遂に前期が終了するあにめぞん、来週はMXでの再放送お休みするそうで(映画プリキュアやるらしい)、ここのあにめぞん感想もお休みとなりまする。
予告したところで前回の続きですよ~。
・第26回「五代ボー然!響子のヤキモチ大爆発!!」 脚本:島田満 コンテ・演出:やまざきかずお 作画監督:音無竜之介(高橋ナオヒト)
…前期の最終回という事で、コンテ&演出をチーフディレクター(総監督)のやまざき氏が担当。
ちょくちょく書いてるが、やまざき演出の特徴は俯瞰、高所から見下ろす構図が多いんですよ。
アニメうる星時代も丘の上から友引町を見下ろす構図が頻繁に出て来た。
初夏を表すのに紫陽花を用いたのは月並みだが成功している。
てぇか紫陽花以上に初夏を表すのに効果的な素材は無いだろう。
元学友の既婚の友人に呼び出され、街で久々会った響子さん。
その時のフリフリ乙女なファッションが凄まじい!
「全然変ってないね~」――皮肉か!?友よ!?(笑)
いやまぁ当時お嬢様ファッションは確かに流行ってましたよ。
しかし響子さん…二十歳を過ぎてその服は流石に(汗)…言ってしまえば、前期キャラデザのもりやま氏は、ファッションセンスあんまり無かったなと。
余談だがアニメらんまのキャラデザ、中嶋女史は更に微妙なセンスをお持ちだった、センス以前に季節感まるで無い服着せてたし…。(汗)
あにめぞん中期~キャラデザを高田女史に変更、この方の絵を嫌う人も多かろうが(まず留美子先生の絵と全く違うし)、女性キャラのファッションはセンス悪くなく感じる。
小さな子供を連れて来た友人を羨ましく思う響子さん。
そんな彼女に友人が言う、「でも再婚する時に障害になるわよ」。
「再婚なんて…」と笑う響子さん、友人は「何時までも思い出引き摺って生きてはいけないわよ」と、まるで響子さんの母親の様な口調で諭す。
原作では友人から「響子なら、言い寄って来る男の1人や2人、居るんでしょ?」と訊かれ、響子さんが五代と三鷹の顔をポッと思い浮べるんですよ。
ここ、アニメでも映像化して欲しかった。(坂でポッと思い浮べてるからって、削ってはいかんかったと思う)
この時点での響子さんは五代と三鷹を天秤にかけ、三角関係を楽しんですらいる。
計算高くてズルイ女な響子さんを、赤裸々に描いてこその回だったと思うよ。(笑)
響子さんみたいな女キャラを、同じ女である原作者が描いてるのが凄い。
並の女流漫画家ならヒロインに己の理想像を重ねたがるもんだが、留美子先生はそんな真似しないから偉いのです。
ここまでの響子さんは五代にも三鷹にも等しく嫉妬する、それは2人に好意を抱いてるせいというより、「愛したからには忠誠を誓いなさい!」という女王様気質からだと思えるのな。
「再婚なんてまだまだ。2人とも待っててくれるわ!」なんて呑気に構える響子さん。
そこへ五代が自分の部屋にこずえちゃんを連れて来た――途端にメラメラ燃え盛るジェラシーの炎。(笑)
当てつけで三鷹からのデートの誘いを受ける響子さん。
今迄は「一緒に遊びに行くだけ」だったのが、五代や一の瀬さんを前に、「デート」だときっぱり告げるのです。
いやはや女の嫉妬は恐ろしい、でも男側にとっては無反応よりも、嫉妬してくれる方が嬉しいんでしょうな。(笑)
タイトル通り今回の響子さんは、視聴者が呆然とさせられるほど、メチャクチャ恐い嫉妬ぶり。
上品でありながら、超底冷えする声で演技する、島本さんマジ名(声)優。
ヒス声で罵られるより、余程ゾッとしますですよ。
しかしこずえちゃんの件では五代が悪い、御飯作って貰ったりしといて、「付き合ってませ~ん」て言い訳は通用しないだろう。
今も見られる「意志薄弱男に多数の美女が群がるハーレム設定」ってのは、系譜を辿るとめぞんが流行らしたものかもしれんね。
よく「うる星からじゃあ?」なんて説も聞くけど、あの漫画の男主人公はハーレムが夢なのであって、モテモテハーレム設定は無いんだよ実は。
閑話休題、ちゃっかり二又かけてる五代(演じてる声優が「二又」氏だけに)にムカムカ度急上昇中の響子さん。
「ヒモみたいな五代さんより、三鷹さんの方が頼り甲斐有るし、見た目と違って誠実よ!」
だがそんなモノローグを裏切るショックな光景が窓の向うに――待合い場所に指定した茶店下のペットショップで、三鷹が見知らぬ女性と抱き合っていたのだ。
ここでめぞんファンなら犬嫌いの三鷹が、迫る犬の恐怖で店員に縋り付いた事を覚るだろうが、生憎響子さんは三鷹が犬嫌いである事を知らない。
すっかり誤解した響子さんは、やさぐれきってパチンコ屋へゴー。
周囲の客が遠巻きにする程、出玉放出フィーバーするのだった。
ここも原作だとモノローグが入るんだけどね…無言で女パチプロしてる響子さんは恐ろしい迫力だったけど(笑)、ついでに指摘するならBGMが合ってなく感じられた。
ぶっちゃけ原作通りにモノローグ入れれば、BGMは要らなかった気がする。
そういや、うる星もめぞんもらんまもパチが出されて、残るは犬夜叉・人魚・1ポンドの福音?(既に出てる?)
実はパチ大好きな留美子先生だから、出るのは必然だったかもしれない。
日が暮れて、こずえちゃん宅から一刻館への帰り道、五代は紙袋を抱えた響子さんと出くわす。
三鷹とデートを楽しんだ筈の響子さんは、何故か缶詰いっぱいの紙袋を抱えていた。
「重そうだから持ちましょうか?」と声をかければ、血も凍る様な声で「結構です。男の方の世話にはなりません」と断られる。
…慇懃無礼な台詞を早口で喋る島本さんマジ神演技、正しい意味で鳥肌が立った。(コワイヨコワイヨコワイヨ…)
「変ったデートですね、缶詰そんなに大量に抱えて…」、五代のこの空気読まない言葉が致命的だった――響子さん…大きく振り被って缶詰を――投げた~~~~~!!!!当ったぁ~~~~!!!!――カキーーーーン!!!!とこれは大きい~~~~!!!!――と何故かここでTVのプロ野球中継映像が挟まれるのには笑った、響子さん乱心モードを和らげる狙いのイメージ映像すか?(笑)
痛みに悶絶し頭を抱える五代、紙袋の破れ目から止め処なく坂道に溢れて転がる缶詰、缶詰、缶詰…!!!――四次元紙袋!!?(爆笑)
つかこれもイメージ映像ってやつで、涸れる事無く溢れる缶詰は、更迭されたCDやまざき氏の悔し涙…を例える物だったのかもしれない。(超解読)
その頃三鷹さんは店で待ちぼうけをくらっており、理由が解らず首を傾げるのだが、ぶっちゃけラストシーンのシュールなインパクトが全てを攫ってった。(笑)
前期終了という事で纏め。
ここまでの「あにめぞん」の出来は、正直に言って凡庸。
一言で表現するなら前期あにめぞんは「模写絵」、原作を見たまんまトレースするだけのアニメ。
写す段階で時折肝心の線を拾い忘れ、全体のバランスを崩す事も頻繁だった。
初期は特にトレース自体が下手くそで、広範囲に残った余白(放送時間)に、余計な物(シーン)を描き加えたりな。
でも終盤に近付くにつれ写し慣れた事により、原作の雰囲気を再現するまで上達したと思う。
それでも、このままCD変更せずに続いたとしても、原作を超える事は無かったろうなと。
ただ原作ファンにとって原作は聖典同様の絶対的存在、超える必要なんて無いと考える人が大半だったろう。
なのにCD変更した理由は何かと問われれば、「原作ファンに不評だった」為。
製作会社の発言から推理するに、恐らく1クール(13話)過ぎた辺りで、既にCD交替を決めてたかと。
やまざき氏の場合、映画うる星4の失敗が、更なる逆風となって吹いたのかもしれない。
あの映画がファンの間での氏の評判を、著しく下げた遠因になったと自分は考えている。
で、前期あにめぞんの具体的に不評だった点を挙げると、ラストだけを変えるとか、話の中で大事な台詞やシーンを削るとか、不必要な長い前置きを追加するとか。
アニメから作品を知った一般の視聴者からも、「実際の季節と作中の季節が合ってない」と、批判する声が寄せられてたらしい。
前番組のうる星ノリを引き摺ってるのも、ファンから批難されてたな。
メガネとしのぶとあたるそっくりの園児が、第1回~この最終回迄モブとして出続けたのは、一体何の意図有っての事だったのでしょうねぇ?
自分自身、必要以上にギャグテイストな前期は、あまり好きにはなれんかった。
失礼ながら前期スタッフには、原作を解読する力が足りなかったと思う。
スタッフ更迭も止むを得なしと納得出来なくもなかった。
さてそれじゃあ新CDが就任した「あにめぞん」は、一体どんな風に変ったのか…?
その回答は次回までお待ち下さい。
(個人的評価) 脚本△ 演出△ 作画○ …次回から予告もさり気にモデルチェ~ンジ!(←御免、嘘、第37回からだった。(汗))
【続】
予告したところで前回の続きですよ~。
・第26回「五代ボー然!響子のヤキモチ大爆発!!」 脚本:島田満 コンテ・演出:やまざきかずお 作画監督:音無竜之介(高橋ナオヒト)
…前期の最終回という事で、コンテ&演出をチーフディレクター(総監督)のやまざき氏が担当。
ちょくちょく書いてるが、やまざき演出の特徴は俯瞰、高所から見下ろす構図が多いんですよ。
アニメうる星時代も丘の上から友引町を見下ろす構図が頻繁に出て来た。
初夏を表すのに紫陽花を用いたのは月並みだが成功している。
てぇか紫陽花以上に初夏を表すのに効果的な素材は無いだろう。
元学友の既婚の友人に呼び出され、街で久々会った響子さん。
その時のフリフリ乙女なファッションが凄まじい!
「全然変ってないね~」――皮肉か!?友よ!?(笑)
いやまぁ当時お嬢様ファッションは確かに流行ってましたよ。
しかし響子さん…二十歳を過ぎてその服は流石に(汗)…言ってしまえば、前期キャラデザのもりやま氏は、ファッションセンスあんまり無かったなと。
余談だがアニメらんまのキャラデザ、中嶋女史は更に微妙なセンスをお持ちだった、センス以前に季節感まるで無い服着せてたし…。(汗)
あにめぞん中期~キャラデザを高田女史に変更、この方の絵を嫌う人も多かろうが(まず留美子先生の絵と全く違うし)、女性キャラのファッションはセンス悪くなく感じる。
小さな子供を連れて来た友人を羨ましく思う響子さん。
そんな彼女に友人が言う、「でも再婚する時に障害になるわよ」。
「再婚なんて…」と笑う響子さん、友人は「何時までも思い出引き摺って生きてはいけないわよ」と、まるで響子さんの母親の様な口調で諭す。
原作では友人から「響子なら、言い寄って来る男の1人や2人、居るんでしょ?」と訊かれ、響子さんが五代と三鷹の顔をポッと思い浮べるんですよ。
ここ、アニメでも映像化して欲しかった。(坂でポッと思い浮べてるからって、削ってはいかんかったと思う)
この時点での響子さんは五代と三鷹を天秤にかけ、三角関係を楽しんですらいる。
計算高くてズルイ女な響子さんを、赤裸々に描いてこその回だったと思うよ。(笑)
響子さんみたいな女キャラを、同じ女である原作者が描いてるのが凄い。
並の女流漫画家ならヒロインに己の理想像を重ねたがるもんだが、留美子先生はそんな真似しないから偉いのです。
ここまでの響子さんは五代にも三鷹にも等しく嫉妬する、それは2人に好意を抱いてるせいというより、「愛したからには忠誠を誓いなさい!」という女王様気質からだと思えるのな。
「再婚なんてまだまだ。2人とも待っててくれるわ!」なんて呑気に構える響子さん。
そこへ五代が自分の部屋にこずえちゃんを連れて来た――途端にメラメラ燃え盛るジェラシーの炎。(笑)
当てつけで三鷹からのデートの誘いを受ける響子さん。
今迄は「一緒に遊びに行くだけ」だったのが、五代や一の瀬さんを前に、「デート」だときっぱり告げるのです。
いやはや女の嫉妬は恐ろしい、でも男側にとっては無反応よりも、嫉妬してくれる方が嬉しいんでしょうな。(笑)
タイトル通り今回の響子さんは、視聴者が呆然とさせられるほど、メチャクチャ恐い嫉妬ぶり。
上品でありながら、超底冷えする声で演技する、島本さんマジ名(声)優。
ヒス声で罵られるより、余程ゾッとしますですよ。
しかしこずえちゃんの件では五代が悪い、御飯作って貰ったりしといて、「付き合ってませ~ん」て言い訳は通用しないだろう。
今も見られる「意志薄弱男に多数の美女が群がるハーレム設定」ってのは、系譜を辿るとめぞんが流行らしたものかもしれんね。
よく「うる星からじゃあ?」なんて説も聞くけど、あの漫画の男主人公はハーレムが夢なのであって、モテモテハーレム設定は無いんだよ実は。
閑話休題、ちゃっかり二又かけてる五代(演じてる声優が「二又」氏だけに)にムカムカ度急上昇中の響子さん。
「ヒモみたいな五代さんより、三鷹さんの方が頼り甲斐有るし、見た目と違って誠実よ!」
だがそんなモノローグを裏切るショックな光景が窓の向うに――待合い場所に指定した茶店下のペットショップで、三鷹が見知らぬ女性と抱き合っていたのだ。
ここでめぞんファンなら犬嫌いの三鷹が、迫る犬の恐怖で店員に縋り付いた事を覚るだろうが、生憎響子さんは三鷹が犬嫌いである事を知らない。
すっかり誤解した響子さんは、やさぐれきってパチンコ屋へゴー。
周囲の客が遠巻きにする程、出玉放出フィーバーするのだった。
ここも原作だとモノローグが入るんだけどね…無言で女パチプロしてる響子さんは恐ろしい迫力だったけど(笑)、ついでに指摘するならBGMが合ってなく感じられた。
ぶっちゃけ原作通りにモノローグ入れれば、BGMは要らなかった気がする。
そういや、うる星もめぞんもらんまもパチが出されて、残るは犬夜叉・人魚・1ポンドの福音?(既に出てる?)
実はパチ大好きな留美子先生だから、出るのは必然だったかもしれない。
日が暮れて、こずえちゃん宅から一刻館への帰り道、五代は紙袋を抱えた響子さんと出くわす。
三鷹とデートを楽しんだ筈の響子さんは、何故か缶詰いっぱいの紙袋を抱えていた。
「重そうだから持ちましょうか?」と声をかければ、血も凍る様な声で「結構です。男の方の世話にはなりません」と断られる。
…慇懃無礼な台詞を早口で喋る島本さんマジ神演技、正しい意味で鳥肌が立った。(コワイヨコワイヨコワイヨ…)
「変ったデートですね、缶詰そんなに大量に抱えて…」、五代のこの空気読まない言葉が致命的だった――響子さん…大きく振り被って缶詰を――投げた~~~~~!!!!当ったぁ~~~~!!!!――カキーーーーン!!!!とこれは大きい~~~~!!!!――と何故かここでTVのプロ野球中継映像が挟まれるのには笑った、響子さん乱心モードを和らげる狙いのイメージ映像すか?(笑)
痛みに悶絶し頭を抱える五代、紙袋の破れ目から止め処なく坂道に溢れて転がる缶詰、缶詰、缶詰…!!!――四次元紙袋!!?(爆笑)
つかこれもイメージ映像ってやつで、涸れる事無く溢れる缶詰は、更迭されたCDやまざき氏の悔し涙…を例える物だったのかもしれない。(超解読)
その頃三鷹さんは店で待ちぼうけをくらっており、理由が解らず首を傾げるのだが、ぶっちゃけラストシーンのシュールなインパクトが全てを攫ってった。(笑)
前期終了という事で纏め。
ここまでの「あにめぞん」の出来は、正直に言って凡庸。
一言で表現するなら前期あにめぞんは「模写絵」、原作を見たまんまトレースするだけのアニメ。
写す段階で時折肝心の線を拾い忘れ、全体のバランスを崩す事も頻繁だった。
初期は特にトレース自体が下手くそで、広範囲に残った余白(放送時間)に、余計な物(シーン)を描き加えたりな。
でも終盤に近付くにつれ写し慣れた事により、原作の雰囲気を再現するまで上達したと思う。
それでも、このままCD変更せずに続いたとしても、原作を超える事は無かったろうなと。
ただ原作ファンにとって原作は聖典同様の絶対的存在、超える必要なんて無いと考える人が大半だったろう。
なのにCD変更した理由は何かと問われれば、「原作ファンに不評だった」為。
製作会社の発言から推理するに、恐らく1クール(13話)過ぎた辺りで、既にCD交替を決めてたかと。
やまざき氏の場合、映画うる星4の失敗が、更なる逆風となって吹いたのかもしれない。
あの映画がファンの間での氏の評判を、著しく下げた遠因になったと自分は考えている。
で、前期あにめぞんの具体的に不評だった点を挙げると、ラストだけを変えるとか、話の中で大事な台詞やシーンを削るとか、不必要な長い前置きを追加するとか。
アニメから作品を知った一般の視聴者からも、「実際の季節と作中の季節が合ってない」と、批判する声が寄せられてたらしい。
前番組のうる星ノリを引き摺ってるのも、ファンから批難されてたな。
メガネとしのぶとあたるそっくりの園児が、第1回~この最終回迄モブとして出続けたのは、一体何の意図有っての事だったのでしょうねぇ?
自分自身、必要以上にギャグテイストな前期は、あまり好きにはなれんかった。
失礼ながら前期スタッフには、原作を解読する力が足りなかったと思う。
スタッフ更迭も止むを得なしと納得出来なくもなかった。
さてそれじゃあ新CDが就任した「あにめぞん」は、一体どんな風に変ったのか…?
その回答は次回までお待ち下さい。
(個人的評価) 脚本△ 演出△ 作画○ …次回から予告もさり気にモデルチェ~ンジ!(←御免、嘘、第37回からだった。(汗))
【続】