小寄道

日々生あるもの、魂が孕むものにまなざしをそそぐ。凡愚なれど、ここに一服の憩をとどけんかなと想う。

色と空

2016年03月23日 | エッセイ・コラム
  岩手の大槌に 風の電話があること 知っていますか 父を亡くした三人の子どもと母親が 風の電話で話していた 代わるがわる泣きながら 津波にさらわれた父に話しかけていた 話したから悔しさや虚しさが晴れて 四人のいのちが輝いて見えた   色は世界である 色は価値である 色は物質である 空は虚無である 空は真理である  空は蒼穹である ところがある刹那 色と空の転換 . . . 本文を読む