プーチンの生誕は1952年、戦後の生まれである。両親は共に40歳を越えていて、プーチンには二人の兄がいたが、どちらも夭逝している。
父親は独ソ戦で重傷を負い、戦後は年金で生活していたかと思う。両親にとってプーチンは、かけがえのない最後の宝だったから大切に育てられた。言い換えれば、甘やかされて育てられ、プーチンはサンクトペテルブルクでは、ヤンチャな少年時代を過ごしたことになっている。
それほど刮 . . . 本文を読む
購読している新聞の『大波小波』という文化コラム欄に、「漱石の『門』と狙撃事件」と題して、故安倍晋三氏を追悼した小文が掲載されていた。追悼といっても、初代総理大臣の伊藤博文など凶弾で斃れた政治家と比較して、今回の狙撃事件は単に犯人の個人的な怨恨によるもので、「容疑者の思想的背景や社会的思いつめは皆無なのであろう」と見立てているが・・。
つづいて寸又峡ライフル事件の金嬉老を引き合いにし、厖大な法廷陳 . . . 本文を読む
元総理大臣安倍晋三氏が、素性の知れぬ男の凶行によって斃れた。手製の銃からの2発目の凶弾、その6個のうちの1,2個が喉元に命中し、さらに心臓部付近に達したらしい。
選挙応援の演説中のことで、政治テロとの疑いが濃厚であったが、どうやら個人的かつ家庭内の事情がからんだ犯行とのこと。さらに男は韓国のキリスト教系・新興宗教団体「統一教会」そのものに深い怨恨があり、その支援を受けていたらしい安部元首相にも同 . . . 本文を読む
民間テレビのニュースショー&バラエティーを見なくなって久しい。ある評論家の指摘によれば、参院選を目前にして選挙ネタは、どの番組でも軽くスルーされているそうだ。関心度が低いので、視聴率を稼げないということか・・。
大勢は決まっていて、投票行動はある程度の確度をもって予測されている。今回の参院選が終われば、向こう3年間は国政選挙はない。岸田政権は何だかんだ言われても、余程のことがない限り墜落はなく、 . . . 本文を読む
一か月ほど前になるか、日本のウクライナ支援に関して、当事国ウクライナ政府から何らのレスポンスがないことがニュースになった。他国にはそれなりの感謝の意を公表したにも関わらず、日本だけがのけ者にされたのはどうしたものか・・。誠にけしからん話だと日本は抗議したという。
この辺の事情をさかのぼって調べたら、当初、ウクライナ大使館では「武器提供してくれた国に対する感謝」の表明であるとした。ところが、感謝国 . . . 本文を読む
Pの、Pによる、PのためのPとは、言わずと知れたプーチンである。来たる5月9日の「戦勝記念日」には、ウクライナ東部制圧の「軍事的オペレーション」の成功、勝利をぶち上げる予定だったという。
(ウクライナへの侵攻は、ひとえにプーチンの一存である。アメリカの軍産複合体の陰謀があろうがなかろうが、他のいかなる要因はない。プーチン自身の内的要請から個人決定した、ウクライナへの侵略である。日本においては、こ . . . 本文を読む
12月4日、ペシャワール会の中村哲さんがアフガニスタンのジャララバードでテロの凶弾に斃れた。遅ればせながら、ここに彼のご冥福を祈るため、八木重吉の二つの詩と拙文を記した。
かなしみ
このかなしみをひとつに 統(す)ぶる 力はないか (八木重吉)
近代以降、この世界には厳然として軍需産業があり
邪悪で強い欲望をもつ、怜悧な人達が集まっている
彼らは、地球上のどこかで戦 . . . 本文を読む
防衛省は先日、男性自衛官に限っていた海上自衛隊の潜水艦の乗組員に女性自衛官の起用を検討すると発表した。
潜水艦の隻数も増えることから、優秀な人材を男女差なく確保したいとのことだ。必要な訓練を経て、数年後の配置を目指すとともに、女性用の部屋やトイレを確保した上で教育・訓練をする予定らしい。
2,3週間前にも、航空自衛隊では初の女性戦闘機パイロットが誕生したニュースがあった。いずれ . . . 本文を読む
大方の予想通り、オウムのような繰り返し証言。茶番になると分かっていながら、どなたかの必殺の隠し玉、或は切れ味鋭い舌鋒で、想定外の証言を引き出せるかに注目。暇にまかせて、今回の国会中継をあらかた見てしまった。
予算委員会での佐川前局長の証人喚問は、その肝心要を「刑事訴追の疑いがあるから」ということで、核心というべき証言をすべて拒否された。その回数50以上だそうな。ほとんどが財務省理 . . . 本文を読む
「泥沼の未来」の続きだが、冗長かもしらん。太字のところだけでも見ていただければと願う。
ある言説がある。「日本は歴史的に外敵に襲われることはあまりなく、それよりも自然災害大国であったため、都市を城壁で囲まず、曖昧な日本語と共に、勤勉な国民として発展してきた。」(出典忘れ、センテンスもぎくしゃくだが、言い得て妙なのでメモに残す)
曖昧な日本語とは、たとえば「政府の負債」を「国民の借金」と言 . . . 本文を読む
「泥沼の未来へ」なんてことをほざく糞爺は嫌われるだろうな。特に、女子からは毛嫌いされるのが目に見えるようだ。「なぜ、未来のことを楽しく語れないの? 可能性はあるでしょ、私たちの未来なのよ!」
それができないから困っている。ふつうこの歳になれば、達観するか、諦めてニコニコ笑っているか、「ああ、そうかい」と全てを受け入れる。それが、老いていく人生の度量だ。だが、孫のいない私は、若い人に嫌われて . . . 本文を読む
2005年5月に「北朝鮮の核」をブログに書いた。そのときから私の基本的な考え、自説に変更はない。徹底的に「シカト」することが最善。マトモでないものを相手にして、どうなるものでない、愚の骨頂だ。
世襲の元首による幼児的恣意、パフォーマンスは父親譲り。大国と同列であるという幻想をもち続ける、その実質である武力と、究極の「核」を対外的脅威として体制維持をはかる。国際政治的な力学としての . . . 本文を読む
内田樹のブログの「愛国的リバタリアン」という記事がそもそもの発端で、「植松聖とナマポ」を書いた。しばらくたって、リバタリアンが何なのか記述していないことに気づいた。内田樹のブログを読んでいただければ済む話だが、自分でも一言書いておかないと気が済まない性質なので、書き記しておく。
リバタリアンとはストレートに言えば「最小政府主義者」だ。アナーキストとは決定的に違う。
平たく言えば . . . 本文を読む
先週のビデオニュースで平和構築が専門の国際政治学者、東京外大の篠田英朗が登場した。この方の日本国憲法学の見方が斬新でかつ、一言でいえばこれまでの憲法学者の業績をコケにするほどの潜在力がある。新発見ともいうべき解釈、現代的な鋭い見方や指摘、国際法をベースにした国際協調や平和構築という観点は、私にとっても目から鱗となるニュースとなった。
私はど素人であり、 . . . 本文を読む
57年前の今日。東大生、樺美智子さんが国会前で死亡した。安保闘争の国会デモの際に圧死したとされる。時の政権、岸信介総理大臣。
奇しくも6月15日の今日、岸の孫、安倍晋三総理のもと、「共謀罪」という名の悪法が強行採決された。「6.15」は、歴史的にまたもや震撼すべき一日となった。しどろもどろの審議、どうにでも解釈できる法案内容。法治国家にあるまじき解釈と適用が自在で . . . 本文を読む