AWA@TELL まいにち

南山大学で、日本語教育に携わる人材の養成を行っています。ホームページも是非ご覧ください。

教養教育

2006年10月19日 | どーでもいいこと
留学生と接していると、お国柄、ということもできるのでしょうが、マス教育になる以前のエリート教育然とした学生に多数出会います。発展途上国からやってくる学生などは、殆どこの選ばれた人たちです。
日本語能力が低いと、日本では損をしがちですが、やさしい日本語を組み合わせて、積極的に国際政治や文学の話などをしてくれます。正直言って、言葉は理解できるのですが、内容が高度で理解できないことが結構あります。
教養教育というのは、これから海外で働こうとか国際的な仕事がしたいと考えている人であれば、避けては通れません。加えて、自国についてもっと客観的に見る能力がほしいところ。専門教育は楽しくて面白いですが、もうすこし、広い知識があるともっと楽しくなりますよ。

って、旧制高校だとか、戦前の陸軍幼年学校だとか、そういうところで学んでいた人たちと話すと、本当に何の話でも太刀打ちできません。関心を持っていることの分野が広いだけじゃなく、とてつもなく広く、新しい話題でも、直観力が優れています。
ああいう人たちと一緒にすごしていたら、自分が情けなくなってくるような気がします。戦前の日本のエリート教育を垣間見るような感じで、ちょっと怖かったりします。

国によっては、大学教育の中に社交ダンスを必須としている国があったり、自国の文化を徹底的に身につけさせるという国があったりします。そういう学生に出会うと、その国の文化について教えてもらったりできて楽しいです。

翻って、わが身を考えると、なかなかこれが。
書道だって、学校の授業以外にやったことはないし、楽器もダメだし、踊りもダメだし、なんの芸もありません。

大学時代の友人が僕が韓国に行く前、「学生にとっては日本代表の人間になるんだから」といわれたことがあります。僕に習った学生は、日本文化について具体的なことが何も習えず、抽象的な話に終始して面白くなかっただろうなあと思ったり。
日本国内であれば、書道、茶道、華道の先生に依頼するという手が幾らでもあるのですが、外国では難しくなりますよね。

40の手習いという言葉もあるし、何かやっておくかなあ。

なんかね、徒然草の188段の話なんかを見ると、心配にもなってくるのですが。

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