こんばんは、今回レビューは観てほやほや、今夜放送終えた分です。
珍しくも金曜のあにめぞんレビュー、前回の続きで御座います。
・第61回「追いかけて五代さん、響子失恋ひとり旅」 脚本:小西川博 コンテ:棚橋一徳 演出:山口頼房 作画監督:清水恵蔵
…今回は多少省かれてた箇所在るものの概ね原作通り、しかしその省かれた箇所こそ話的に実は重要なピースだったのが痛い。
前回、五代から「僕はもう貴女の事を何とも思っていません」と言われた響子さんは、夜に夢の中でしくしく泣き続ける。
そこへ惣一郎さん(犬じゃなく、亡くなった旦那)が彼女に「何故泣いてるのか?」と尋ねる。
響子さんは「悲しいから」と答える、すると惣一郎さんは彼女に「馬鹿」と言う。
何度も何度も「馬鹿」と言われ、腹立たしさを覚えたところで、響子さんは目を覚ます――というシーンが省かれてたなぁと。
原作ではこの回で響子さんが、自分は五代を好きな事を自覚する。
それまでは惣一郎さんへの想いを守る為に、他の男への思いは無自覚で打ち消してたんでしょう。
しかし五代の「何とも思ってない」の一言で、彼女は泣くほどショックを受けた。
失って初めて自分の本当の気持ちに気が付いたというよく有る話。(笑)
一方、三鷹さんの方からも手紙で「事情が有り当分会えない」と告げられる。
「こっちにもフられてしまったかな…(原作版)」と響子さんは呟くが、泣くほどショックは受けていないのです。
実は三鷹さんは前回の件で犬嫌い克服せねばと痛感、犬を飼う覚悟を決めたのですが…その話はまたの機会に。
今回、響子さんは金沢へ独り旅に出た。
実は背中合せで同行者が居たりするんだが、無論彼女は気付かず同行者も気付かない。(笑)
だがネタバレすると旅の終りで一夜を共に過し、そこで響子さんは気持ちを自覚するんですよ。
そういう重要なターニングポイントなの、削る箇所等無い回だったのよ。
諸々都合は有ったのかもしれんけど、省かず描いて欲しかったなぁ。
てか省いた割に、今回テンポは鈍かった。
この頃のTVアニメの法則(?)として、出来の良い回の次は悪いというのが有る。
ほぼ人力に頼ってた昔は、勝負賭けた回の後、その力入れた分だけ、次の回の出来に皺寄せが来た。
1話だけ物凄く出来が良くて、2、3話は作画が崩壊なんて有りがち。
全話ブッ通しで出来が良いなんて奇跡だったのです。(ゴーグみたいな作り方でもせん限り。)
…ちなみに1話はパッとしないTVアニメの方が、案外途中から化けて後年伝説化する印象を個人的に持ってる。
そんな話はさて置いて(汗)、ともかく今回の出来はあまり良くなかった。
絵もキャラの顔が崩れるまでは行ってなくとも、挿入される前回の美麗なシーンと較べりゃあ、評価下に落ちるわなぁ。
どうせなら回を増やす覚悟で、原作以上に響子さんと五代を擦れ違わせたら、テンポも良くなって面白くなってた気がします。
響子さんが電車に乗り遅れたのは一刻館の住人達による送別会に付き合わされたせいだけど、学校帰って直ぐに追っ駆けた筈の五代は何故夜行まで遅れたのか理由が描かれてなかったし。
思い出せば色々削られてる気がして来たぞ。
前に紹介した書籍「語り尽せ熱愛時代―ルーミックワールドVSウルフランド」によると、今回の話の中での響子さんの金沢・輪島の旅には、留美子先生とアシスタントさん達の実際の旅が活かされてるそうです。
何でもアシスタントさん達が過酷なスケジュールで疲労し、それを癒す為に八日間無理くり空けて貰って尾道・金沢・輪島と旅行されたとの事。
尾道はスタッフ全員で、金沢はその内のアシスタント一人と、輪島は独りで廻ったそう。
ちなみに留美子先生にとっての初独り旅だったそうな。
慰安旅行を作品のネタに使う辺りが、如何にも漫画一筋留美子先生らしい。(笑)
話が益々今回のあにめぞんから外れてく。(汗)
え~とオチも原作とは違ってたような…?
原作では確か追着いた五代が溝か何かに落ちて、響子さんは彼に気付かずバスに乗って行ってしまう、ってオチだったと記憶してる。
アニメでは折角出て来たのだし~って考えたのか(声優さんの出番を増やす為?)、おまわりさんに引き止められるってオチでした。
別に悪くはないけど、おまわりさん五代をずっとマークしてたんすか?(笑)
そこに多少の無理を感じてしまわなくもない。
そして今回も脇キャラの声は林原めぐみさん、何処へ行こうとも聞える五代と林原めぐみさんの声。(笑)
響子「でも、もしもって事が有るし…」
四谷「大丈夫。もしもの時は手遅れです。」
↑の会話は原作でも出て来るけど笑ってしまった。
個人的に今回唯一の笑い所はここ。
良回の後は駄回なら、逆も然り。
次回は音無竜之介さんが作監だし、出来に期待しよう。
(個人的評価)脚本△ 演出× 作画△ …今回の予告は一の瀬さん、四谷さん、朱美さん、タイトルコールは響子さんと、何時ものお馴染メンバーでした。
【続】
珍しくも金曜のあにめぞんレビュー、前回の続きで御座います。
・第61回「追いかけて五代さん、響子失恋ひとり旅」 脚本:小西川博 コンテ:棚橋一徳 演出:山口頼房 作画監督:清水恵蔵
…今回は多少省かれてた箇所在るものの概ね原作通り、しかしその省かれた箇所こそ話的に実は重要なピースだったのが痛い。
前回、五代から「僕はもう貴女の事を何とも思っていません」と言われた響子さんは、夜に夢の中でしくしく泣き続ける。
そこへ惣一郎さん(犬じゃなく、亡くなった旦那)が彼女に「何故泣いてるのか?」と尋ねる。
響子さんは「悲しいから」と答える、すると惣一郎さんは彼女に「馬鹿」と言う。
何度も何度も「馬鹿」と言われ、腹立たしさを覚えたところで、響子さんは目を覚ます――というシーンが省かれてたなぁと。
原作ではこの回で響子さんが、自分は五代を好きな事を自覚する。
それまでは惣一郎さんへの想いを守る為に、他の男への思いは無自覚で打ち消してたんでしょう。
しかし五代の「何とも思ってない」の一言で、彼女は泣くほどショックを受けた。
失って初めて自分の本当の気持ちに気が付いたというよく有る話。(笑)
一方、三鷹さんの方からも手紙で「事情が有り当分会えない」と告げられる。
「こっちにもフられてしまったかな…(原作版)」と響子さんは呟くが、泣くほどショックは受けていないのです。
実は三鷹さんは前回の件で犬嫌い克服せねばと痛感、犬を飼う覚悟を決めたのですが…その話はまたの機会に。
今回、響子さんは金沢へ独り旅に出た。
実は背中合せで同行者が居たりするんだが、無論彼女は気付かず同行者も気付かない。(笑)
だがネタバレすると旅の終りで一夜を共に過し、そこで響子さんは気持ちを自覚するんですよ。
そういう重要なターニングポイントなの、削る箇所等無い回だったのよ。
諸々都合は有ったのかもしれんけど、省かず描いて欲しかったなぁ。
てか省いた割に、今回テンポは鈍かった。
この頃のTVアニメの法則(?)として、出来の良い回の次は悪いというのが有る。
ほぼ人力に頼ってた昔は、勝負賭けた回の後、その力入れた分だけ、次の回の出来に皺寄せが来た。
1話だけ物凄く出来が良くて、2、3話は作画が崩壊なんて有りがち。
全話ブッ通しで出来が良いなんて奇跡だったのです。(ゴーグみたいな作り方でもせん限り。)
…ちなみに1話はパッとしないTVアニメの方が、案外途中から化けて後年伝説化する印象を個人的に持ってる。
そんな話はさて置いて(汗)、ともかく今回の出来はあまり良くなかった。
絵もキャラの顔が崩れるまでは行ってなくとも、挿入される前回の美麗なシーンと較べりゃあ、評価下に落ちるわなぁ。
どうせなら回を増やす覚悟で、原作以上に響子さんと五代を擦れ違わせたら、テンポも良くなって面白くなってた気がします。
響子さんが電車に乗り遅れたのは一刻館の住人達による送別会に付き合わされたせいだけど、学校帰って直ぐに追っ駆けた筈の五代は何故夜行まで遅れたのか理由が描かれてなかったし。
思い出せば色々削られてる気がして来たぞ。
前に紹介した書籍「語り尽せ熱愛時代―ルーミックワールドVSウルフランド」によると、今回の話の中での響子さんの金沢・輪島の旅には、留美子先生とアシスタントさん達の実際の旅が活かされてるそうです。
何でもアシスタントさん達が過酷なスケジュールで疲労し、それを癒す為に八日間無理くり空けて貰って尾道・金沢・輪島と旅行されたとの事。
尾道はスタッフ全員で、金沢はその内のアシスタント一人と、輪島は独りで廻ったそう。
ちなみに留美子先生にとっての初独り旅だったそうな。
慰安旅行を作品のネタに使う辺りが、如何にも漫画一筋留美子先生らしい。(笑)
話が益々今回のあにめぞんから外れてく。(汗)
え~とオチも原作とは違ってたような…?
原作では確か追着いた五代が溝か何かに落ちて、響子さんは彼に気付かずバスに乗って行ってしまう、ってオチだったと記憶してる。
アニメでは折角出て来たのだし~って考えたのか(声優さんの出番を増やす為?)、おまわりさんに引き止められるってオチでした。
別に悪くはないけど、おまわりさん五代をずっとマークしてたんすか?(笑)
そこに多少の無理を感じてしまわなくもない。
そして今回も脇キャラの声は林原めぐみさん、何処へ行こうとも聞える五代と林原めぐみさんの声。(笑)
響子「でも、もしもって事が有るし…」
四谷「大丈夫。もしもの時は手遅れです。」
↑の会話は原作でも出て来るけど笑ってしまった。
個人的に今回唯一の笑い所はここ。
良回の後は駄回なら、逆も然り。
次回は音無竜之介さんが作監だし、出来に期待しよう。
(個人的評価)脚本△ 演出× 作画△ …今回の予告は一の瀬さん、四谷さん、朱美さん、タイトルコールは響子さんと、何時ものお馴染メンバーでした。
【続】