年末の報道写真展を観に日本橋三越へ行った。わが家の恒例行事といったところ。昨年は、正月を家で迎えるための一時的な退院の時だった。去年のブログを読み返すと、食事や病気のことなぞ、ぐだぐだと・・。最後に申し訳程度に、報道写真展に行ったことを書いている。実際は内容がどうだったのか、具体的にふれていないのは何ぞやである。
外出すると決めたからには、新鮮な外気を吸い、人々の活力ある動きに元気をいただこう。 . . . 本文を読む
噂では聞いていたが、IMAX(アイマックス)というシステムを完備した映画館でみる『ゴジラー1.0』は、やはり想像を超えるド迫力だった。この齢でIMAXを経験しないのは悔いが残る。そんな✖✖な、笑わせるなという人はいるだろうが、正直にいえば、死ぬまでには一度観て体感したかったことは確かだ。当然のごとく、小津安二郎をIMAXで見るのはお門違いだ。今回の『ゴジラー1.0』はまさにIM . . . 本文を読む
三匹の死んだ猫(部分) 長田弘
二十年かかって、三匹の猫は、九つのいのちを十分に使い果たして、死んだ。生けるものがこの世に遺せる最後のものは、いまわの際まで生き切るというそのプライドなのではないか。雨を聴きながら、夜、プライドを失わずに、死んでゆくことの難しさについて考えている。
上記の詩は、長田弘の『死者の贈り物』という詩集にある「三匹の死んだ猫」の最後の部分である。全体は27行である . . . 本文を読む
柄澤齊(からさわひとし)著『銀河の棺』のなかの「星より近き」に、すこし読み進むと日輪尊夫(ひわたかお)について書かれた、こんな文章がある。
ヒワさんこと日輪尊夫は1941年高知市に生まれ、1992年同市で不帰の人となった。現代の木口版画はこの人に始まる。 私がヒワさんの作品と出遇ったのは1970年、銀座の画廊で開かれた個展会場でのことである。友人からすすめられて初めて入った地下の画廊で、その版 . . . 本文を読む