こ も れ び の 里

長崎県鹿町町、真言宗智山派、潮音院のブログです。平戸瀬戸を眼下に望む、人里離れた山寺です。

日本人は食べていた!しっかり摂取 動物性。

2008年06月30日 | 仏教

 連日お斎(とき)の話で恐縮。
仏教の実践徳目で常に先頭に挙げられるのが、「不殺生」。
この不殺生の実践で、最も取り組みやすいのが精進の食事を頂くこと。
お精進の料理だって、命あるものを頂くことにかわりはないけど、
そんな現実を認識し感謝しながら頂くことにこそ、大切な意味がある。
精進料理のポイントは、
人間という種の生き物から少しでも遠い種(菜)の命を頂く
ということと、香りの強い食材をさけるということ。
この二点が特に意を注ぐところだ。
香りの強さは、すなわち精力を養う栄養素が多く含まれている、
ということにつながるのだろうか。
必要以上のエネルギーは、精神の安定には不都合なことかも知れない。
腕力や攻撃性を養うには好都合だけどね。

西洋の文明が押し寄せてくるまでは、
日本列島人は動物性タンパク質の摂取はそれほどでもなかっただろう。

・・・とまで書いて、ふと思い出した。
んで、ふたたびルイス・フロイトの「日欧文化比較」参照。
「ヨーロッパ人は牝鶏やウズラ、パイ、ブラモンジュなどを好む。
日本人は野犬や鶴、大猿、猫、生の海藻などをよろこぶ。」
「われわれは犬は食べないで、牛を食べる。彼らは牛を食べず、
家庭薬として見事に犬を食べる。」
・・・という記述がある。
犬、鶴、猿、猫を食べてたと。OH!!
食す頻度や量的なものまではわからないが、
ちゃっかりしっかり動物性を頂いていたんだな、日本人。
あ、「お殿様がシシ狩りを・・・」といった場合のシシとは、
特定の鹿とか猪に限らず、野山に棲息する動物全般のことを指す
と聴いたことがある。
想像するに、多様な生き物を頂いていたんだろうな、日本人。

と、此処まで書いて、結論付けたかった内容が、無惨にも霧散。
                          残念っ!!
コメント
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