人間に関することで、自分に無関係なものが一つでもあると思ってはならない。 テレンティウス『自分で自分を苦しめる男』
書いてもいいものか、書ききることができるだろうか。そのように逡巡するネタがある。それは、ブログを書くことに意味はあるのか、あるいはブログについてブログで書くことの、メタなネタは成立するかの問題である。
書こうとおもうと、たぶん自家撞着を . . . 本文を読む
サッカー・ワールドカップが大盛上がり。侍ジャパンは初戦をものにし、南米の強豪コロンビアを初めて破った。日頃それほど見ないのだがTV観戦した。イェーイ!
ところで、北欧の小国アイスランドが出場して、アルゼンチン相手に善戦した。自国での視聴率が99.6%、世界中で話題になったらしい。その理由が、総人口が33万人だからというが、驚くべき数字である。
北緯63度~66度に位置し、年間の . . . 本文を読む
▲約4分ほどの縮尺版。 馬小屋の前からの公式会見、歩さんらしい。女優・木内みどりさん いい役どころです。
このブログに再三ご登場ねがっている女装の東京大学教授安冨歩さんが東松山市の市長選に立候補した。一年ほど前から市民になったという。
というより、馬と人間との共生によって、より人間的な暮らしと自然あふれる環境をつくるという運動を続けていた。筆者は一傍観者であるので、この表現が的 . . . 本文を読む
前回の『ベラスケス 宮廷のなかの革命者』で言い足らなかったことにふれる。
改宗ユダヤ教徒のことをスペインではコンベルソといい、ベラスケスの家系でもそれは連なる、と著者・大高保二郎は示唆していた。
この指摘はたいへん重要である。というのは、異端審問がとりわけ厳しいスペインにおいて、改宗したといえども常に監視されるかのように、疑いの目でみられるのは当然だったからだ。そうした目に見え . . . 本文を読む
▲「我思う、ゆえに我あり」と、デカルトは「意識とコギト」の哲学だ。ベラスケスは行為に向かう。ひたすら描くことが自己の存立だ、と。それが、近代の人だ、と。
恥かしいかなベラスケスのまとまった本は読んでいない。岩波新書・大高保二郎著の『ベラスケス』は、評伝の体裁をとりながら、絵画史、スペイン宮廷史の大枠は外さない。さらに30年戦争すなわち宗教戦争で混沌 . . . 本文を読む
もはや3,4日前のことだ。どうしても書き留めておきたいことがある。通称「袴田事件」の再審請求が却下された、このことについて触れたい。
有罪が確定した人でも、一縷の望みは残されている。それこそ「法」が発揮すべき本来の力、可能性だ。「再審請求」の意義はここにある。
とはいえ、日本では「刑法」のもとに裁かれた人は、否応なしに99.5%以上の確率で有罪となるのが現状。残りの . . . 本文を読む
はったり、恫喝、嘘・・そんなこんながお好きなふたりは、強気の姿勢をゼッタイくずさない。子どもの頃からお山の大将。
生育環境や人格形成がほとんど同じだったんでしょうか。お互いに心のうちでは仲間だと思ったんでしょうか。
おなじ匂いを感じたのか。やっと真の友にめぐり会えた、と感動さえしたのかもしれません。
2週間前には罵りあっていたふたり。逢ったらニコニコと、かたい握手をかわしてい . . . 本文を読む
何年前だか「ゆらゆら帝国」というバンドに嵌って、若い人たちに混じって時々コンサートやライブに行った。
5,6年前(?)に解散したが、偶に聴いている。『3×3×3』は名盤だ。『ミーのカー』も。
リーダーの坂本慎太郎は、ジミ・ヘンのように、技巧派だが理知ではなく感覚志向。歌はしっかり、シャウトもブレなし。
ベースの亀川、ドラムの柴田は、技巧高感度持続。観客 . . . 本文を読む
この回は、前回の続き。
江戸時代の文政7年(1824年)出島ではなく長崎の郊外に、医師にして博物学者のドイツ人、フランツ・フォン・シーボルトは、私塾「鳴滝塾」を発足させた(もちろん、幕府公認)。
西洋医学や自然科学など幅広い分野の「西洋の知」を教示し、ここに学んだのは高野長英、二宮敬作、伊東玄朴、戸塚静海など50人以上に及ぶ。日本史で習った記憶のある方も多いかとおもう。シーボルトは . . . 本文を読む
梅雨入りとの知らせ。一日あけたら青天とはいかに。
アジサイには雨が似合う。花の色がいちだんと際立ち、生命力を感じさせる。雨しずくに濡れたアジサイの花を撮りたかった。近頃ごぶさたの田端駅南口の崖上には、紫陽花とどんぐりの穴場があるのだ。
▲田端駅近く
「紫陽花」の字を当てるアジサイは、青色がやっぱり格上かと思いきや、いやいや赤もいい。そのどちらでもない、紫色のアジサイも捨て . . . 本文を読む
科学博物館はなんども訪れている。3か月ごとに企画展が一新されるし、常設のものも飽きることはない。
企画展は「南方熊楠展」から「沖縄の旧石器時代が熱い!」に変わっていた。ユヴァル・ノア・ハラリの『サピエンス全史』がベストセラーになったせいか、人類史に関する書籍や関連する文化イベントをよく目にする。そうした知のムーブメントをしっかりと科学博物館は取り入れる。
特別展「人体━神秘への . . . 本文を読む
予想したことが的中したら嬉しいはずなのだが、なんとも慙愧にたえない結果になった。悲憤慷慨してもはじまらない。
大阪地検特捜部はやはり、過去の実績にもとづき(?)立件できなかった。「義憤」はもはや死語。あの村木厚子さん事件のとき、特捜部長を筆頭に主任検事までが証拠を改ざんした。そして、関与者全員が逮捕されたという過去の歴史を、未来永劫にわたり刻印すべき事実を葬ったのか・・、大阪地検 . . . 本文を読む