嗚呼、橋本治さんが斃れてしまった。
先日『歌舞伎画文集』をもとめたのは何かの知らせだったのか。
既に2,3年ほど前から歩くのもままならない、と嘆いていたから相当に悪いんだと思っていた。でも、70歳とはまだ若い。無念としか言いようがない。バブル期にマンション買って莫大な借金を負い、それだから書き続けるしかない、と。ローンを払い終えたところで・・律儀というか凄いです。
初めて治さんを見たのは、ニ . . . 本文を読む
久しぶりに山形浩生のブログ『経済のトリセツ』をのぞいてみたら、山形の盟友(ライバル?)の柳下毅一郎とSNS上で交わしたやりとりを発端にして、第三者までを巻きこんだ面倒な論争が繰り広げられていることが判明した。(興味ある方は、左のブックマークから山形浩生の「経済のトリセツ」へ)
山形のブログは『統計の不備と、各種統計の「相関」の話』というタイトルのとおり、今回の厚労省がしでかした勤労統計不正のいわ . . . 本文を読む
日暮里駅から谷中方面に向かうと、谷中銀座商店街が見渡せる階段の上にでる。そこから見える夕陽の景色が美しい。作家の森まゆみさんらが命名した「夕焼けだんだん」は、今は観光客が足をとめ、記念写真を撮りあうモニュメントの階段になった。目立ちにくいのだが、その階段上の傍らにあるビル2階に古本屋がある。「古書信天翁(あほうどり)」さんである。
残念ながら、今月いっぱいで閉店すると聞いた。ほぼ10年近くにはな . . . 本文を読む
今回の韓国海軍による火器管制レーダー波の照射がいかなる意味と問題を孕んでいたのか・・。
門外漢なる愚生がこの手の記事を書くことは憚れるも、ある程度の事実関係が明るみになり、その背景と必然性が分ってきたので、自分流に纏めておきたい。
今日の新聞で、防衛省はこの問題の最終見解なる全文を公表した。
これまで「火器管制レーダー波」について熟知するものは専門家だけだろうし、これを照射すると如何なる問題 . . . 本文を読む
前回の記事で書き忘れたことの追記として・・。
厚労省の「勤労統計」の不正問題がだんだん明るみになり、その問題の深刻さに懊悩せざるをえない気分だ。昨年の財務省マターのモリカケ問題でもそうだったが、いわゆる政府系機関の公文書、統計資料等の改ざん・隠ぺい・廃棄の問題は、国家としての信用基盤(内外問わず)に関わるものだ。
この種の不正は、国民への軽視であることはもちろん、「人権」や「尊厳」にも及ぶもの . . . 本文を読む
日本人が歴史を川の流れに喩えるのに対して、西洋人は歴史を構築物のようなものと見ているようである。
(古代ギリシャ歴史の泰斗、藤縄謙三の『ギリシャ文化と日本文化』より)
「歴史」というと、たいそうなものになる。だが、私たち日本人は確かに、現在のありようを川の流れとして見る心性、情緒性をもっていると思う。
美空ひばりが歌った『川の流れのように』もそうだが、自分の来し方を目の前を流 . . . 本文を読む
読後感はたいへん爽やかだが、ちょっとグロテスクな余韻もある。文庫で160pほどの中編小説を2時間ほどで読み終えた。凝ったレトリック、練られた比喩表現はない。でも、シンプルで過不足のない、とても上手い、ドライブ感のある力強い文章といっていいか。村田沙耶香は新たな日本文学を構築していくかもしれない。それほどの器量と才能をもっている。
▲村田沙耶香さん 芥川賞を取ったときの印象はうすいのだ . . . 本文を読む
年頭は、地元の神社への初詣と、ちょっとした買い物に行った。齢を重ねるごとに外に出かけることは少なく、それは自然の流れというべきもの。その分、とりためたビデオやネットを見て過ごす。金もかからず、気楽なものだ。松の内つまり六日頃に妻が風邪を引き、食事のことを小生が受け持つことになった。その自慢話をしたいのではない。
翌日、小生も風邪をひいた。熱はないけれど、喉が痛くて体がだるい。二人 . . . 本文を読む
明けましておめでとうございます。
今年も健やかに新しい歳を迎えることができ、皆さまにも同様の悦びを感受されていることを祈るのみ。
今年の干支は「亥」であり、承知であろうが自重の年回りらしい。直情かつ短絡な判断、行為は慎むべしとあった。
もちろん最高の幸福、目的が定まっていれば、その限りでなく、もっている力量・努力をあらんかぎり尽くせと、けしかける人がいた。
その賭けは必ずや最大の結果をもた . . . 本文を読む