月 日、小寄道は永眠いたしました。享年は73歳になります。
生前より皆様のご愛読に感謝し、本ブログを書き続けられる。それこそが自分の余生を生ききる愉しみだと申しておりました。
本当にありがとうございました。なお、このブログはこのまましばらく残したいと存じます。 小寄道の妻
上記の文章は小寄道が認めたものです。2月26日という日付けを入れて私が書いたものとして投稿すべきだっ . . . 本文を読む
しばらく書けない日が続いた。もうあの世に逝ったんじゃないかと、余計な心配をかけていたら申しわけない。そんなアホな、己惚れている場合じゃないなぞと、お叱りをうけそうな気もする。早い話が気力は減衰し、いろんな箇所のポテンシャルが下がってしまったこと。それが主たる理由。愚痴や弱音を吐くのは、潔よしとしない高潔の士、いやいや多分に高慢ちきな性格が滲みだしている。この書きようにして馬脚をあらわしている。妄言 . . . 本文を読む
明けましておめでとうございます。
新年を飾る年賀のイメージは、ありきたりの梅の花を借りた。昨年から地元の景色を背景にすることをあきらめ、干支の雰囲気だけで正月らしさを演出したのであるが・・。
2024年、令和6年の干支は、空想上の動物である「竜」なので、ついに弾が尽きた。梅に似合う「竜」はなかなか見つけられなかった。
清少納言は書き残した。「ただ過ぎにすぎるものは、人の齢(よわい)、春夏秋冬 . . . 本文を読む
年末の報道写真展を観に日本橋三越へ行った。わが家の恒例行事といったところ。昨年は、正月を家で迎えるための一時的な退院の時だった。去年のブログを読み返すと、食事や病気のことなぞ、ぐだぐだと・・。最後に申し訳程度に、報道写真展に行ったことを書いている。実際は内容がどうだったのか、具体的にふれていないのは何ぞやである。
外出すると決めたからには、新鮮な外気を吸い、人々の活力ある動きに元気をいただこう。 . . . 本文を読む
ついこの前、一年以上も遠のいていた谷中墓地に行く。のぼりが辛い蛍坂を見ると、やり切れなさが先に立つ。春先の墓地に行けば、土は匂い立っている。冬は霜が降りるし、夏はいろんな虫が這いつくばっている。秋は桜の葉が黄色から真紅になる。銀杏の実も落ちはじめる。
墓地のメイン通りは桜並木で、そこの土は踏み固められて面白くない。古い墓石の間の、人通りのない通路のような、雑草が生えている土がいい。ここは懐かしい . . . 本文を読む
何年ぶりだろうか、竹下さんにお会いできたのは。ほんとにコロナ禍は長く、大きな災いをもたらしたと思う。今年の3月か4月頃にも来日して講演会をなさったはずだが、入院中の身だったので行けなかったのは無念。今回は2回、講演というより軽いトークの会が開催された。来春に出版される本の内容にそった話になるらしい。初回のトークの日は、訪問診療の日で行けず、2回目の日仏会館の方に出席した。
竹下さんの集いは、これ . . . 本文を読む
今年のはじめ、神楽坂にデザイン事務所をもつ友人を訪ねた。きけば年内に多摩市に移り住み、仕事を減らしながらブックカフェをつくるとのこと。高齢化にそなえて、彼なりの考えや目算があるのだろう。そういえば、お互いに齢を喰って慌てふためくことのないよう、歳相応の心構えをもちたいものだ、と話し合ったこともあったかな。
どちらかといえば東京の下町生まれの小生、新宿より西側のJR中央線沿線や小田急、京王線の私鉄 . . . 本文を読む
新潟県十日町に近い津南温泉から、只見線の大白川駅へ。
いま内外から熱い視線をあびるJR只見線は、福島県会津若松駅と新潟県魚沼市の小出駅を結ぶローカル秘境列車。沿線沿いの幾つかの駅が山間の秘境にあり、四季折々に自然の超絶景が見られ、列車とのコラボレーション写真は旅情をかきたてる。大規模な水害で不通になった区間もあるせいか、単線を走る小さな列車と人を寄せつかせない秘境との構図は、なんとも儚く、そして . . . 本文を読む
信越本線に乗って柿崎から柏崎へ。バスに乗り換えて寺泊に行く。
柏崎駅前は、原発の最寄り駅なのであろう、ローカル駅とは思えない景観をみせる。駅前のタクシー乗り場には5,6台のクルマが待機していた。
そのうち特急列車がとまったのだろう、まとまった人々が次々にタクシーに乗り込んで行った。半数はスーツ姿であったが、何か技術者を思わせる実直で頭が切れそうな男たち。たぶん柏崎刈羽原発の関係者かしらん。
. . . 本文を読む
10月は生誕月であるが、罹病してほぼ一年。早ければ3カ月、平均余命・・年の命だと御託宣を受けた。ま、なんとか丸一年を身過ぎ世過ぎ、無事に生きていることを歓びたい。
何よりも、読者ほか誰彼問わずに、愚生を案じてくれた方々に感謝の念をあらわしたい。ありがとうございます。
また、この日を祈念して、2ヶ月前から計画、準備してくれた妻には、万感の思いをこめて感謝と労いの言葉をとどけます。 . . . 本文を読む
今回はじめて服用したクスリは、ドセタキセル「ニプロ」という。最初のアブラキサンもだが、抗がん剤はどうもおどろおどろしいネーミングでいけない。以前にも書いたが、「毒を以て毒を制す」というテーゼは、抗がん剤の基本OS(Oprating System)のようなもの。ならば命名も、医師や薬剤師に訴求すべき専門家だけにインパクトをあたえるネーミングづくりに、メーカー側は苦吟したのではないか&hellip . . . 本文を読む
この回は個人的なブログです。
病気になってから、様々な人々からお見舞いや励ましをいただきました。
親友、知友、旧友、ご近所のみなさん、ありがとうございます。
心のこもった言葉と、それにふさわしい品々をいただきました。美味しい食べ物は早速いただき、ここに紹介できません。
そしてまた、案じていただけるだけで嬉しいのに、想い出になるものまでいただき今生の幸せです。
近ごろの言葉 . . . 本文を読む
2週間の入院を終え、体力はやや回復、気力は充実、ややアンバランスな体で自宅に無事に帰還した。(この記事は自宅PCで作成。)
当初、車椅子のお世話になったが、その乗り心地は素晴らしく、身体への負荷が大幅に減ることを実感した。ただ、入院棟からレントゲンを撮りに外来病棟へ行くとき、多くの視線を浴びるかなと思ったが、あにはからんや何らの眼差しを感じない。クルマを押してもらっている妙齢の女性と世間話を . . . 本文を読む
沖縄八重山諸島の旅を終えて、食欲不振はさらに進んでしまった。旅行中はなんとか口に合うものだけ食べてきたが、自宅に戻ったら、口に合う食べ物が何かさえ分からなくなった。鮪を食べても、美味しいときと口にしたくないときがある。甘い感じの醤油の味付けも、香りは気になり、味覚としては旨くない。そのうち、体重はどんどん落ちて52キロ弱。
愚痴も嘆きも書きたくない。けれど、ほとんど寝たきりの状態で過ごしている。 . . . 本文を読む
やっと4週間の内服薬療法が終わった。今後2週間、抗がん剤を飲むことはお休みになる。\(^_^)/
但し、入院中から続く食欲減退はそのまま。何かを食べたいという欲求がない。これは自分でも不思議だとしか思えない。毎日食べても飽きなかった納豆、大好物の鰻さえも、食欲がかき立てられない。これは実に悲しい。
肺結核の正岡子規は最期まで健啖家であったが、その喰いっぷりを『仰臥漫録』で確認すると驚くしかない . . . 本文を読む