上から目線という言葉がある。使われだしたのは、十年前ぐらいも前だろうか。人が他人をあからさまに「見下す」のではなく、自分では気づかずに権威的、優位的なものの見方や表現をしている時のことを言う。あるとき、若いカップルのこんな会話を耳にしたことがある。「そういう話し方ってウザイ。上から目線だよ。人を傷つけるかもしれない。気をつけた方がいいよ」と、女性がやんわりと彼氏をさとしていた。若い . . . 本文を読む
我がすむ町は近頃おおぜいの人が行き交い、評判のお店にはずらりと人がならぶ。古くからあるのが肉屋の揚げ物、鳥肉の串焼き、貝屋(魚より貝がメイン)の鮎やあさりの串焼きなど色々あって楽しめる。寺町でもあるので、煎餅とか佃煮なぞも墓参帰りのお土産としてよく買われているようだ。根津の方には鯛焼き屋があり、午前中に売り切れるほどの人気がある。皮が薄くてぱりぱりの食感、上等のあんこがぎっしり詰ま . . . 本文を読む
今日という一日は言葉の使用を禁ずる。話すことも、書かれたものを発表することも罷りならん。そんな絶対的命令が課せられたら、人はどうするだろう。強いられた沈黙。切実な伝達も不可能な世界。コミュニケーションは失われてしまうのか・・。そんなことはない。なんとか身振りで、思いを伝えようと工夫するのではないか。手話もそうした理由で作られたはずであろう。
八月十五日に合わせて発信する首相の「談 . . . 本文を読む
猛暑のきれめがない。汗腺さえ衰えてしまった老体ゆえ、汗にまみれることはない。が、そのぶん暑熱が体の奥底にとどまるようだ。ただ自分としては、夏は嫌いではないので不平不満をもらす言われはない。昨日、今年はじめて西瓜を食した。待った甲斐のある旨さ、甘さと水分。口からこぼれ落ちるぐらいの水分量がなくてはならぬ。無類の西瓜好きの妻がよくもこれまで買わなかったか不思議だった。美味くなるまで我慢 . . . 本文を読む