昨日、去年からやっている国立科学博物館の『100年早かった智の人 南方熊楠』「生誕150周年記念企画展」を見に行った。
慶応三年生まれといえば夏目漱石、正岡子規、幸田露伴がまず頭に浮かぶ。何度か書いたこともある。ところが南方熊楠については触れたことがない。なぜなら、著作をまともに読んだことがなかったからだ。
▲科学博物館は高齢者(65歳以上)は無料である。地球館、日本館すべてを見ると . . . 本文を読む
国別の「闘争」心は競技で解消して、オリンピックそのものがほんとうに平和外交の契機になるといいのだけれど。
竹下節子さんのブログ(2月20日)の最後に、こう記されていた。ほんとにそう思う。4年に1回のオリンピック(2年に1回)だからそう思うのでなく、無益な戦争をするよりもスポーツによる勝負で決着をつける方が合理的でリスクは少ない。このことは常に、前向きに議論されるべきだと考える。
殺人兵器 . . . 本文を読む
平昌オリンピックで羽生結弦さんが金メダルを獲った。怪我を克服して、66年ぶりの五輪二連覇達成!
国内では将棋の藤井聡太五段が羽生善治二冠を破り、決勝に進出。その勢いか知らん、本戦決勝で広瀬章人八段を117手にて完勝。日本初、中学生プロの六段昇進である。それにしても、棋界の天才「羽生」を打ち負かしての栄冠だ。
「羽生」は勝ち、「羽生」が敗けたなぞと、お道化たことを言いたいのではない。日本の . . . 本文を読む
バレンタインの日。何が目当てか知らないが、淡い青色の、いかにも可愛いげなパッケージを妻が持ってきた。
案の定、フランスのチョコ。感謝の意を表すが、毎年の行事だったか、特別の何かなのか、俄かに判じ難い。認知を疑う我は、一考して事なきをえる。
つまり、今月は誕生日だからね、と妻に念を押されたような心持になり、我れに帰ったわけだ。いやいや、お互いに思いやる気持ちを強く刻む、そう祈念す . . . 本文を読む
排泄すら自分で自由にできない杢太郎という少年がいた。胎児性水俣病という「病名」をつけられていたが、チッソという一企業が海にたれ流した水銀の毒による公害である。この家族の内情というかあらましについて、私には説明する勇気という力がない。
少年の世話をしたのは祖父母である。
じじもばばも、はよからもう片足は棺にさしこんどるばってん、どげんしても、あきらめて、あの世にゆく気にならんとじゃ。どげん . . . 本文を読む
これで最後にしたい「NEM(ネム)」については・・。生々しいことは書きたくないのだが、これを超えないと仮想通貨と実在通貨の違いが見えてこない。
NEMをひも解いてみても、そこに深遠なる意味はない。『New Economy Movement(新たな経済運動)』という漠然としたネーミングの頭文字を採っただけのもの。2015年3月31日「 NEM財団 」はシンガポールに設立され、その後、中国の深 . . . 本文を読む
みすず書房さんから出している小冊子『みすず』(1/2月合併号)は「読書アンケート特集」である。どんなアンケートかというと、「この1年(2017)に読んだ書物のなかで興味をもったものを5点以内で挙げていただきたい」というものだ。各界の錚々たる諸氏がアンケートを寄せていて、B6版3段組みの記事は結構なボリューム。それぞれが瞠目すべき書評といえる。
最初の2,3頁をパラパラめくったら、科学史家の . . . 本文を読む
性懲りもなく「NEM流出事件」のことを書く。前回は「インフォマシー」なぞという造語をぶち上げて、仮想通貨に関する取材に関して揶揄することを書いてしまった。老い耄れの戯言に耳をかす人もいないだろうし、妄想の余勢を借りてさらに倒錯した記事をのこしてみたい。
まず、この事件では、最初にコインチェック側から事件の概要が発表された。まず疑問に感じたことがある。
時価総額580億円分がハッキン . . . 本文を読む
最近では、ふつうに読み書きする能力のことを「リテラシー」というようになった。
英語でliteracyと綴り、liter+acyが合体した造語のようなもので、literはleter(letter)と同じ語源。文字とか言葉に由来している。acyはたんに状態、職能的な状態を表しているという。
新聞記者ならば「リテラシー」は当然、より高度なものが要求されるであろう。現場を取材する記者はもちろんだ . . . 本文を読む
今年の1月はじめに200万円を超えていた1BitCoin(ビットコイン)が、現在は約半分の110万円ぐらいになっている(1年ほど前は10万円ぐらいだったか)。
2,3日前には同じ仮想通貨であるNEM(ネム※追記2)が、日本の取引所コインチェックから580億円もハッキングされる事件が起きて、世間をいまだに騒がせている。
仮想通貨とは、そもそもどうして生まれたのか? 誰が利用し、何のた . . . 本文を読む