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福生出張の三日目は、冒頭の「やさしい日本語」の講座。
私も授業で学生さんに話したり、自治体の研修にお招きいただいてお話しすることもあるので、どうお話すればいいのか、また、どこがポイントになるのか、参加者になってお話を聞くことで、自分が講師をするときの参考にしたいと思ったこともあるのですが、地域でどのような形の「やさしい日本語」が求められているのか、参加されている方とおしゃべりするのも目的で混ぜていただきました。
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福生のとなり、牛浜駅まで移動して公民館まで歩きます。
少し早く着いたので公民館の1階で行われていた東京大空襲の展示を見て時間をつぶしましたが、名古屋の愛知・名古屋 戦争に関する資料館の展示と同じくらいの量や質で、政令指定都市なんだから、もう少し頑張れ、と名古屋を激励したくなるような、充実した展示でした。見ている人が誰もいなかったのが残念。
さて、講座は始まり、公民館の職員の方がまずいろいろとお話しくださったのですが、この語り口が最高。硬い挨拶かと思ったら、笑いも起こるような楽しい解説で講座が始まりました。職員さんの参加された方への語り口がこれほど軽妙だったのは、個人的に初めての経験。いいなあと単純に思いました。
講師は、今回の出張で3日間、ずーっとお世話になりっぱなしだった青少年自立援助センターの田中宝紀さん。
そして、やさしい日本語ツーリズム研究会の吉開さん。
グループに分けてある席に座り、やさしい日本語の解説を聞いてから、一緒に作業をしていきます。作業中に、参加された皆さんとおしゃべりをしているのがとても勉強になりました。
隣に、ベルギー出身の方が座っていらっしゃって、その方ともたくさんお話ができました。
思ったのは、私が講師でお話しするとき、授業で話をするときには、少し、難しく話しすぎているのかも、ということ。
方向性を示し、具体例を示せば、ある程度のことはできるようだ、ということを感じました。
私だと、25音節程度にする、とか、一文に一つの述語にする、とか、連体修飾を避ける、とか、そういうことが優先してしまうので、本来、何のために「やさしい日本語」を必要としているのか、の部分が弱くなっているんだな、ということに気づくことができました。
話はそれますが、大学の授業でやさしい日本語を取り上げるとき、学校から家庭へのプリント作成の課題を出すと、「暖かな春がやってきました。」みたいな時候の挨拶が「春が来ました」という文に代わるだけで、それが必要なのかどうなのか、という検討がされていないんですよね。そういった問題点がどこに起因するのか、わかったような気がしました。
吉開さんからは、柳川市で取り組まれている活動や、やさしい日本語による落語の動画を見せていただき、
外国の方と一緒にやさしい日本語による落語を聞いているとき、自分たちと一緒に外国人が笑うのを直接見ることで、「やさしい日本語」の有用性に気が付く、というお話を聞かせていただいて、
なるほど、と思いました。
いつか、うちの大学でもお話ししていただく機会があれば、と思いました。
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こういう缶バッジも作っていらっしゃるんですが、いいですよね、これ。
といいつつも、東京オリンピックを控えて、「おもてなし」という形で、言語的なインフラの整備や、こういうやさしい日本語によるおもてなし、というものが注目されるにつけ、
「おもてなし」は、結局、自分たち側に入れない、ということを言っているように感じています。
「おもてなし」を受けるのは、あくまでその地では一過性の滞在者だけであって、生活者はそこには含まれません。
この「おもてなし」が普段の付き合いにまで意識を広げるきっかけになってくれれば、言うことはありません。
なので、精一杯、応援していきたいと思っています。
ということで、本当に久しぶりに泊りがけでやってきた出張は、とても実りの多いものになりました。
やっぱり、いろんな方とおしゃべりするのはとても重要。
私一人が、また、いつもあっている人たちとだけで話をしていると、どうしても視野が狭くなりがち。
時には、客観的に自分を見るための時間がある方がいいなあと実感したのです。
ま、そんなこんなで、火曜日締め切りの様々なものを明日月曜日の自分に託して今日は休むことにします。
とても幸せな3日間でした。ありがとうございました。
私も授業で学生さんに話したり、自治体の研修にお招きいただいてお話しすることもあるので、どうお話すればいいのか、また、どこがポイントになるのか、参加者になってお話を聞くことで、自分が講師をするときの参考にしたいと思ったこともあるのですが、地域でどのような形の「やさしい日本語」が求められているのか、参加されている方とおしゃべりするのも目的で混ぜていただきました。
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福生のとなり、牛浜駅まで移動して公民館まで歩きます。
少し早く着いたので公民館の1階で行われていた東京大空襲の展示を見て時間をつぶしましたが、名古屋の愛知・名古屋 戦争に関する資料館の展示と同じくらいの量や質で、政令指定都市なんだから、もう少し頑張れ、と名古屋を激励したくなるような、充実した展示でした。見ている人が誰もいなかったのが残念。
さて、講座は始まり、公民館の職員の方がまずいろいろとお話しくださったのですが、この語り口が最高。硬い挨拶かと思ったら、笑いも起こるような楽しい解説で講座が始まりました。職員さんの参加された方への語り口がこれほど軽妙だったのは、個人的に初めての経験。いいなあと単純に思いました。
講師は、今回の出張で3日間、ずーっとお世話になりっぱなしだった青少年自立援助センターの田中宝紀さん。
そして、やさしい日本語ツーリズム研究会の吉開さん。
グループに分けてある席に座り、やさしい日本語の解説を聞いてから、一緒に作業をしていきます。作業中に、参加された皆さんとおしゃべりをしているのがとても勉強になりました。
隣に、ベルギー出身の方が座っていらっしゃって、その方ともたくさんお話ができました。
思ったのは、私が講師でお話しするとき、授業で話をするときには、少し、難しく話しすぎているのかも、ということ。
方向性を示し、具体例を示せば、ある程度のことはできるようだ、ということを感じました。
私だと、25音節程度にする、とか、一文に一つの述語にする、とか、連体修飾を避ける、とか、そういうことが優先してしまうので、本来、何のために「やさしい日本語」を必要としているのか、の部分が弱くなっているんだな、ということに気づくことができました。
話はそれますが、大学の授業でやさしい日本語を取り上げるとき、学校から家庭へのプリント作成の課題を出すと、「暖かな春がやってきました。」みたいな時候の挨拶が「春が来ました」という文に代わるだけで、それが必要なのかどうなのか、という検討がされていないんですよね。そういった問題点がどこに起因するのか、わかったような気がしました。
吉開さんからは、柳川市で取り組まれている活動や、やさしい日本語による落語の動画を見せていただき、
外国の方と一緒にやさしい日本語による落語を聞いているとき、自分たちと一緒に外国人が笑うのを直接見ることで、「やさしい日本語」の有用性に気が付く、というお話を聞かせていただいて、
なるほど、と思いました。
いつか、うちの大学でもお話ししていただく機会があれば、と思いました。
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こういう缶バッジも作っていらっしゃるんですが、いいですよね、これ。
といいつつも、東京オリンピックを控えて、「おもてなし」という形で、言語的なインフラの整備や、こういうやさしい日本語によるおもてなし、というものが注目されるにつけ、
「おもてなし」は、結局、自分たち側に入れない、ということを言っているように感じています。
「おもてなし」を受けるのは、あくまでその地では一過性の滞在者だけであって、生活者はそこには含まれません。
この「おもてなし」が普段の付き合いにまで意識を広げるきっかけになってくれれば、言うことはありません。
なので、精一杯、応援していきたいと思っています。
ということで、本当に久しぶりに泊りがけでやってきた出張は、とても実りの多いものになりました。
やっぱり、いろんな方とおしゃべりするのはとても重要。
私一人が、また、いつもあっている人たちとだけで話をしていると、どうしても視野が狭くなりがち。
時には、客観的に自分を見るための時間がある方がいいなあと実感したのです。
ま、そんなこんなで、火曜日締め切りの様々なものを明日月曜日の自分に託して今日は休むことにします。
とても幸せな3日間でした。ありがとうございました。