◆本と歩こう㉓◆
こんにちは。市民レポーターの 杉浦玲子 (すぎうら れいこ)です。
今回は、4月29日(木・祝)に甲府市総合市民会館で行われた「ななかい 子ども食堂(食材配布会)」のご報告です
配布会は親子20組の予約制で、マスク着用、消毒・検温、入場制限などの感染症対策をして行われました。
◆個人や団体から提供された食品◆
◆「風土記の丘農産物直売所」の新鮮な野菜◆
「ななかい」は、やまなし大使・勝島和歌子さん主宰の慈善活動団体。
甲府での活動は、勝島代表の高校時代の友人・小池恵子(こいけ けいこ)さんがご家族で主催しています。
甲府では、昨年11月から季節ごとに無料配布会を開催。
予約制ですが、祖父母と孫など、どのような親子・家族でも申し込み可能で、無料で食材を選んで持ち帰ることができます。
★小池さん一家にインタビューしました★
恵子さん(写真右)は、今回の開催について、
「おかげさまで、久しぶりに開催できました(前回は1月)。人づてに個人や団体、直売所からのご厚意で食材を提供してもらっています。参加してくださった皆さんと交流をもつことが、私たちの励みになっています。
コロナ禍で、本来の目的である子ども食堂としての食事提供が難しい状況なので、しばらくは予約制の食材配布という形で実施していく予定です。継続していくためには、食品と同様に、人や時間の確保も課題です。子どもも大人も孤立しないように交流を深めるイベントとして、より多くの人に支援できるよう、回数や人数を増やしていきたいです」と仰っていました。
中学1年生の楓さん(中央)は、子どもボランティア隊として活躍中。ある日、家に届いた大量のナスが規格外であることを知って、衝撃を受けたそうです。
「こんなにいい野菜がどうして?と思ったのがきっかけです。食品ロスを考える場として、子ども隊で野菜の収穫体験や勉強会などをやっていきたいです」と話してくれました。
ロボット教室を主宰されている桂さん(左)は、参加者にお菓子を配るロボットのコーナーを設置。
教室の生徒さんたちもボランティアで参加しています。
「ロボットを通じて、子ども同士や親子で楽しめるようにしています。皆さんが笑顔になってくれるのがうれしいですね。この活動が、少しでも困っている人の役に立てればと思っています」
◆好きなロボットからお菓子がもらえます◆
◆参加者からのお礼のメッセージ◆
今回が2回目という参加者の方からは、
「小さい子がいると買い物もひと苦労です。新鮮な野菜がもらえて、ロボットで子どもも楽しめるように工夫されていて、本当に助かっています」というコメントをいただきました。
今回は首都圏の非常事態宣言の影響で中止になりましたが、平常であれば、ウォーキングや占いなどの無料体験もあるそうです。
次回は夏の開催予定。今後の活動にも注目★ですね
慈善活動団体 ななかい
https://nana-kai.localinfo.jp/
~本と歩こう㉓~『からっぽの冷蔵庫 見えない日本の子どもの貧困』
※表紙画像は発行元の許諾を得ています。
米山けい子著 東京図書出版 2018年
「子どもの貧困の実態や子ども達の思いを伝え、解決への道筋を共に探っていきたい」(本文より)
2009年から、NPO法人として活動している フードバンク山梨。
本書はその発足人である、米山けい子代表による活動記録です。
3000通を超える利用者からの返信はがきをもとに、具体例として掲載されている手書きの文章からは、支援世帯それぞれの生活状況が伝わってきます。
一見しただけではわかりづらい「子どもの貧困」について、考えるきっかけになる一冊です。
―取材へのご協力、ありがとうございました―