仕事帰りにスーパーに立ち寄り、ケーキを眺めていた。
チョコレートケーキやチーズケーキ、モンブランまである。
まったく、どれでも一緒に見えるが、美穂のやつはどれが好きだったか、忘れてしまった。
悩んでいると、目がクリッとした可愛い女の店員がチーズケーキがオススメだと言っていたので、すぐに買ってしまった。
「ただいま。」
「あら、お帰りなさい。早かったのね。」美穂が玄関にトボトボと歩いてきて、バッグを持った。
「これおみあげ。」
「ありがとう。ケーキ?」
「そうそう。久しぶりにスーパーに寄ったら、無性にケーキを食べたくなってね。」
「本当、昔から気分にすぐ乗せられちゃうんだから。」美穂がしかめたような顔をした。
台所の前のソファに座ると、カレーの香りが漂っている。
「今日はカレーか。美味そうだな。」皿を取り出して、真っ白いご飯に野菜が沢山入ったカレーをかけていた。
私が早速、スプーンを手に持ち食べようとしていると、美穂が静かに言った。
「あなたの部下のかおりって子から電話があったよ。」
「えっ。なんて言ってた?」
「仕事で分からない事があったからどうしても聞きたかったですって。」
「そっか。望月さん最近入ってきた子でさ。分からないから教えてたんだよ。」
「仕事熱心な人なのね。」
「そうだよ。」かおりのやつ今になって何を言いたいんだ。自宅にまで電話してきて、付き合いは終わったはずだった。
美穂のやつ少し感づいたのかも知れない。
「それじゃ、ご飯も食べた事だし、デザート食べよっか。」
美穂がさっき買ったチーズケーキを冷蔵庫から取り出して、小皿にうつし、小さなフォークを戸棚から出した。
食べていると、電話が鳴った。
「俺が出るよ。たぶん、望月さんだから。」悟られない様に電話に出た。
「もしもし。」電話口を耳にあてる。
「部長。私、まだあきらめてませんから。明日、いつものホテルで待ってます。来てください。」そういうと電話が切れた。美穂に気づかれないように話を続けた。
「あぁその事か。会社で教えるから。ほどほどにしておけよ。それではな。」ツーッーというプッシュホンに話しかけるというのも不気味なモンだなと思った。我ながら素晴らしい演技だったが、美穂が澄ました顔でチーズケーキを美味しそうに食べていた。
明日ホテルで待ってますって、私が行くわけがない。だけど、気になってしょうがない。別れを告げてすぐ帰ればいいだけの事だ。
会社では、かおりとは仕事の話しかしない。昨日の電話も女の気まぐれだ。急に寂しくなって、電話をするってよくある事だ。
席についているかおりを見ると、時々送ってくる視線が痛かった。
今夜は、どうしよう。
私は悩んだ。何を躊躇しているのか。ただ家に帰ればいいだけの事だ。
ガチャと玄関のドアを開けた。
中から満面の笑みで「お帰りなさい。」という声が聞こえてきた。
かおりは、ホテルの一室でメソメソと泣いた。
どうする事も出来ない心の扉を開こうとして、呪文でも愛の言葉でも、開けることが出来なかったのだ。
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チョコレートケーキやチーズケーキ、モンブランまである。
まったく、どれでも一緒に見えるが、美穂のやつはどれが好きだったか、忘れてしまった。
悩んでいると、目がクリッとした可愛い女の店員がチーズケーキがオススメだと言っていたので、すぐに買ってしまった。
「ただいま。」
「あら、お帰りなさい。早かったのね。」美穂が玄関にトボトボと歩いてきて、バッグを持った。
「これおみあげ。」
「ありがとう。ケーキ?」
「そうそう。久しぶりにスーパーに寄ったら、無性にケーキを食べたくなってね。」
「本当、昔から気分にすぐ乗せられちゃうんだから。」美穂がしかめたような顔をした。
台所の前のソファに座ると、カレーの香りが漂っている。
「今日はカレーか。美味そうだな。」皿を取り出して、真っ白いご飯に野菜が沢山入ったカレーをかけていた。
私が早速、スプーンを手に持ち食べようとしていると、美穂が静かに言った。
「あなたの部下のかおりって子から電話があったよ。」
「えっ。なんて言ってた?」
「仕事で分からない事があったからどうしても聞きたかったですって。」
「そっか。望月さん最近入ってきた子でさ。分からないから教えてたんだよ。」
「仕事熱心な人なのね。」
「そうだよ。」かおりのやつ今になって何を言いたいんだ。自宅にまで電話してきて、付き合いは終わったはずだった。
美穂のやつ少し感づいたのかも知れない。
「それじゃ、ご飯も食べた事だし、デザート食べよっか。」
美穂がさっき買ったチーズケーキを冷蔵庫から取り出して、小皿にうつし、小さなフォークを戸棚から出した。
食べていると、電話が鳴った。
「俺が出るよ。たぶん、望月さんだから。」悟られない様に電話に出た。
「もしもし。」電話口を耳にあてる。
「部長。私、まだあきらめてませんから。明日、いつものホテルで待ってます。来てください。」そういうと電話が切れた。美穂に気づかれないように話を続けた。
「あぁその事か。会社で教えるから。ほどほどにしておけよ。それではな。」ツーッーというプッシュホンに話しかけるというのも不気味なモンだなと思った。我ながら素晴らしい演技だったが、美穂が澄ました顔でチーズケーキを美味しそうに食べていた。
明日ホテルで待ってますって、私が行くわけがない。だけど、気になってしょうがない。別れを告げてすぐ帰ればいいだけの事だ。
会社では、かおりとは仕事の話しかしない。昨日の電話も女の気まぐれだ。急に寂しくなって、電話をするってよくある事だ。
席についているかおりを見ると、時々送ってくる視線が痛かった。
今夜は、どうしよう。
私は悩んだ。何を躊躇しているのか。ただ家に帰ればいいだけの事だ。
ガチャと玄関のドアを開けた。
中から満面の笑みで「お帰りなさい。」という声が聞こえてきた。
かおりは、ホテルの一室でメソメソと泣いた。
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