台湾はバナナ生育の条件である気候的には寒く北限に近い。フィリピンでは8か月で収穫できるのに
台湾では収穫まで12か月から13か月かかるものもある。促成栽培でなくじっくり成長するため味・
香りが濃くなる。台湾は、標高4000m近い山があったり、熱帯地域があったり、北と南では気温も
違い、均一な気候風土ではない。また「台風銀座」とも呼ばれ、毎年多くの台風が通過し、バナナ
畑にも被害をおよぼしている。
台湾が日本の統治下にあった時代に、日本人が現地の農民に日本の果物の端境期である、春先から
初夏の時期にあわせて出荷できるように、バナナ栽培を指導し成功した。
同じ台湾バナナでも、時期によって色、形態が微妙に変化する。1月中旬から3月中旬は「冬蕉(冬
バナナ)」と呼び、3月中旬から4月中旬は「花竜仔蕉」、4月中旬から5月中旬は「黒皮春蕉」など。
名前のように緑が濃く「黒い皮」のようなバナナや、「白い皮」のバナナ、頭が丸く大きいバナナ、
さきが尖ったバナナといった多種多様である。
PENTAX K-3 ”雅” + Sigma 18-300mm F3.5-6.3 macro HSM で撮影した。