アントナン・アルトーを通底して、ヴァン・ゴッホの狂気がうんだ創造性を考える
▲若かりし頃のアルトー。詩人兼俳優。サイレント映画の傑作・カール・ドライヤー監督の『裁かるゝジャンヌ』に神父役で出演した。
ギリシャ人の両親をもちマルセイユに生まれた詩人アントナン・アルトーは、ゴッホの狂気に深い共感をしめしながら、ゴッホは「社会が自殺させた者」として断定した。つまり、彼を狂わせ死に至ら . . . 本文を読む
先日行った「報道写真展」で忘れていたことがある。絶滅危惧種のトキのつがいの美しい写真があったのだ。あまりにも美しいその瞬間は息をのむほどで、報道写真の枠を超えていたので後回しにしていた。(もう一枚、どこぞか知らん山の紅葉が美しい写真は、いずれ別の機会としたい)
2017年、私にとっても親しい、多くの著名人が亡くなった。「報道写真展」でも逝去された著名人を偲ぶ、遺影の特別コーナーが設 . . . 本文を読む
昨日、『小寄道』の愛読者ともいうべきマドモアゼルK子がわが家に来訪。英語圏の人文科学に造詣のふかいK子女史は、まずスペイン無敵艦隊がイングランドによって壊滅させられた或る文書をしめされた。その歴史的背景を述べられるのかと思いきや、イギリス王室の破天荒な血筋と跡目相続のスキャンダルな権力争いに話が及んだ。
マドモアゼルK子は怖ろしく頭の回転がはやい方で、ぼんくらの私にはきちんと理解できないの . . . 本文を読む
日を跨いで書く。
昨日、『ゴッホ展 巡りゆく日本の夢』を観に行った。入ったのが3時前だったので、出たときは陽が落ちていた。
綺麗な三日月が飛び込んできて、気持ちが弾み、思わずタブレットで撮った。画質がわるく、三日月に見えないのは私のせいではない。
運命の悪戯なのか、ある人と偶然の出会いがあり、ゴッホの話をはじめ感性がときめく愉しいひと時を過ごした。小一時間だが、私にとっては至 . . . 本文を読む
年の瀬が迫っている。といっても、昔ほどの忙しさもなく、年賀状の作成にちょっと頭を絞るぐらい。デザインはカミさん任せだが、その分あちこちの「断捨離」をやってくれとのお達し。不用品やら本の整理をしろと・・。あーでもない・こーでもないと考え、取捨選択は遅々として進まない。特に本は文庫本といえども、右から左に簡単に捨てられない。売って二束三文でも、買うとなれば定価より高い古本の文庫もあるからだ。その . . . 本文を読む
土曜日、特訓(?)を重ねてきた発表の場、手話交流会があった。開催は午後からだったので、手話や演技の最終チェックをするべきところ、毎日更新されている竹下節子さんのブログをなんとなく開いてみた。先日亡くなったフランスの歌手ジョニー・アリディについて書かれている。フランスでは超大物ロック歌手の教祖で知らないものはいない。その彼が先日、闘病の末に74歳で斃れた。
つい最近、偶然見たBSの海外ニュー . . . 本文を読む
手話交流会に向けて、わが家で秘密特訓をした。そのあとの心地良い疲労感なら良かったのだが、むしろ徒労感、自分の至らなさや課題がわんさか見つかった。で、なかば意気消沈、自己幻滅の残像がまだ消えぬなか、NHKスペシャルを見てしまった。
「追跡・東大研究不正 ゆらぐ科学立国日本」という、いかにもNHK的な不正糾弾・事実究明型のドキュメンタリー。以前「スタップ細胞はあります」というお嬢さんの事件を追 . . . 本文を読む
手話を学ぶようになって7,8か月が過ぎた。その成果を発表すべく、私たち初級のメンバーをふくめ総勢60名程の交流会がある。中級、上級、養成などのクラス別に、基本は手話劇を演じることになっている。
私たちはストーリー性のある劇ではなく、主任講師の先生がデフリンピックの総監督を務められたこともあり、「デフリンピックを広めたい」という演目をかんがえた。コントやクイズ、即興劇などを織り交ぜ . . . 本文を読む
▲燃え残って石化した木と主人公K。タルコフスキーの『サクリファイス』をおもいだす。この下にRが眠っている。80年代のランボルギーニ風のこれ、なんと言ったか?
ドゥニ・ヴィルヌーヴ(Denis Villeneuve)監督の『ブレードランナー2049』を見た。
監督の出生地はカナダのケベック州だからフランス系移民の末裔であろう。しかし、祖先はロシアからの亡命貴族ある . . . 本文を読む