瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

ハロウィーンに、いざ鎌倉

2009年10月31日 23時26分26秒 | 旅の覚書
――行って来たんですよ、予告無く。

切っ掛けは歌手か○○○○○りの熱狂的ファンである友人Nが、彼女の鎌倉コンサートに行くって言い出し、そこに鎌倉の熱狂的ファンである友人Tが乗っかったっつう話で。
んでこっちにも「行かねぇ~?」って誘いが来た訳っすが、最初自分は断ってたんすよ。

今仕事がテンパッてるから行きたくねーよ、と。
土日祝は魂抜けてるから寝かせてくれよ、と。
11月中旬になったら少し暇が出来る予定だから、またその時話が出たら付き合うよ、と。

そんな訳でついでに言っちゃうと、11月中旬までは休日以外、此処のブログも更新出来そうにないんすよ。
連載の続きを書くのも11月中旬までは無理そう…でも忘れちゃいないのよ、ちゃんと書きますよ~って事で。(汗)

なんて忙しさを前面に出しといて、説得力無いと言われそうっすが…11/7~11/9迄また那須に行って来ます。(汗)
いや忙しいとさ~、かえって無理してでも休んで何処かに逃亡したくなるじゃないすか?
なるでしょう?なるに違いない?それは貴方の脳が出してる警告の赤サイレン。
無視して無理したら危険なの、駄目よ我慢しちゃ、さあ流れに身を任せて愛の逃避行。

…済みません、疲れてちょっとテンションがハイです。
脳細胞が灰です、謎と美食は私の心の栄養です。
どうやら人違いのようだ、失礼、マドモアゼル。

取り止めが無くなりそうなんで話を鎌倉に戻します。(汗)
最初は行く気無くって友人からの誘いを断ってたんすが、忙しさのあまり急激に気が変わって「私も鎌倉に連れてって!」って参加を表明したんすよ。(大迷惑)
「コンサートは付き合う積りないけど(か○○○○○りの歌は好きだけど)、江ノ電乗って海を観に行きたいの、私」つって。

辛い時悲しい時、人は海を観に行きたくなるものよ。
という事は海の漢は憂いを含んでる、海の女は何処かセンチメンタルなんですね?
という事は逆説的に、安らかで嬉しい時は山を観に行きたくなるのでしょうか?

駄目だ、疲れてる上に憑かれてる。(汗)
死霊や悪鬼が彷徨うハロウィーンだからなぁ。

――とにかく行ったんですよ、鎌倉に!(無理矢理軌道修正)

友人Nはあくまでコンサート目的だったんで後参加。
友人Tと自分は朝早くから湘南新宿ライナー乗って鎌倉観光しに行ったのです。



↑鎌倉で江ノ電1日乗り降り自由切符「のりおりくん(580円)」買って、江ノ電途中下車旅を楽しんで来ました。
色々なカラーリング有る中で、これはTDSの某電車に似ている風に思った。



↑ちなみにこの写真は稲村ヶ崎駅で撮影しました。

鎌倉から江ノ電乗った所で何処行くか友人に訊かれた自分。
しかし申し訳無いが自分は鎌倉についての興味が非常に薄い。(汗)
この日突発的に行きたくなっただけで、事前にガイドブックなんぞも見て来なかったのです。
だから何処でも良いよっつったものの、前にTVで紹介された甘味処が気になった。
ぼんやり観てた番組なんで、店名は控えてない。
江ノ電の線路側に建ってて、まるで庭に電車が入って来る様に思えた、名物は豆カンらしい…それくらいの情報しか持ってなかった。
情報が不足し過ぎてモンタージュも作れない、と諦めの心境にならなくもなかったけど、友人から借りたガイドの紹介文から、和田塚に在る「無心庵」ではないかと見当を付けたのです。

――推理、当たりました。



↑此処がその「無心庵」、TVで見た通り、線路脇に建ってる小じんまりした甘味処でした。
和田塚で途中下車、線路を横切って、門を潜ります。
懐かしい古民家の玄関に入ると、下駄箱から「いらっしゃいませ♪」の自動音声がかかって面食らった。
雰囲気が非常に良かったんで、これはちょっと残念に感じたけど、不法侵入者避けの為仕方ないのかも…。
それくらいオープンな店なんで。



↑懐かしい囲炉裏の切られた造り。
書棚には店を紹介している雑誌がさり気無く置かれていた。
この囲炉裏のコーナーは待合席らしく、飲食スペースは別の間です。



↑案内されたのは和の庭園を眺める窓際の席。
簾や赤い傘が庭園に良く馴染んでますな。
座布団の上に座って寛いでたら、江ノ電が走って来て店が揺れた。
窓から観ると本当に庭を電車が突っ切って見えるんだ。
知らなかったら一瞬焦るに違いない。



↑で、これが名物の豆カン(とお茶のセット)。
赤インゲンを2日煮詰めて作るそうで、塩が効いててすんごく美味しかった!
急須に入った黒蜜をかけて食べると絶品です。
上に載っかった求肥餅も、他店で食べたのより、噛み応え有る感じ。
寄って良かった、此処はまた是非行きたい。
なによりゆっくり寛げる雰囲気なのです。

続いて長谷駅に途中下車。



↑鎌倉に来たからには、大仏様を拝まなければ(とは友人の弁)。
土曜日って事でか、江ノ電は凄まじく混んでました。
で、長谷駅でどーっと降りる。
やっぱり鎌倉一の観光スポットは此処らしい。
寺まで続く道には意外とヤング向きのお洒落な店が建ち並んでました。
アンティークなグッズを売ってる一方で、ソフトクリームやクレープの店が続いてたり。



↑中学の頃一度拝見してはいるんですけどね。
傍で見た大仏様は物凄い迫力、群がる参拝客を見下ろしてる威圧感有り有りです。

此処まで観光した所で時間は13時半過ぎ、いいかげんお腹が減ったんで友人が勧める店に行く事にした。
降りた駅は稲村ヶ崎。



↑駅を降り、坂を下って、海の前に建っている「稲村ヶ崎食堂」と言う店が、友人推薦の店。
実は友人寄った事無く勧めてたのは、後で判った事実。
ガイドで絶賛されてたんで、気になってたらしい。
小さい庶民的な食堂兼バーなんですけどね。
成る程有名らしく、行列が出来ていた。
店の前に名前を書き込む紙が吊り下げられていて、その横の欄には「二階席?席には拘らない?選んで○せよ」っつう風に記載されている。
折角此処まで来たのだし、2階席選んで頑張って並ぶ事にする。
それは並んでた人全員の総意だったらしく、誰も「拘らない」に○しては居らず…。



↑大分時間かかりそうだね~って事で、海岸に下りて写真撮ってました。
11月だってのにギンギラギンの陽気、行列するには暑いのなんの。
でも海の傍に居ると少しは涼しく感じられる。
ざんぶざんぶと繰り返される白波が絵の様に美しかった。
日頃海を見ないから、浮立つ気持ちを抑えられない。
タオル持って行きゃ良かったと後悔、したら靴脱いで靴下も脱いで、波に足を浸せたのに。
季節外れの陽気のせいで、サーフィンやヨットに興じる人が多かった。



↑で、14時過ぎに漸く昼食。(汗)
私と友人が選んだ「ムラ定」は、評判通りの絶品で御座いました。
茹でたシラス丼と本日の刺身と漬物煮物お吸い物のセット。
刺身の生シラスは摩り下ろした生姜とポン酢で頂きます。
新鮮その物で磯の臭味が全く感じられない。
窓際席で陽が燦々と射し込み、反射して良く写ってないけど(汗)、生卵と茹でシラスと海苔と御飯と山葵とポン酢を、箸でグシャグシャに掻き混ぜて食べると美味い!
お吸い物にもシラスが入ってます。
店員さんも気さくで親切で、人気が高いのも頷けますよ。
夕刻に寄って、海に沈む黄金色の夕陽を眺めるのにもナイススポット。
但し平日は15時で閉めちゃうらしい。

その後鎌倉戻って、鳩サブレー本店で友人Nと合流。
和喫茶で喋った後、2人と別れ、独り自分は江ノ電往復しました。
車窓から眺めた夕陽は綺麗だった。(写真撮ってないけど)

そんな感じの、今年の私のハロウィーン。(ハロウィーン全然関係無いですがな)
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秋に初夏の薔薇12

2009年10月24日 17時46分26秒 | ハウステンボス初夏の旅行記
近所の薔薇も美しく咲いてる今日この頃、前回の続きで、今回はハウステンボスのローズガーデン紹介編で御座います。



朝食後、一旦部屋に戻って少し休みました。
歯を磨いたり、カメラの電池を充電したり、お茶を飲んだりして居る内、時刻はパーク開園の9時に。
9時を過ぎると場内宿泊者以外のお客さんも、入国を許可される。
場内宿泊者は24時間居てOK…つまりハウステンボスという所は、開いてて良かった24時間営業の街なのです。
ビックリするくらいの働き者、TVで「激撮!!衝撃!!街の24時間!!」番組が組めそうです。
但し殺伐とした事件は殆ど起きず、のほほんとした人情ドラマ中心の構成になりそうですが。
テーマパークって事でT○Rとよく比較されるけど、旅館が建ち並ぶ温泉街の方が傾向似てるかもしれない。
外観はオランダをモデルにしていつつ、中身はあくまで「和」、そのギャップが如何にも長崎的で、面白いと思うのですよ。

で、話を旅に戻して。(汗)

この日は朝パレス美術館に行く予定を組んでました。
ドールハウス展を開催してると聞き、楽しみにしていたのです。

出掛ける直前になって、生憎の小雨が降り出した。
傘かけるほどじゃないんだけど、念の為折り畳みを持って行く事に。
つったら結局ポツリ、ポツリ、降っただけで、直ぐに止んでしまったのでした…。

借りてた自転車を返却してから(つってまた17時まで借り直したんだけど)、パレスまで続く新緑の坂道を上ってく。
上がり切り、門を通った所で現れたのは、緑の森に包まれたパレス・ハウステンボス。
オランダの王家の宮殿をモデルに、この街のシンボルとして建てられた物です。



↑その宮殿前の庭園、入って右の片隅には、こんな薔薇園が在る。



↑一歩足を踏み入れた途端、まるで香水に身を浸してる様な気分に。
立ち篭める香気に酔ってしまいます。



↑今年の初夏はパーク全体薔薇の芳香立ち篭めてたとはいえ、小さな区画に600株も密集して咲いてる此処がやはり最も香り高かった(気がする)。



↑色が濃いのは若い薔薇、ピッチピチのマドモアゼルなのです。



↑園の中心には小さな円い噴水。
中では赤ん坊のヘラクレスが1年中滝(滝か?)に打たれてます。
流石はギリシャの英雄、生れた時から修行は怠りません。



↑こんもり盛上って見える薔薇のアーチ。
しょっちゅう秋に訪れてたけど、こんだけ薔薇が咲き乱れてる様を目にしたのは初めて。
初夏は秋に較べて蔓薔薇が多いんでしょうか?
より華やかに感じられました。



↑今では花のリゾートを謳い、庭園の中に在る様なハウステンボスだけど、オープンしたばかりの時は、春を除いて花はそんなに咲いてなかった気がする。
それより森を育てる事を重視してたんではと…お陰で森はハウステンボスの下地として立派に育ちました。

昔はキンデルダイクだけに花が纏まって咲いてたんすよ。
そして次にこのローズガーデンが造られた。
秘密の花園をイメージして造ったらしく、暫くは知る人ぞ知るって感じで、訪れてても気が付かない人も居たとか。

最初ハウステンボスのイメージフラワーはチューリップだったけど、最近はそこに薔薇を加えようとしてる動きが見受けられる。
チューリップは春にしか咲かないけど、薔薇なら初夏と秋1年に2回咲くから、その分客を多く集められるものね。

それにしても庭園が増えたな~。
思い付いたところで挙げてくと…

・陸路からの入国ゲート先に在る、お客を最初に出迎えるエントランスガーデン
・オープンした頃から春夏秋冬花を絶やさない小島、キンデルダイク
・晩秋頃にお客に球根を植えて貰い、春に芽吹くチューリップの絨毯、ニュースタッド裏の風車広場、バスチオン
・なんかその内此処も薔薇園になりそうな気がする、ニュースタッドkirara館前の広場
・場内最大の庭園、春はチューリップ、初夏は薔薇、秋はダリアが美しい、アートガーデン
・潜って中を見た人だけが知っている、ホテル・アムステルダムの中庭
・静かな湖畔の森陰に広がるナチュラルメイクな楽園、フォレストガーデン
・今回取上げたパレス・ハウステンボスの前庭右翼の一角、ローズガーデン。
・対称的に左翼は以前緑のラビリンスだったけど、白い薔薇を中心にした庭園に変身、ホワイトローズガーデン。
・パレス前面に広がるは、新緑と紅葉の季節が特に美しいです。
・パレス後面に広がる庭は、花は少ないけれど、幾何学模様が緑の刺繍の様で見事な、幻の庭園

…こんなに在る。
てゆーか前述したけど、今のハウステンボスは庭園の中に建ってますって感じだから。
以前と比較して良くなったか悪くなったか訊かれたら、案外悩ましいものが有る。
見た目に絞ったら、圧倒的に今の方が美しい気がしますよ。
オープンし立ての頃は木も低かったし、海も黒かったし、建物も真新しくて今ほど重厚さ醸してなかったからねえ。



↑薔薇のアーチの向うはフォレストガーデン、道が開通したお陰でフォレストヴィラ宿泊者は坂道上らず薔薇園に行く事が出来るようになりました。
またコテージに宿泊してない人にとっては、フォレストガーデンに立ち寄り易くなった。
街の喧騒から隔絶された区域の静寂が破られる事を憂う意見も有ったけど、美しい景色は多くの人に知られて観て貰いたいもの、良かったんじゃないかと自分は思ってる。
通常静寂破るほど、ハウステンボスにお客さん詰め掛けやしないし…。



↑薔薇はピーク時、60品種も咲くそうな。



↑秋の見頃は11月下旬まで、訪れた際は是非お立ち寄り下さい♪



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秋に初夏の薔薇11

2009年10月23日 23時14分45秒 | ハウステンボス初夏の旅行記
今回は食道楽編で御座います。
空腹時のご服用…もといご閲覧は目に毒ですので、お控え下さいませ。
といった所で前回の続きです。



約束した朝食時間の7時が近付き、ホテルに戻る事にしました。
中央広場で偶然母と合流、母は跳ね橋(ゴッホ橋)が上がる所に出くわしたんで、その様子を観察してたらしい。

ハウステンボスを廻る運河には海水が引き入れられている。
此処では常に運河の水質を綺麗に保つ為、一定のサイクルで入れ替えを行っているのですよ。
その際に開けられるのが街の東西に在る水門、跳ね橋が架かっている所です。
東の跳ね橋はミュージアムスタッドの裏道に架かるゴッホ橋&カロヨン橋。
西の跳ね橋はオレンジ広場に到るスワン橋&ハーフェン橋。
この街の運河の仕組みについては以前書いた記事をお読み頂きたい。
飾りじゃなく、本物の跳ね橋を架けてしまうのが、ハウステンボスらしい点。

さて2人一緒にホテルに戻って来て、自分は朝食前にトイレに寄ってく事に。
出て来たら母が居ない…忽然と消えてしまった。
驚いて携帯にかけたら、「もしもし私、今パレスのローズガーデンに来てるの」という返事。(←怪談「メリーさんの電話」調にお読み下さい)
これから朝ご飯食べようってのに、どうして場内最奥のパレスに行くのかと呆れる自分。
「あんたはトイレが何時も長いから、パレス行って戻って来ても充分間に合うと考えた」と母曰く。
花子さんじゃあるまいし、幾ら何でもそんな長く篭ってられるか。(汗)
母が戻って来るのを待ち、揃って朝食会場に向いました。

ホテル・ヨーロッパには飲食処が5ヶ所在る。

フランス料理を提供するメインダイニング、「デ・アドミラル」。
船着場を眺める昼の喫茶処、「アンカーズ・ラウンジ」。
通常は夜間に営業するメインバー、「シェヘラザード」。
オープンして2年目の日本料理店、「吉翠亭」。
同じくオープンして2年目の鉄板焼専門店、「戎座」。

この内朝食会場として利用されるのは、「デ・アドミラル」、「アンカーズ・ラウンジ」、「吉翠亭」の3店舗。(多客時はレンブラント・ホール」と呼ばれる大ホールも利用される場合有り)
デ・アドミラルとアンカーズ・ラウンジでは以前食べた事が有るんで、今回の旅では迷わず吉翠亭での朝食を選びました。
ちなみにデ・アドミラルだとテーブルサービス、アンカーズ・ラウンジだとブッフェでの提供となります。
デ・アドミラルのアメリカン・ブレックファーストは特にお勧めv

記事1番上の写真は裏口を出て右、吉翠亭&戎座への通路。(↑)



↑吉翠亭の玄関前で、若女将風の着物美人に迎えられ、席に案内して頂きました。
写真撮りそびれたんだけど、玄関に飾ってあった生け花が素敵だった。



↑店内は高級料亭の趣き、それでいて寛げる空間。
席の間に仕切りが有るので、他の客の視線を気にせず居られます。
私らが案内されたのは窓際で、大きな硝子窓から枯山水風の庭を眺める席でした。
秋は紅葉が綺麗なんじゃないだろうか?



↑テーブルにセッティングされていたナプキン、箸。
着席した所でお茶を出して頂きました。



↑飾られていた花は(やはり母の日に近かったからか)カーネーション。
この一輪挿し、横から見ると平べったいのが個性的に感じた。



↑テーブルに用意されていた梅干、ふりかけ。
梅干は品良く甘酸っぱい絶品。



↑そしてこれが吉翠亭で出される「朝食膳」。
食べた方挙って絶賛されてたんで、楽しみにしてたんですよね~。



↑御飯orお粥を選ぶ事が出来る。
母は御飯、私はお粥を選択、お粥にはほんのり甘い鼈甲餡をかけて頂きます。
更にふりかけを加えて食べてもいける。



↑目にも美しい、おかず色々。
後ろ左は鰹人参里芋インゲン赤蒟蒻の煮付け、中央は菜っ葉のお浸し、右は芥子茄子の乗った餡かけ胡麻豆腐。
前左はダシ巻き卵、シラスおろし、薩摩揚げ、キビナゴと鰆の焼き物、イカの和え物。
1つの膳の中に土地の名物を詰込んだ構成が見事。
舌に触れて薄めの味付けながら、噛めばじんわり奥深い。
私の田舎は九州鹿児島だけど、こんなに美味しい薩摩揚げは食べた事無いです。



↑目覚めの人参+フルーツジュースに味噌汁。
味噌汁の具はアオサノリに浅葱、そして贅沢にも生麩。
食べる前は豆腐かと思ってたんで、生麩と解ってビックリした。



↑漬物は3種類出て来ました。



↑デザートは豆腐プリン、グラスの様な器もお洒落です。
これを食べられただけでも来た甲斐が有ったと感じましたよ。

今回の旅で食べた中では、此処の朝食膳が1番のヒットでした。
まだ新しい店だからか、和食より洋食の方が人気が有るからか、選んで来てた人は少なかったけど、此処の料理を知らずに居るのは惜しいと思う。
お店のスタッフのサービスも細やかで素晴しいし。
和食党の人には特にお勧めです。

…それにしても飲食処が増えたね~、ホテル・ヨーロッパ。
これで中華レストランも入ったら、プチワールドレストラン街になるような。(笑)
今回紹介した店のメニュー等、詳しい事はまったりさんのブログで紹介されてますよ。



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君と一緒に(ルナミ編―その6―)

2009年10月21日 20時29分11秒 | 君と一緒に(ワンピ長編)
前回の続きです。】




運転手のおっさんは、俺とナミの他に、もう1人客を乗せた所で、バスの扉を閉めた。
カメラと三脚を抱えて乗りこんだおっさんが、俺達の右隣の先頭席に座る。
まるでカメラマンが持ってるような本格的なカメラで、ナミと一緒にマジマジ見詰めちまった。
一眼レフってヤツか?詳しく知らねーから判んねーけど、ひょっとして本物のカメラマンじゃねーかって、ナミとヒソヒソ声で話し合った。
そういや中に入って会った奴ら、そろってカメラを持ち歩いてたな、それもたいてい三脚付きで。

「何処見ても絵になる風景だもの。そりゃ撮りたくなるわ」

窓から外を眺めたナミが、納得したように言う。
運転手のおっさんが「発車します」と言って、バスが走り出したのと同時に、ガタガタものすごい揺れた。
震度で表すなら5ぐれェか?腹ん中まで震えて、あんまり乗り心地良くねーなと思った。

「石畳の上を走ってるから仕方ないのよ」

そう言うナミの顔も苦笑ってる。
道は色違いで2種類、灰色の石だたみは車道、赤いレンガの道は歩道らしかった。(そうじゃないかって降りた後にナミが話したんだ)

「やっぱ船が良かったなー。船だったらこんな乗り心地悪くなかっただろうし…」
「いつまでもブータレてんじゃない!――ほら、外見て!紅葉がとっても綺麗よ!」

ぐちをこぼす俺の機嫌を治そうとしてか、ナミが窓の外を指差して明るく笑う。
車道をはさんで続く木は、赤や黄色に染まって、確かにきれーだった。
葉っぱじゃなく、まるで花が咲いてるように見える。
頭ん中に自然と「もみじ」って歌が流れた。
紅葉林の左向うに、運河をはさんで、風車と花畑が見える。
俺達が中に入ったばかりの時、見つけた景色だ。
風車は花畑の中3台並んで建ってて、十字の羽根をゆっくり回転さしてる。
近くで見てみてーなー、ナミは花畑を見たがってたし…ヨットに乗った後で寄ろうとこうほに入れておく。
振り返って後ろに座ってるナミを見たら、同じく後で見に来ようと考えてか、開いた地図にペンで○を付けていた。

並木が切れ、橋の上を通ったバスは、「ニュースタッド」って言うバス停に停まった。
そこで何人か客を乗せた後、運転手のおっさんは、さっき俺とナミが話してたのを聞いてたらしく、ここの道がどうして石だたみとレンガで出来ているのか、理由を説明してくれた。
なんでも「水はけを良くする為」らしい。

「お客さん達は何処から来たんですか?」

気さくな笑い声でおっさんに聞かれ、俺とナミは声をそろえて答えた。

「「東京」」

俺達の答えを聞いたおっさんが、運転しながらうなずく。

「都会の道はアスファルトだから水はけが悪いでしょう。
 大雨降ったら直ぐに水溜りが出来て困るんじゃないですか?
 この街では雨水は石畳や煉瓦の溝から滲み込むから、水溜りが出来難いんですよ」

「そうか、吸水性が優れてるって理由で、煉瓦を使ってるのね!」
「なんかよく解んねーけど、『不思議道』ってかいしゃくで良いのか?」
「解らない事を全て『不思議』の一言で片付けようとすんじゃない!」

「てい!」と叫んでナミが俺の後ろ頭にチョップを入れる。
振り返った俺は仕返しにナミの頭をグシャグシャにかき混ぜてやった。
じゃれてる内にバスは運河がクロスしてる上を越えてく。
そっから先は赤レンガのかべに白い窓の建物が続いた。

「ビネガースタッド」って所でまたバスが停まる。

「ビネンスタッドですよ、お客さん」

…運転手のおっさんがそー呼んだ橋の上でバスが停まり、俺達と一緒に初めから乗ってたカメラマンのおっさんが降りてった。
歩いてくのを目で追ってったら、広場にポツンと建ってる白い石造りの教会の前で立ち止まり、三脚を立てた。
彫刻が沢山されててきれーな教会だ、青い屋根の上には鋭くとがった飾りが何本も付いてる。
今まで見て来た中で1番こってる気がする、カメラマンがひ写体に選んだのにも納得いった。
教会の正面下にはでっかい花時計、右隣には教会と背比べしてるような超でっけークリスマスツリーが立ってた。

「此処は場内中央に位置する『アレキサンダー広場』。本日の夕方5時50分からは、この教会の前で光の街の点灯式が行われる予定です」

すかさず運転手のおっさんがガイドする。

「綺麗な教会…vおっきなクリスマスツリー…v素敵ねー…v」

窓から外を眺めるナミの目が、あんのじょううっとりうるんでた。

「ね、此処で降りてかない?」

俺の首に腕を巻きつけ、甘えた声で言う。
その言葉を聞いた俺は、嫌な顔を向けて断った。

「何言ってんだバカ!まず『パラディ』へ行くって約束したろ!?」
「私は約束した覚え無いし、どんな所か聞いてもいないわ!一体その『パラディ』って何なの!?レストラン!?アトラクション!?」

巻きついた腕にグッと力がこめられる、細ばった目でにらまれた俺は、正面に向き直ってそらとぼけた。

「……マリンレジャー受付だ」
「マリンレジャー??」
「…うう海釣りとか出来るらしい…」
「釣り?テーマパークまで来て釣りしようってェの??」

追求が厳しくなってくのにしたがい、ナミの腕がグッグッグッてしめられてく。
圧力に負けそうになった俺は、腕を振り払って怒鳴った。

「着く前からうるさく聞くなよ!!行けば解るだろ!!俺が1番楽しみにしてる所だ!!だまって地図で場所確認しとけ!!」

俺の態度に面食らったナミの顔が、みるみるすさまじくブータレてく。
それでも俺の言った通りに地図を開くと、だまってパラディの位置を確認した。

広場をつっきったバスが停まる、空いた右側席の窓からのぞいたら、入口からも見えた、茶色い高い塔が建っていた。
間近で見るとすっげー迫力、きっとここで1番高い建物だろう、3段ロケットみたく細長くてスリムでカックイー。
「ドムトールン」って名前の塔で、高さは105m有るって運転手のおっさんが教えてくれた。
てっぺんに昇ったら、このハウステンボスだけでなく、海まで見渡せるかも。

「勿論見渡せますよ。5階は展望台になってて、パスポートで入る事が出来ます」
「なーナミ!ヨッ…パラディ行った後でさァ!ここ昇ってみよーぜ!なっ!?」

陽気に話をふってもナミはつーんとすましたまま、地図から頭を上げようとしない。
やべーな、完全に機嫌を悪くしちまってる…。
何となく険悪なムードの俺達を横目に、途中から乗って来た年寄り夫婦と女達がゾロゾロ降りて行き、バスに残ってるのは俺とナミ2人だけになった。

「…お客さん、どうしますか?此処過ぎると終点のスパーケンブルグですが……」

運転手のおっさんが振り返ってたずねる、俺達のやりとりをずっと聞いてて心配になったらしい。
ナミの顔をこっそりうかがった後で、俺は「かまわねーから行ってくれ」って頼んだ。

バスが走り出す、信号機が建ってる橋を渡った所から、左側に海が広がった。
それを見たとたん、俺の胸が一気にわき立つ。
おっさんが「此処はオレンジ広場、夜8時45分から花火ショーの会場になります」と教えてくれた。
名前を聞いて、てっきりオレンジが生った木が沢山植えられてるのかと思いワクワクしたけど、植えられてたのはリボンが飾ってあるクリスマスツリー1本だけでガッカリした。
けどそのツリーの後ろ――港にけい留してある木造帆船を見つけた瞬間、俺の胸は海を見た時以上に熱くわき立った。

「おっさん!!あれっ!!あの船!!乗れんのか!?乗って良いんだろ!?」
「ああ、あの帆船は『デ・リーフデ号』って言う、此処のシンボル船でして、残念ながら乗る事は出来ません」

興奮して立ち上がり指差した俺に、おっさんがのんびりと答える。
「乗れない」の一言に、俺の高まった胸は一気にしぼんだ。

「『デ・リーフデ号』って、日蘭交流の切っ掛けになった船?」

今まで無視して地図をガン見してたナミが顔を上げて聞く。
おっさんはナミの質問にうなずくと、得意気に説明し出した。

「そう、16世紀、日本に初めて漂着したオランダの帆船を、忠実に復元した物ですよ。乗れはしないけど、ステージとして役立ってくれてる、大事な船なんですよ」
「なんだ!乗れねーんなら用無しだ!」
「だからそーいう身も蓋もない事言うなってェーの!!」

怒ったナミが俺の頭をポカリと殴る。
けど間違った事言ってねェから謝らねェ、帆船は海を渡る為に在る乗り物だ。
海を渡らなけりゃ、ただのオモチャじゃねーか。
ガッカリはしたけど、俺の胸にはまだ希望が残ってた。

幕末の帆船「観光丸」、それを忠実に復元した船が、ここに在るって調べがついてる。
こっちは遊らん船で、ちゃんと乗る事が出来て、海を走るって聞いた。
パラディと同じスパ…ゲッティに似た名前の場所に在るって事も調べてある。
ヨットクルーズの次に俺が楽しみにしてたものだ。
待ち切れなくてウズウズしてる俺の気も知らず、バスは左手にレンガの家(?)が建ち並ぶ通りをゆっくり走り、紅葉の続く坂が見えた手前でようやく停まった。

「はい、お待たせしました~!此処が終点スパ――」

おっさんが言い終わるのも待たずに、ナミの手をつかんでダッシュで降りる。

「ナミ!!ヨッ――パラディはどっちだ!?右か左か前か後ろか!?」
「み…右…お土産屋さんが並んでる間を抜けて前の辺り…」

俺の迫力に気圧されてか、ナミは素直に場所を答えた。
つないでる手を引っ張って、言われた通りに土産屋の間を抜けてく。
潮の香りをふくんだ風が顔に当たる、確かにこの道から海に出られるらしい。
ぶち当たった建物の看板に、イルカが描いてあるのが目に入った。
看板名の頭が「P」――ここがパラディだな!
俺はわき目もふらずに中へ飛びこみ、奥のカウンターに居た女をつかまえ、「すいませんヨット2人乗せてください!!」って頼んだ。




「済みません。本日は生憎の強風の為、運休する事に決まったんですよ」

「え?え?えええ~~~~~~~~~~~…!!!!!」

店員の女からしょうげきの事実を知らされ、俺のひざからガクーンと力が抜ける。
床にくずれ落ちるのと同時に、カウンターに引っかかってた爪が、ガリガリ音を立てた。

「……か…風が弱まったら…?そしたら乗せてくれんだろ…?」

それでも望みを捨て切れず、カウンターをはい登って聞く。
けれど女は気の毒そうに笑いつつ、きっぱり非情に言い切った。

「いえ、天気予報で強風波浪注意報が発表された以上、本日は終日運休する予定でいます」

追い討ち食らった俺のひざから再び力が抜けて、カウンターから滑り落ちる。
セミに似たポーズで動かなくなった俺を見て哀れに思ったのか、女はフォローするようにヨットクルーズに代るものを勧めて来た。

「宜しかったら『ナイトカヌー』は如何ですか?海ではなく運河を廻る物ですが、街のイルミネーション輝くこの時期、光の彩が水面に映って、それはもうロマンチックですよv2人艇で3千円、時間は夜8時10分~か9時10分~のどちらか。初心者でもコーチが指導に付きますので安心して――」
「いえ、結構です!船なんかで廻らず、足で廻りますので!…失礼しました!」

女が宣伝チラシを見せながら説明するのをさえぎり、ナミは座りこんだままの俺を引きずって店から出た。
その時だ――俺の頭に一筋の希望の光が灯った。

「そうだ!!観光丸!!大型の帆船なら、ちょっとやそっとの強風にも負けず走れるだろ!?ヨットがダメならそっち乗せてくれよ!!」

「…観光丸ですか?……済みません、それも生憎……」

言い難そうな面して、女がカウンターから出て来る。
店を出て俺達の隣に立ち、指で差した先には、海上に伸びたさん橋しか見当たらなかった。






…書き出すまですっかり忘れてたんですが、12月~2月迄、観光丸は運休しちゃうんですよ。(但しクリスマス期間、大晦日~1/3迄は除く)
この先どうなるのか書いてる人間にも不明なまま次回に続きます。(汗)

んでこの記事でも書いたように、現在場内スポーツ系の受付は、「アクティビティセンター」に変更しとります。
いや「パラディ」って店名は引き継いでんですけどね、この話に出て来るパラディは旧パラディです。(ややこしい言い方で御免)
自分、まだ「アクティビティセンター」を利用した事無いんで、一応リアリティを重んじて、旧パラディの方をモデルにしたという。(汗)
そんな訳で実際に行かれる予定の方は、受付場所をお間違えになりませんように。(汗)
ヨットクルーズは~1/9迄、ふくちゃんのブログに体験した時のレポが上がってますよ。
サンセットクルーズを何時か体験してみたい。
(→http://www.huistenbosch.co.jp/transport/detail/5080.html)

場内バスは乗客が少ない時など、タクシー並にリクエストに応じて、停車してくれる場合も有り。
行き先を訊かれた時にでも、目的をついでに話しておくと、良い事有るかもしれませんよ。
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秋に初夏の薔薇10

2009年10月18日 17時36分57秒 | ハウステンボス初夏の旅行記
なんかあっさり終わらせるとか、始める前は言ってた気がするけど、もしも覚えてる方いらっしゃったら、あれは幻聴と思って忘れて下さい。(汗)
10章目にして2日目スタート、前回の続きです。



朝は5時起き、前日に母が場外の全日空ホテル内のコンビニで買って来た牛乳を飲んで、早朝サイクリングに出掛ける仕度をしました。
「何処そこに散歩行って来る。朝食会場で合流しよう~」なんてメモを書いてる最中に母も起床。
普段は目覚まし時計が3度鳴ろうが起きない人なのに…
結局一緒にサイクリングに出掛ける事にしました。
但し、廻る場所は別々だったけど。

ドアから出たら、新聞挿しに西日本新聞が挿してあった。
これはチェックイン時にフロントで頼んだ物で、他読売朝日経済新聞等も選べます。
新聞を部屋まで届けてくれるサービスはホテル・ヨーロッパのみ。
ホテル・アムステルダムの場合、エレベーター右隣のセカンドロビーに行けば読めます。
いや、「セカンドロビー」と言う呼び名は自分が勝手に付けたものですんで、ホテルのフロントで「セカンドロビーって何処に在ります~?」なぞとお訊きになりませんように。(汗)
ちなみにファーストロビーは玄関入って中央、サードロビーは元オークラウウンジを、自分的には指してます。
何れも勝手に呼んでる名前だから信じないように。(汗)


新聞は帰ってからゆっくり読もうと部屋に置いて外へ。
晴天で暑かった1日目とは打って変わり、薄曇で風が強く肌寒い日でした。
昨日夕焼け空を観に行ったデ・ラウター桟橋へ行ってみたものの、残念ながら朝陽は観られず、雲間から少し欠けた半月が薄ら覗けたくらい。



↑諦めてキンデルダイクの花畑を観に行きました。
2大ガーデンが出来た為に、最近影が薄くなっている気がしますが、開園した当時は花が最も綺麗な場所として人気を呼んでいました。
今でも勿論人気は高く、陸路からの入国棟と続いてる事も有り、昼間は人通りがかなり多い。
落ち着いて写真を撮るには早朝を狙うしか無いのです。

三連風車と花畑の組み合わせは長閑で絵になる景色。
もし「ハウステンボスらしい風景を選んで描け」と言われたら、恐らく多くの人は此処かドムトールンかパレスをモチーフに選ぶんじゃなかろうか?



↑農家の人の力で此処も1年中花の絶えない場所。
花畑の中に居るみたいに写真を撮れるよう、花の列の間には小路が造られています。
河を挟んだ向うに見える緑に包まれた住宅地はワッセナー。
ハウステンボスから離れ難く定住を望んだ人の為に在る高級住宅地です。
企業で買って貸し別荘にしてるのも在るらしい。




↑続いてアートガーデンを散策しに行きました。
場内最大の庭園にして、その名の如く花の野外美術館といった趣き。
花を使って造られた個性的な作品を鑑賞する事が出来ます。



↑私は此処を密かに「暁の園」と呼んでいる。(赤毛のアンかおまえは)
別に場内の東に在る訳じゃなく、前回紹介したフォレストガーデンを「黄昏の園」と呼んでる事から、それとは対照的に見て付けた名前です。
あくまで個人的な感想なのですが、撮影するなら午後より午前中の方が適してる気がするんですよ。
午後過ぎるとドムトールンをバックに写す場合、逆光になっちゃって今一なのです。
それとラビリンスを構成する水路に朝陽が反射して美しかったのが印象的だったもんで。


ア「カスバートさん、あの美しい庭園は何て言う名前ですか!?」
マ「そうさのう、わしらは『アートガーデン』と呼んでいるが…」
ア「まぁ!あんな夢の様に素敵な場所に、そんな在り来たりで直球な名前は相応しくないわ!
  もっと物語を感じさせる名前じゃなくちゃ!私ならあそこに――そうよ!『暁の園』って名前を付けるわ!
  ね!?こっちの方が『アートガーデン』よりもぴったりだと思うでしょ!?」
マ「そ…そうさのう……」

自分の思い付きに手を叩いて喜ぶアンに、マシューはすっかり面食らってしまいました。


…な~んて即興赤毛のアン劇場。(汗)
いや済みません、「アートガーデン」って判り易くて良い名前だと思いますよ。(汗)
場内地図にマジで「黄昏の園」とか「暁の園」って書いてあったら、お客さん卒倒して笑い転げるだろうし。(汗)

赤毛のアンって実際に居たら、とんでもないキャラでしょうね。(汗)
作品中でもツッコミ役のマリラが居るからバランスが取れてるんだろうなと。
「アンなんて面白味の無い名前で嫌い」って言われて、「いいえアンは呼び易くて良い名前」って答えるマリラが好きだ。
名前にまで実用性を重んじる性格が素敵過ぎる。(笑)



↑話をアートガーデンに戻して。(汗)
此処も薔薇が咲き乱れていて美しかった~。



↑広大な庭園を一直線に走る水路が在るこのエリアは「カスケード」と呼ばれています。(これは自分が勝手に付けた名前で無)
まるで園内を流れる運河をイメージする様に…って考えてたら、そういう風に見立ててハウステンボスの写真コンテストに応募した方がいらっしゃって感動した。
実際「プチ薔薇の運河」の趣きですわな。



↑こっちは食用花「エディブルフラワー」のフォリー。
あんまり可憐な花ばっかなんで、食べるに惜しく感じる…。
特にフワフワした雛菊みたいな丸っこい花。
昔このハウステンボスで、エディブルフラワー使ったデザート食べた事有るけど、思ったより癖が無く食べ易かった。

ちなみにフォリーとは「奇妙なオブジェ」という意味。
此処ではコーナーを分ける囲いを指しての言葉の様な…展示室ですね、言ってみれば。
庭園内にフォリーは全部で8つ、時々体験教室が開かれたりします。



↑薔薇マニアだったナポレオンの后ジョゼフィーヌが集め、画家のルドゥーテに描かせて記録に残したオールドローズを展示しているコーナー、「ルドォーテの薔薇のフォリー」。



↑出来たばかりの頃に較べて、随分綺麗に薔薇が咲いていました。



↑ラビリンスの泉に浮かべてあった薔薇。

秋はダリアも美しい、その時のレポはこちらを。(→その1その2
薔薇とダリアの2大スター競演、初夏も素晴しいが、秋こそ此処が輝く季節。

それと前回「此処には樹が無い」と書いたけど、少しずつ植樹してる動きが見られた。
下地が有ったフォレストガーデンと違い、此処は造ったばかり。
これから益々美しくなって行くでしょう。



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秋に初夏の薔薇9

2009年10月17日 18時19分51秒 | ハウステンボス初夏の旅行記
秋のテンプレをバックに、初夏と冬の記事が入り乱れるブログへようこそ。(汗)
いっそ春と夏を感じさせるブログパーツを貼って(有るかは知らんけど)、季節のファイブカードでも狙うか。
数字も揃ってなきゃただのブタだろってツッコミはさて置き、前回の続きです。



暦上で季節は4つ、しかしハウステンボスでは季節が5つに分かれる。

春に初夏に夏に秋に冬。
春はチューリップ祭、初夏は薔薇祭、夏は堤燈祭、秋はワイン祭、冬は光の祭。
こんな感じで5つの季節に沿った、大きなイベントが開かれるのです。
ハウステンボス好きが昂じると、挙げた5大イベント全て制覇したくなる。(笑)

チューリップを愛でるなら春、ハウステンボスの開園日を記念して、その名に因んだチューリップが咲く。
キンデルダイクやバスチオンに広がるチューリップ畑は、例えるなら地上の虹。

薔薇に酔うなら初夏、滝の如く迸る香りに包まれ、初夏限定の野外カフェがオープン。
GWを過ぎた頃、白鳥は雛を連れて運河デビュー。
梅雨の時季、道を彩る紫陽花も根強く人気。

遅くまで遊びたいなら夏、本格的なマリンレジャーから子供用の水遊びまで、涼しくなるメニュー様々。
夏季限定で温室の様なプールもオープンするし、天体観測に昆虫観察、子供の自由研究にぴったりの教室も開かれる。
夜は堤燈の下、屋台街で一杯…パパと子供が仲良く過せる季節。

ダリアと薔薇の咲く秋は、飲食イベントが目白押し。
サンヴァンサン祭は千円で百種類以上のワインが1日中試飲出来る呑んべの為のイベント。
関連してワインやチーズや他お菓子のバーゲンも開催されるので、買い物好きにも注目される季節。
晩秋の頃は紅葉も見事です。

イルミネーションを観たいなら冬、長い夜を輝かせようと、教会に宮殿に風車に街路樹に運河までもが、美しくライトアップ。
クリスマスシーズンには更にロマンチックなデコレーションが施され、お世辞じゃなくパークは宝石箱に変身する。
その分昼の姿は他シーズンと比較して地味だけど、ホテルライフをまったり楽しむのに適している。
例年正月~春にかけて開演する中国雑技団のショーも見逃せない。

どの季節に行っても楽しめる場所だと思うけど、活気付いてるのを好む人なら年末年始に春や夏(つまり大型の休みが入る頃)、逆に静かなのを好むなら冬(特に正月を過ぎた1月中旬~2月は静か過ぎる程です)、飲み食いに拘りたいなら秋、花を愛でたいなら春・初夏・秋ってところですか。
1度行って此処のリズムを掴めば、「今度は違う季節に行ってみよ~」って欲が湧いて来ると思うよ。(笑)




↑いいかげんフォレストガーデンに話を戻して。(汗)



↑場内に在る庭園の中で、このフォレストガーデンを私が最も愛してる理由は、1年中綺麗な場所だから。
アートガーデンも見事だけど、あそこは春と初夏と秋に較べて、他季節が寂しい。(冬は特に…)
何故かってえと、あっちは草花中心で、樹が無いからじゃないかと。
森だけだった頃のフォレストパーク時代から、此処は一年中美しかったと思う。
春芽吹いた若葉から、紅葉して散るまで…最初に設計した人は偉大だ。
だからってこっちの方が優れてると言いたい訳じゃないですよ。
アートガーデンには「フォリー」という特徴が有って、あっちはあっちで観て廻るのが楽しい場所だと思う。
しかし綺麗な庭園が増えるのは嬉しいけど、維持してくのは大変だろうなぁと心配にもなったり…。



↑飽きず眺めて居て、気が付けば18時近く…自転車を借りに、パラディへ向う事にしました。
階段を下りようとした所で、場内を廻るバスが前を通過。
クラシックではなくなったけど、これはこれで可愛いデザインだなぁと感じている。


この場内バス、まったりさんの記事によると、現在平日限定で最奥のパレスハウステンボスまで走ってるそうな。
実は開園した当初はパレスまで走ってたんですよ。
その後環境を考えて~といった理由からか、停まらなくなったんですね。
パレスへの道は坂になってて、風情は有るけど地味に登るのきつかったりするから、御老人や小さい子供連れの方には朗報でしょう。

それと自転車レンタルですが、現在はパラディではなく、「アクティビティセンター(元ハーバーカフェテリア)」が受付に変ってます。
セグウェイやカヌーやマリンスポーツ全ての受付が、この「アクティビティセンター」になったのですよ。
ハウステンボス&長崎の資料館も併設しており、簡単なドリンクも飲めるから休憩するにも便利。
前から「図書館みたいな施設が欲し~」と考えてたんで非常に嬉しいv
以前発行されてた街の新聞等も読めて、ハウステンボス史を深く学びたい人向けです。
詳しくはまったりさんのブログを御参考にされて下さい。
それとこっちも。(→http://www.huistenbosch.co.jp/transport/)
当初は期間限定って話だったけど、なんか暫く営業してそうだよねえ。(笑)


んで話を再び旅に戻しますが(汗)、この頃はまだ受付がパラディだったんで、そこで自転車を借りました。
場内宿泊者限定で「オーバーナイトレンタル(17:00~翌朝10:00迄)」が出来るのですよ。
料金は1,000円+保証金1,000円、この保証金は返却時に返して貰えます。
早朝人の少ない場内をサイクリングするのは、とても気持ち良い。
アクティビティセンターに受付が変わっても、レンタルの内容は変ってないんで、場内ホテルに宿泊した人は是非御利用下さい。

借りに行ったら、そこで母と出くわした。
自転車を借りた私を見て、母も借りる事にする。
軽快な足を手に入れた母は、再びショッピングに出掛けたのでした。



↑一方私は海を観に、灯台まで続くデ・ラウター桟橋まで。
此処で一旦自転車から降りて、夕焼け空を眺めてました。
夏至が近かったんで、夕焼けと呼ぶにはちと早かったけど。



↑面白い形に渦巻いた雲。
チョココルネに似て見えるというのは、食い意地が張ってる証拠だろうか。



↑後ろを振り返ったそこには、哀愁のホテル・デンハーグが…。
行った頃は未だ営業してたけど……寂しいですね。
此処の季節に合せるように5館在ったホテルも、今は3館のみ。
自分的夏のホテルがホテル・デンハーグだったんだけど…「休館」と言う表現を信じて復活を待ちたい。


海を眺めた後、ビネンスタッド地区のショッピング館、マルシェ・ド・パラディに向いました。
そこで母と合流し、色々買い物したんだけど、土産についてはまた後日紹介。
買い物した後、一緒にホテルに帰って、夕食はルームサービスを取りました。



↑ホテル・ヨーロッパに泊ったら注文したいルームサービス。
カレーぐらいならそんな高くないんで、此処に泊まる度に食べてます。(笑)
注文するとお姉さんが脚付きのテーブルに載せて、恭しく持って来て下さる、しかも銀色の蓋を被せて。
窓際にテーブルを整える仕事もプロフェッショナルで感心してしまいます。
19時を過ぎても群青色のままな空を眺めながら、母と2人カレーを優雅に食しました。



↑母が選んだのは小海老&マッシュルームのカレー。



↑私が選んだのはヒレビーフ&オニオンカレー。
じっくり炒められた玉葱の風味、ヒレビーフは塊で入っててビックリします。
古いネタだが「ぐ(具)」が大きい。
肉だけでお腹いっぱいになりそうです。
つうかカレーがかかってなかったら、サイコロステーキだよこれ。
付け合せのピクルスも絶品だった~。



↑カレーの場合、サラダも付いて来るのが嬉しい。
ホテル・ヨーロッパのルームサービスについては、まったりさんのブログを参考にされて下さい。


食べ終わり、片付けて頂いてから、花火を観に行きました。
この夜はサンバのリズムが賑やかな帰港編。

尚、今夜から夜のショーが新しくなったそうです。
(→http://www.huistenbosch.co.jp/event/green_symphony/)
一時花火が無くなるという話が流れたけど、惜しむ声が多かったせいか、無くさない方向に決まったらしい。
海と空をスクリーンに打ち上げる此処の花火は素晴しいからね。
(例え短くなったとしても)無くさない事に決まったのは非常に嬉しい。

花火終了後、ホテルに戻って「シェヘラザード」でお酒を呑みました。
私は林檎で作ったカクテル…名前忘れたけど、黄色いチューリップをイメージしたカクテルだった。(汗)
私が注文したカクテルは春限定で、既に提供を終了してたんだけど、親切にも作って頂いたんですよ。
林檎の甘い味と香りそのままの、とても美味しいカクテルでしたv(写真無くてゴメンよ~)
また、母が注文したアサヒビールをグラスに注いで頂く際、零さず均等に泡を仕上げるスタッフの技術に恐れ入りました。

こんな素晴しいスタッフの居るナイトラウンジでは、11月迄の土日祝限定でアフタヌーンティーを提供している。(12:00~16:00、要予約)
巷の店でよく見られる、3段皿スタンドで提供するものじゃない。
伝統に則ったロイヤルスタイルで提供するのです。
それでいながら有得ない破格、貴族に憧れる庶民には見過ごせません。
詳しくは(今回本当に参考にしてばっかだが…)まったりさんの記事を御覧下さい。
宜しければ08年06年に自分が体験した時のレポもどうぞ。


といったところで1日目が終了~、次回からやっと2日目に入ります。(汗)



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秋に初夏の薔薇8

2009年10月16日 22時14分21秒 | ハウステンボス初夏の旅行記
今年は去年と較べて紅葉が早い気が致します。
此処数年自分とこでは12月が紅葉のシーズンで、1月になっても枯れ葉が落ちない様を、当り前のように眺めてたけど。
やっぱ秋には秋らしい風景を観たいっすよね~。
といったところで前回の続きで、フォレストガーデン編パート2、今回も写真が多いんで文字少なめです。





↑樹が生い茂り草花が咲き乱れるフォレストガーデンには、「フォレストヴィラ」と呼ばれるコテージが建ち並んでいる。
湖をぐるりと取り囲むコテージの多くは、湖畔に突き出したウッドテラス付き。
1階リビングの窓を開けば、そこは白鳥や鴨が優雅に泳いでいる湖。
全て2階建てのメゾネットタイプ、部屋は4人で泊っても広々、グループ&家族客には打って付の場所です。
別荘ライフを演出する家具も完備、あまりの居心地の良さに、帰るのが嫌になる人続出中。
だからと言ってお客様、くれぐれも地縛霊化なさらぬように。
最近はガーデン付きのコテージが登場して、人気も魅力も益々UPしております。
(→http://www.huistenbosch.co.jp/hotel/fv/index.html)



↑綺麗なお庭は好きですか?(某CM調に)

ガーデニング人気が高まってる昨今、眺めて綺麗な庭は増えている。
しかし此処の庭はただ美しいだけじゃない。
植物同士の相性を考え、支え合って生きて行くように植えてあると言うのだから驚き。
殺虫剤を撒かずに、植物本来の力で育つように…一見無造作に生えてるようで、その実先進的な未来派ガーデンなのです。


・ラベンダーガーデン
・ブドウの庭        
・フレグラントガーデン  
・湖水の庭        
・オーチャードガーデン  
・オレンジの庭      
・ブルーベリーの庭    
・ボタジェガーデン    
・オリーブの庭      
・ハーブコテージガーデン 
・かわいいリンゴの庭
・リンデンバームの庭
・シェードガーデン
・ペレニアルガーデン
・スワンの庭
・シェフズガーデン
・ミモザの庭
・香りのバラの庭
・花のコテージガーデン
・エントランスガーデン
・ローズコテージガーデン

…その植生(?)毎に、フォレストガーデン内の各エリアには、名前が付けられている。



↑そして現在約半分のコテージの庭は、こんな素敵にガーデニングされている。



↑菜園が在ったりベンチが在ったり、



↑編んで作った自転車が置いてあったり、



↑車輪を中心に配して造られた庭。



↑ケージ風オブジェが如何にもイングリッシュガーデン。
グリーンの標識も良い雰囲気。



↑ケージには薔薇が蔓を巻き付けていました。


以前私は「オーチャードガーデン」の隣のコテージに泊った事が有ります。
オーチャードガーデンとは「果樹園」という意味らしい。
季節は秋で、姫林檎の樹に実が鈴生りでした。
その時のレポはこちらの頁に。(08年秋の記事を御覧下さい)



↑初夏に行った時は、そこでアーモンドの実を見付けました。



↑これは……金柑??




↑畔に広がる、その名も「湖水の庭」。



↑そこには卵を抱いた白鳥の姿が――撮影に夢中だった為、気付いた時にはかなり接近してて焦った。(汗)



↑抱卵中は気が荒いって聞くんで、前を向いたまま静かに後退りました。

毎年とは限らないけど、雛は大体5月頃に孵る。
このフォレストパークは観光客があまり立入らない区域なんで、白鳥達にとっても静かに過せる好物件らしいのです。
まったりさんのブログに可愛い雛の写真が沢山紹介されてますので御覧下さいv
此処の白鳥達はハウステンボスの有能営業員なのです。



↑フォレストガーデンを散歩してるとハウステンボスの統括総料理長ローランシェフによく出会う。
この時もシェフは黄色いミニに乗って、ハーブを採りに来てました。
目が合った際、日本語で挨拶して下さいましたよ。
多分此処を最も愛してる方で、ガーデンにはシェフの菜園が造られています。
前回紹介したレストラン「トロティネ」へ行けば、シェフが此処で育てたハーブや野菜やエディブルフラワーを使った料理を食べる事が出来ますよ。







【まったりさんへの私信】

…トロティネ、そんなに貸切率が高いんですか?(汗)
了解しました。
予約が入ってるか、先に問い合わせてから行こうと思います。
教えて下さり有難う御座いました!
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君と一緒に(ルナミ編―その5―)

2009年10月15日 17時37分45秒 | 君と一緒に(ワンピ長編)
前回の続きです。】



「着いたァーー!!!!」

バスから1番に降りた俺は、両手を挙げて思っ切し叫んだ。
ふと耳ん中にクリスマスソングが流れて来る。
音楽のする方をたどって見たら、そこには白字で多分「ハウステンボス」って書いてある、赤茶色の建物が在った。
多分って言うのは、英語で書いてあったせいで、読めなかったからだ。(後でナミから「あれはオランダ語よ!」ってツッコまれた)
建物の真ん中にはトンネルみてーな穴が掘られてて、穴の両側には門松みてーにクリスマスツリーが飾ってある。
壁に刺さってる2本の旗が、強い風にあおられてバタバタ音を立ててた。
バスの窓から見えたでっけー建物は、トンネルの向こう側に見える。
きっとあれが「ハウステンボス」への入口だ、前のトンネルは関所みてーなもんで、くぐる人間をあらためる場所なんだろう。
入り方に悩んでた俺の頭に、突然――ゴォーン!!!って重い衝撃が走った。

「い痛ェェ~!!!」

目の前で花火が散ったほど痛くて、思わずうずくまる。
振り返ったそこには恐い顔して旅行カバンを抱えたナミが立っていた。

「おまえな!!頭ばっかり狙うなよ!!しかもカバンの角で!!のーみそはトウフみてーに柔らかいから、いたわんなきゃいけねーってTVで言ってたぞ!!」
「あんたの脳味噌はス××ジだから大丈夫!そんな事より――停車するのを待たずに、しかも前に座ってる人を差し置いて降りようとすな!!あんたのせいで連れの私が白い目で見られて謝る破目になったんだからね!!」

大声で抗議した俺よりさらに恐ろしい怒鳴り声でナミが迫る、俺も負けずに歯を食いしばって迫った。
そやってしばらくにらめっこしてたけど、先に降参したのは俺の方だった。

「ゴメンなさい!」
「解れば良し!」

おじぎして謝った俺を見て、ナミが満足そうにうなずく。
しゃくにさわったけど、よく考えればナミの言ってる事は正しい、だから納得した。

「…ところで何処から入れば良いんだろ?周りに建物がポコポコ在って、どれがどれやら…」

周りをキョロキョロ見回しながらナミがつぶやく。
俺は目星を付けといた中がトンネルになってる建物を、自信満々指差して教えた。

「あの関所をくぐって、向うのでっけー建物から入るみてーだぞ!」
「関所!?テーマパークに入るのに関所通るの!?」
「最近テロとか起きててぶっそーだからな!きっとトンネルん中で持ち物を厳しく取り締まられるんだ!」
「えーーー……」

せっかく教えてやったのに、ナミは疑わしそうな目でいる。
けどカバンを肩にかけ直すと、俺の指差した通りにトンネルへ向ってった。
その後に俺もついてく、くぐる所でナミは振り返って言った。

「関所かはさて置き、前の人達に付いて行けば良いと思うわ」

ナミから説明を聞いた俺は成る程と思った。
トンネルの中には俺達と一緒のバスに乗って来て、俺達より後に降りたけど、俺達より先にくぐって行った、家族連れと女のグループの姿が見える。
やっぱりナミは頭が良いなと感心した。



てっきり厳しい取調べを受けると思ったのに、トンネルの中では何も無かった。
ただトイレやコインロッカーが有ったり、壁にクリスマスのポスターが貼ってあるだけだ。
真ん中辺りに右へ折れ曲る道が在って、横にズラッと窓が………何だ?あそこ??

「どうやらあそこがパスポートの発券所みたいね」

足を止めてズラッと窓の並ぶコーナーを見たナミが言う。

「え!?って事は、あそこが入口か!?」
「傍の角に案内所みたいなのが在るし、多分そうじゃない?」

そういやT○Rに在るパスポート発券所によく似てる。

「なァ、コインロッカー有るんなら、荷物置いてこねェ?このままじゃ回りにくいぞ」
「んー…そうねェー……」

俺の言葉を聞いたナミが、数秒無口になって考えこむ。
そうしてから再びトンネルの出口を目指して歩いて行った。

「え?コインロッカーに荷物置いてかねーの?このまま進んだって、トンネル通過するだけじゃね?入口はここなんだろ?」
「だって前の人達…」

話しながら、俺の方を振り返る。

「荷物持ったままトンネル抜けてくじゃない?
 旅行会社から貰った説明書の中に、『場内ホテル宿泊者は、入場前に場内ホテル受付で荷物を渡せば、宿泊するホテルに送って貰える』って書いてあったんだけど…
 空港から一緒に来たって事は、前の人達も私達と同じ遠方からの観光客で、ホテルに宿泊する訳でしょ。
 だから後付いてけば、その場内ホテル受付とやらに連れてって貰えると思って」

言われてみれば前の奴らも大荷物抱えてんのに、コインロッカーに預けてかない。
そうか、空港から一緒に来たって事は、俺達とは仲間なんだ。
やっぱりナミは頭が良いなと、俺は再度感心した。

トンネルを抜けると、目の前にはバスの窓から見た、青い屋根で赤茶色のでっけー建物が横向きにそそりたってた。
近くで見るとますますでっかくて迫力だなァ~。
ハゲた木と外灯ときれーな花だんが、その建物への道しるべみてーに、左右に並んで続いてる。
と、俺達の前歩いてた奴らは――

「あそこに入ってったわね。ええと…『場内ホテル受付』――此処だわ!」

トンネル抜けて直ぐ左横に在った店(?)の看板を確認したナミが、明るい声で叫んだ。
ドアを開けて入ってみる、中にはナミが言った通り、俺達の先を歩いてた奴らが集合してた。
中の店員が次々荷物を受け取ってく、そうか、あいつらに渡せば良いんだな。
一緒に後ろでやりとりを見ていたナミは、俺に貴重品を持ち出してから、荷物を預けるようにって注意した。
ナミも俺も小型のバッグに貴重品をつめて、残りは店員の女に預けた。
受け取った女は「チェックインまでに御宿泊予定のホテルにお運びします」って笑顔で約束してくれた。
親切なやつだなー。
それからナミは女からの説明を聞いて、ここのカウンターでパスポートを買い、場内地図やイベント情報なんかを手に入れた。
ようやく冒険の準備が整ったァーって気分で外に出る。

「けどそーするとこのオモチャの城みてーな建物は一体何なんだ??」

やたら目立って建ってるから、てっきりこれが入口かと思ったのに。
俺の疑問を聞いたナミが、場内地図を開いて確認してくれた。

「えーと…ハウステンボスジェイアール全日空……ホテルだって」
「ホテルゥ!?なんだ、ただのホテルか」
「気になるんだったら、ちょっと寄ってみる?」

ホテルって判ってガッカリしたものの、俺が未だ興味をひかれてるのを察して、ナミがにこやかに誘う。
正直中がどんな風になってるのかすっげー気になった。
きっと外とおんなじくらい、きれーで立派な造りになってんだ。
でっけークリスマスツリーとか飾ってあるんだろうな。
けど風がどんどん強くなって来てる、空は明るいけど、トンネルの上一列に並んだ旗が、うるせェくらい鳴ってる。

早く行かなきゃヨットに乗れなくなるかも――不安になった俺は、ナミの手を握り、トンネルへ駆け戻った。




※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※




「ひょー、すげー!!超オランダだァ!!」

川向こうの花畑が広がる岸に、風車が回ってるのを見つけた俺は、感心して大声を出した。

「だからそういう明け透けな感想は止めてってば!」

隣からナミがペン!と俺の後ろ頭を叩いて非難する。
痛くはなかったけど、さっきからポンポン叩かれ通しで、いいかげん腹にすえかねてた俺は、しかめっ面作って抗議した。

「おまえこそ他人の頭をカスタネット代わりにすんのは止せよ!そーゆーのがクセ付くと、結婚した時『ディービー』とか言って、問題にされるんだからな!」
「あんた、意味解らずに言ってるでしょ?」
「しっけーだな、おまえ!それぐらい俺だってTV見て知ってるさ!」
「じゃあ『DV』って略さず正式名で答えてみせて!」
「えーとディービー…『DB』だから……ド、ドラゴンボールか??」
「違う!!『DV』でドメスティック・バイオレンスよ!!やっぱり解ってないじゃない!!」
「そーそれ!ダメなバイオレンス!!つまりやっちゃいけない暴力って意味だろ!?」
「暴力にやって良いものなんて無いでしょうが…まったく…」

ナミがため息吐いて頭を抱えちまう。

「あんたってば馬鹿な上に正直なんだもん…隣で気まずい思いしてる私の事も少しは考えてよ」
「別にけなしてるわけじゃねーよ!本物のオランダみてーにきれーだって、ほめてんじゃねーか!」
「だからそれちっともフォローになってないってばもー!」

頭を抱えたナミが、ますます抱えて、うずくまっちまった。
正真正めい本気でほめてんのに…川向こうに見える景色は、写真で見たオランダとそっくりに、きれーでのどかだった。
花いっぱい咲いてる岸の向うには、オモチャみてーに可愛い家が続いてて、あっちも良い眺めだと思った。
まるで絵葉書だ、絵になる景色って、こーいうのを言うんだろうな。
うっとり眺めてた俺の前を、屋根付きの船がゆっくり過ぎてった。

「お!ナミ!船だぞ!!屋形船かな!?」

こーふんして指差す、船は風車が回る花畑の方から、オモチャの家が建ち並んでるエリアを横切るように進んでった。
確か園内には「カナルクルザー」って言う、運河を回る遊らん船が有るって、ここのサイトに紹介されてたっけ。
きっとあれがその「カナルクルーザー」だ、って事は乗れるんだ!
花畑の方から来たって事は、その近くに船着場が在るんだろう、推理した俺はナミを引っ張って連れてこうとしたけど、先にナミに腕を引っ張られて急がされた。

「もう、直ぐに引っ掛かって立ち止まるんだから!」

そう言うナミの顔は怒ってるみてーに恐ェ。
入口ゲート先のクリスマスツリーの前で写真を撮ろうと足を止めたり、跳ね橋渡った所の城の前で写真を撮ろうと足を止めたのはナミじゃねーか。
その後城の向うに風車の回る花畑を見つけ、俺を呼んではしゃいだのもナミじゃねーか。
と言ってやりたかったけど、先を急ぐ事には俺も賛成だったんで、だまって城ん中へ引きずられてった。



城をくぐったとたん、中に居た女に「いらっしゃいませ♪」と声をかけられた。
中は入口同様トンネルになってて、中世の王様女王様のカッコしてる熊のぬいぐるみ達やら、イカス甲冑像やら槍やら、巨大熊のぬいぐるみやらが置いてあった。
「わー、可愛いv」と早速ナミがカメラで熊のぬいぐるみを撮りまくる。
場内でやってるイベントについての案内板も、通路に沿って続いてる。
城ん中に居た女が、「このナイアンローデ城は中世オランダの古城を再現した物で、館内はテディベアの博物館になっています」と笑顔で説明してくれた。
ふーんそうか、だから熊のぬいぐるみが飾ってあるんだな、けど城は強そうな造りなのに、なんかミスマッチに感じちまうな。
女はさらに博物館に寄ってかないかって誘ったけど、俺はぬいぐるみなんかに興味無ェ。
それより甲冑かぶらせてくれって頼んだら怒られるだろうか?(ナミに)
けど今は何よりヨットだ!博物館に寄ってこうとせがむナミを引きずり、俺は先を急いだ。
トンネルの出口そばに座ってる、サンタコートを着た巨大熊ぬいぐるみには、ナミだけでなく俺も誘惑されかけたけど、死に物狂いで振り切って外へ出た。



城を出た先は道がいくつも分かれててまた悩んだ。
一体どっちへ行けば良いんだ!?一瞬頭がふっとーしかけたけど、左の橋向うにチラって風車と花畑が見えたんで、左の道を選んで行った。

橋の上から河を見下ろす、そこにはさっき見たのと同じ船が停まってた。
乗りこむ人の列も見える、行列は花畑の対岸に在る建物から伸びていた。
橋の下、右の建物が乗船場なんだろう。
橋を戻って行列につこうとした俺のパーカーのフードをナミがつかむ。
首が絞まった俺の口から「ぐえっ!!」ってうめき声が出た。

「何すんだよ!?首が絞まって死ぬじゃねーか!!」

フードをつかんで無理矢理俺の足を止めたナミは、また恐い顔をしていた。
さっきからこいつ、何怒ってやがんだ??

「…何処行く積りなの?」

低い声でナミがたずねる、俺は素直に行き先を告げた。

「スパ…スパ…スパゲッティ??」
「………スパーケンブルグってエリア?」
「そーそのスパゲッティ!!」
「だったらバスに乗って行った方が早いみたいよv」

にっこり笑って乗船場の右の道を指す、そこには停留所が在って、ナミの髪と同じ色したバスが停まってた。
ちなみに乗船場の裏には貸し自転車屋が在るみたいで、自転車に乗った奴らがそこから続々と走ってった。

「え?でもよー、船に乗って行った方が楽しいじゃん。きれーな花畑も見れそーだし…おまえ花見たいって言ってたろ?」
「船だと途中で降りなきゃいけないの!!バスじゃなきゃ、あんたの言うスパゲッティとやらに停まんないのよ!!!」

迫力有る笑顔でまくしたてたナミは、有無を言わせず俺をバスまで引きずってった。






…何度も行ってて慣れてるから鈍くなってるけど、陸路からのハウステンボスへの入口って、初めて来た人には判り難いだろうなぁと思う。
入国棟に「入口」って表示は有るし、ゲートまでは何となく行けるだろうけど。
場内ホテルに宿泊する場合、「場内ホテル受付」に荷物を預ければ、ホテルまで送って貰えるよ~と言われても、一体それが何処に在るのか惑うんではないかと。
極めて目立つハウステンボスジェイアール全日空ホテルが、輪をかけて惑乱させてる気がする。
目立つからつい引き寄せられちゃうんですよ。(笑)
話の中でナミが「人に付いてけば良い」って後付いてくけど、もしもその客が全日空ホテルに泊まる客なら、一緒に全日空ホテルのフロントまで連れてかれる破目になる。(そこで案内を受けられるだろうけど)
初めて行く人にとっては海路からの方がスムーズ・インだろうな~と書きながら思ったのでした。

03年迄は専門のガイドブックが出てたけど、今は長崎ガイドとくっ付いてるからなぁ。
まぁ此処に限らず、大抵のテーマパークって、初めての人には判り難い入口になってる気がする。
T○Lが雛形作ったから…あそこの様に毎日行列が出来てるなら判り易いけど、行列が出来てない所は判り難くなるのは仕方ない訳で。

写真は去年のクリスマスシーズン、ゲートを過ぎて目の前広がる庭園に飾られてた、エントランスツリー。
多分今年のクリスマスシーズンにも飾られるだろう。
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秋に初夏の薔薇7

2009年10月12日 16時59分17秒 | ハウステンボス初夏の旅行記
台風も直撃する秋に、毎度季節外れな記事で済みません。(汗)
前回の続きで、今回は「フォレストガーデン」紹介編、写真が多いんで文字は極力少なく参ります。





↑帰りの高速船を予約した後、丘の上に広がるフォレストガーデンまで散歩しに行きました。



↑湖を囲むコテージエリアにして、場内で最も花と緑が美しい所です。
ハウステンボスに来たなら、パレスと此処は絶対外せない。
パレスが平泉観光に於ける金色堂なら、毛越寺を見学する位の重要度が有りますよ。(良く解らない例え)



↑以前は「フォレスト」という名の通り、森が湖とコテージを隠す様に広がってたんすが、今では四季の花が咲き乱れるナチュラルな庭園に変身しております。



↑樹木の濃い緑だけが湖を包んでた頃も神秘的で好きだったんだけど、色彩溢れる今の姿もかなり気に入っている。
外周の約半分を元在った森のまま残してある点に、ハウステンボスを昔から愛している人への配慮を見ました。



↑此処は正しく絵になる風景、絵心有る人なら筆を取らずには居られないでしょう。
そんな人の為に、スケッチブック等を貸し出す特典を付けた、「秋旅スケッチプラン」なる宿泊プランが有る。
詳しくはこちら。(→https://reserve.huistenbosch.co.jp/lst_skh.aspx)



↑西の丘の上に在る場所な為、日が沈む頃に訪れるのがベター。
早朝、朝靄で霞む中散歩するのも気持ち良いんだけど、自分は夕方に散歩する事をお勧めする。
夕陽が映り込んで湖が黄金色に染まる瞬間を、是非多くの人に観て貰いたい。
「黄昏の園」と自分は密かに呼んでいる。(笑)
この写真を撮った時は夏至が近かった為、17時じゃまだ日が落ちるには早かったけど。



↑訪れるのに最良の季節を挙げるなら……これもあくまで主観ですが、初夏が良いと感じます。



↑秋も春も綺麗なんだけど、初夏咲く薔薇が1番華やかじゃないかと。
なんて言いつつ秋の紅葉も捨て難い。
赤と黄に色付いた樹木が、青空を背景に湖に映り込む様も、溜息出る美しさです。



↑そんな訳でフォレストヴィラに宿泊するなら初夏、或いは紅葉の美しい秋をお勧めします。



↑ウェルネスセンター前に造られた、花いっぱいの小路。
所々にベンチが置いてあり、人気の高い撮影スポットです。



↑フォレストガーデン内に架かる橋の内の1つ。
名前がちゃんと有るんだけど忘れてしまった。(汗)
知ってる方いらっしゃったら情報プリーズ。



↑プールにスパにレストランを備える「ウェルネスセンター」。
プールは現在夏季のみ営業になってしまいましたが、スパ「RIN」は熱烈歓迎営業中です。
場内廻って疲れた足を解す様な簡単なプログラムも有、癒されたい紳士&淑女にうってつけの施設です。
詳しくはこちら。(→http://www.huistenbosch.co.jp/spa/)

またレストラン「トロティネ」は、09年10/3(土)~ランチ(12~14時、毎水曜定休)限定レストランとして営業する事になりました。
これまでは休祝日のみだったのが、平日も営業するようになったのは嬉しいニュース♪
硝子張りのサンルームの様な造りで眺めが頗る良かっただけに、レストラン再開を長く待ち望んでおりました。
料理はハーブやエディブルフラワーを使った、ヘルシーで見た目も綺麗な物だとか。
今度ハウステンボスに行った時、必ず寄ろうと考えてます。
ちなみにフォレストヴィラ宿泊者用の朝食会場も此処です。
トロティネについてはこちら。(→http://www.huistenbosch.co.jp/restaurant/topics/tr10.html)
早速取材に行かれたまったりさんのブログに、詳しいメニューが紹介されてますよ。(何時もお世話になってます!)



↑お弁当持って休みたくなるスペース。
サンドウィッチをテイクアウト出来るカフェが出来たからね、やろうと思えば可能。
眺めの良い景色は何よりの御馳走とは良く言ったもんです。
カフェデリ・プリュについて。(→http://www.huistenbosch.co.jp/restaurant/detail/2201.html)
こちらの記事も参考に。(→http://www.huistenbosch.co.jp/restaurant/special/cafe_deli.html)



↑フォレストガーデン内に建ち並ぶコテージ、「フォレストヴィラ」。

フォレストガーデンについては後2回紹介予定。
ってな所でまた次回~。






…話は変るんだけど、昨日から始まった「仁」と言うドラマが面白かった。
原作の漫画にも興味を持って読みたく思い、原作ファンの声をネットで聞いてみたら、「ドラマとはかなり違う」んだとか。(そりゃそうだ)
原作ファンが観た感想では辛めのものも有ったり…まぁ原作ファンとはそういうもので、気持ちは非常に解るけど(笑)…だったらドラマ観終わってから読もうかなぁと思い直したり。
どっちにしろ久々に嵌れるドラマを見付けたなと。
やっぱタイムスリップものはワクワクするわ~。
コメント (4)
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秋に初夏の薔薇6

2009年10月11日 17時45分30秒 | ハウステンボス初夏の旅行記
色々予定が押してるんで本日2度目の更新(汗)、前回予告した通りホテル・ヨーロッパの重箱ならぬ「部屋の隅を突く編」です。
記事1番上はトイレの扉に付いてた取っ手(↑)、こういうクラシカルな細工が随所にされている。



↑TVもこんな風に立派な箪笥に収納されてます。



↑閉めるとまるで仏壇の様な神々しさ。
思わず「TV様」と様付けしてお呼びし、拝んでしまいたくなりまする。
余談ですが以前はTV横のスペースに、グラスが飾ってありました。
しかしこの収納箪笥、地デジ対応の薄型TVを導入する際には、障害になりやしないかと余計な心配をしたり…。
この箪笥気に入ってるから、残して置いて貰いたいんだけどね。



↑箪笥の横に用意されていた茶器。
他場内ホテルでも同じ物を使用しとります。



↑ティーバッグ等のサービスはヨーロッパ&フォレストヴィラが充実してる。
アムステルダムはほうじ茶と煎茶しかないのに較べて、珈琲&紅茶まで揃えてるからね。
勿論ミルクパウダーにシュガーも置いてありますよ。



↑窓を背に玄関側を向いてみた。
左の壁に全身を映せる鏡が掛かっているのが見えるでしょうか?



↑で、その鏡と相向いに、やはり全身を映せる鏡を貼った箪笥が置いてある。
これは勿論深夜零時に合わせ鏡をして悪魔を呼び出せという訳ではありません。
背面まで身嗜みを確認出来るようにという、ホテル側の心配りなのですね~。



↑箪笥を開けて中を確認してみました。
寝巻きやスリッパが入ってるのが判りますね。
上部にはハンガーが掛けてあり、脱いだ上着は此処に仕舞えるようになってます。



↑今回びっくりしたのは寝巻きが変っていた事。
前は上下分かれたパジャマだったのですが、薄緑色のネグリジェタイプに替ってました。
クリーニングの手間を省く為の変更なんだろうけど、前のパジャマがとても寝易かったのでちと寂しかった。
いやこの型も充分寝易かったけど、寝相が悪いとネグリジェは捲れるから。(笑)
それにしても何時頃変更したんだろ?
此処が変更したって事は、他場内ホテルも同じだろうか?



↑写真で見て左が浴室、右が洗面所、真ん中がトイレ。

で、そのトイレなんですが――


           ――なんと鍵が無い。


このホテル・ヨーロッパだけ、何故か部屋のトイレに鍵が付いてないんですよ!

全ての部屋に泊った訳じゃないから、ひょっとしたら鍵付きトイレが有るタイプも存在するのかもしれんけど、自分がこれまで宿泊した限りでは、全部鍵が付いてなかった。
外国人デザイナーがコーディネートした故の事だろうか?
閉鎖的な日本人にはちょっと慣れない、ビックリな特徴である。
宿泊される際は声の掛け合いを徹底されて下さい。
あ、部屋の外のトイレにはちゃんと鍵が付いてますんで、御安心を。(笑)



↑こちら洗面所、非常にモダンな造りになってます。



↑スズランの花に似た可憐で優雅な照明。
部屋全体柔らか~い光で照らされてるのが目に優しく嬉しいですv



↑浴室は清潔な白で纏められています。
流しに付いてた金色の金具が此処のホテルらしい特徴に感じられました。


前回部屋で選ぶならアムステルダムかフォレストヴィラって語ったけど、それはあくまでスタンダードルームに限って比較した場合です。(って前回も言った気がするけど…)
部屋のバリエーションの豊富さでは、此処のホテルが1番な気がする。
天井に星の描かれた屋根裏部屋が有るタイプに、螺旋階段で2階まで繋がったメゾネットタイプ、ウッドテラスが付いてるタイプ等々。
ポプリの香りや、壁や絨毯の色が、各階で違ったり、場内ホテルの頂点に立ってるだけあるなぁと。
毎回此処に宿泊して、毎回部屋のタイプを変えてる、コアなファンも居たりするそうな。
詳しくはこちら。(→http://www.huistenbosch.co.jp/hotel/eu/index.html)
羨ましくも(笑)ロイヤルスイートに宿泊された事の有るふくちゃんのブログも参考になりますよ♪


さて自分の旅に話を戻すと、着いて早々母はベッドで熟睡してしまいました。
朝が無茶苦茶早かったから仕方ない。
自分も眠かったんだけど、あちこち観て廻りたい欲求の方が勝ったんで、仕度して場内散歩に出掛けました。

その途中スパーケンブルグ地区に在るマリンターミナルまで、帰りの高速船の予約をしに行ったのですが、営業が17時で終わりだったらしく、受付のお姉さんがやたら焦って応対して下さった。(つっても別に態度悪かった訳じゃないっすよ)
帰りの飛行機の出発時刻を訊かれた自分、部屋に居る母に訊こうと携帯で電話したんだけど、熟睡してるから出やしない。
私の母は震度4の地震に襲われても目を覚まさない強者だから。
まごまごしてる内に17時が近付く、結局お姉さんは「構いませんよ」っつって、予約を受けてくれたのでした。
なら最初から訊かなくても…と思ったけど。(笑)

その後私が出て行ってから、お姉さんは明りを消して、ターミナルの扉を閉めて、駆け足で帰って行ったのでした。

……何となく悪い事したな~と後ろめたく感じた。(汗)
けど本音後1時間位遅くまで営業してくれると助かるんだが…。





10/10~ハウステンボスでは秋恒例ワイン祭、「サンヴァンサン祭」が開催されています。
(→http://www.huistenbosch.co.jp/event/autumn_2009/wine/index.html#sv)
1,000円のタートヴァンを購入すれば、百種類以上のワインを試飲出来る、ワイン党には見過ごせないイベント!
そんな訳でこのブログも祭に合せて、ワインのテンプレにチェンジしてみました。(笑)
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