクミが出てきた。帯の結び方が分からないのか。ざんばらに結んでて、笑ってしまった。
「似合うな。」
「帯の結び方がよく分からなかった。」ばぁさんの事を思い出してしまった。よく着物を着ていたものだ。
「今日は、うちに泊まっていくと良い。外は土砂降りで、洪水警報が出ているから、家まで帰るには危ないだろう。クミの家にも許可はとった。父親は、二度と帰ってこなくていいとか言っていたが、明日一緒に謝りに行くか。」
一時考えて、クミが小声で「ありがとう。」と言った。
若い時は、色々親には不満がある。私も遠い昔はそうだった。父親には、反抗ばかりして、いつも怒られていた。 何故そんな嫌な事ばかり言うのか。親と同じ年になってみて初めて分かった。
「布団、仏間にひいていたから寝るといい。」
「わかった。もう寝るね。」着物の裾を引きづりながら、布団に倒れるように寝ころんだ。よほど疲れていたのだろうか。そのまま眠ってしまった。
深夜2時頃、ピカッと稲光がして、ドドッンと雷がなり、近所に落ちたような音が響いた。
クミが目を覚まして、「キャー。」と怖がった。キョロキョロと周りを見渡し、隣に源三が寝ている事に気づくと、「源三さん隣で寝ていい?」と聞いてきた。はだけた着物の帯、石鹸の残り香。遠い昔に感じた恋心。
寝ぼけて返事をすると、私の布団にもぐりこんできた。
「布団あたたかぃ。」と言って、布団の中で抱きついてきた。
「なんかじぃちゃんの匂いがして、安心する。」糖尿病で忘れていた性欲が少し目覚めていた。こんな若い子に対して変な考えが浮かんだが、頭で考えるよりは、あそこの元気がなかった。
クミの頭を「ヨシヨシ」と子猫を撫でるように撫でて、一緒にスヤスヤと眠った。
それから、学校で嫌な事があったり、彼氏と別れる度に源三の家に遊びに来て、一緒に眠るようになった。
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午後9時いつもの様に、「明日会社だから。」と言い、お互い自分の家の方角へと足を向ける。
彼氏に気を使っている訳ではないが、もう少し一緒にいたいという気持ちはある。
私も明日は朝が早い。最近どうも恋愛の感情が欠如している。彼氏がいても、どこか寂しい。私の彼氏は超イケメンで背が高くて、お金持ち。だから、私の知らない所で、浮気しているのかもしれない。
彼氏を見送る時、後ろ姿を見ると心から寂しい気持ちになる。
そんな時は、家に帰り、ソフレを電話で呼ぶ。
「ごめん。リュウ今家にいるんだけど、せつなくて、寂しくて、一緒に寝てくれない?」
「わかった。今彼女がいるから、帰ったらすぐ行くね。」電話を切った後、ベッドの上にあるヌイグルミとファッション雑誌を片付けた。一時すると、リュウがインターホンを鳴らし、ドアを開けて入って来る。
「コーヒーかジュース飲む?」彼に尋ねる。
「飲む。」リュウがソファに座り、テレビのリモコンを探すと、いつもの様にテレビをつけた。お笑い芸人が笑わかそうとしている。それから、御菓子を食べて、コーヒーを飲んだ。
「シャワー先浴びてくるね。」
「わかった。」一時間後、その後リュウがお風呂に入り、一緒にベッドに入る。
お互い顔を向けあい、ちょっと照れながら手を握る。リュウが肩を抱く。そのまま、私は安心して、深い眠りにつき、明日もまた気持ちのいい朝を迎える。
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囲碁クラブで、知り合った友人の女子高生の孫とたまに話しをするのが、唯一の楽しみである。
「源三さんいますか?」縁側で、新聞紙をひいて爪を切っていると、制服姿のクミが顔をひょっこりと出した。
「おお。いるよ。」
「いた~。これおじいちゃんから差し入れ~。」バナナを一房差し出した。
「ありがとう。学校帰りか。ちょっと上がってお茶でも飲んでいきなさい。」
「じゃー。ちょっとだけ飲んでいこうかな。」鞄を足元に置いた。
「確か冷蔵庫におはぎがあった。」冷蔵庫からおはぎを取り出し、お茶を注いで、おぼんに乗せ、クミが座っている側に置いた。
「わぁー。おはぎ大好き。」大きな口を開けて、一口食べると、「超~美味しぃ~。」と呟いた。
「超美味しいか。」最近の若い子がとてもおいしい時に、超をつける事が新鮮に聞こえてくる。クミの美味しそうに食べている姿を見ていた。
お茶を飲んで一息ついた後、「源三さん寂しくないの?」といきなり聞いてきた。
「何がだね?」
「いや。去年奥さん亡くして、じいちゃんも心配してたけど、寂しくないかなと思って。」
「寂しい時もあるが、縁側で盆栽を見ながらおはぎを食べてると、子猫が時々遊びに来るから、全然寂しくないよ。」妻とよく日向ぼっこをしたのを思い出していた。
「そっか。寂しくなったらいつでも言ってね。私、源三さんに会いに来るから。」
「ありがとう。こんな年寄りに優しくしてくれて嬉しいよ。」おはぎを食べ終わり、「それじゃまたね。」と言って手を振って帰った。
何日か経った後。
「今日、家出して来たんだ。父親とケンカしていくとこがない。」夜の7時頃、玄関の前にずぶ濡れのクミが立っていた。捨てられた子猫の様にぶるぶると震えていた。
「それは大変だ。早く家に入りなさい。」髪や制服がびっしょりと濡れてて、大きな目からも涙が流れていた。雨の滴なのか涙の滴なのか。分からなかったが、哀しさが伝わってきた。
側にかけてあるタオルを取り出し、濡れた髪を拭いた。
「こんなに濡れて。どうしたか。訳は後から聞くから。そのままだと風邪をひく、お風呂にでも入って、ゆっくりとしていきなさい。クミの家には電話しとくからな。」
「源三さん。ありがとう。」泣きべそをかきながらお風呂に入っていった。お風呂に入ると気持ちがすっきりとしたのか、鼻歌が聞こえてきた。
ばぁさんのタンスの中から、着物と帯を取り出し、お風呂場に制服と着物を入れ替えた。
「ばぁさんの着物があったから、これ着るといい。大きいかもしれないが。制服が乾くまでだからいいだろう。」ガラスドア越しに話しかけた。
「ありがとう。」というと更に鼻歌の続きを歌いだした。部屋の中で、制服を物干し竿に干した。一時したら、着物を来たクミが出てきた。帯の結び方が分からないのか。ざんばらに結んでて、笑ってしまった。
「似合うな。」
「帯の結び方がよく分からなかった。」ばぁさんの事を思い出してしまった。よく着物を着ていたものだ。
「今日は、うちに泊まっていくと良い。外は土砂降りで、洪水警報が出ているから、家まで帰るには危ないだろう。クミの家にも許可はとった。父親は、二度と帰ってこなくていいとか言っていたが、明日一緒に謝りに行くか。」
一時考えて、クミが小声で「ありがとう。」と言った。
若い時は、色々親には不満がある。私も遠い昔はそうだった。父親には、反抗ばかりして、いつも怒られていた。 何故そんな嫌な事ばかり言うのか。親と同じ年になってみて初めて分かった。
「布団、仏間にひいていたから寝るといい。」
「わかった。もう寝るね。」着物の裾を引きづりながら、布団に倒れるように寝ころんだ。よほど疲れていたのだろうか。そのまま眠ってしまった。
深夜2時頃、ピカッと稲光がして、ドドッンと雷がなり、近所に落ちたような音が響いた。
クミが目を覚まして、「キャー。」と怖がった。キョロキョロと周りを見渡し、隣に源三が寝ている事に気づくと、「源三さん隣で寝ていい?」と聞いてきた。はだけた着物の帯、石鹸の残り香。遠い昔に感じた恋心。
寝ぼけて返事をすると、私の布団にもぐりこんできた。
「布団あたたかぃ。」と言って、布団の中で抱きついてきた。
「なんかじぃちゃんの匂いがして、安心する。」糖尿病で忘れていた性欲が少し目覚めていた。こんな若い子に対して変な考えが浮かんだが、頭で考えるよりは、あそこの元気がなかった。
クミの頭を「ヨシヨシ」と子猫を撫でるように撫でて、一緒にスヤスヤと眠った。
それから、学校で嫌な事があったり、彼氏と別れる度に源三の家に遊びに来て、一緒に眠るようになった。
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