金沢に暮らし始めて40数年.。この街で「見たものは、見た」。最近は「軒端に冬の山晴れて見ゆ」って心境に。
金沢暮らしの日々 ~努力は時々 報われる~
雑居ビルにある 小粋な鮨屋 @ 富山市桜木町 『つか田』
富山市の「桜木町」の雑居ビルの2階にあります。この辺りは飲み屋街で、昼間は人どうりもなく開いている店もありませんが、夜はネオンと酔客で賑やかなんでしょうね。
土曜の昼、11:30開店時間に予約して伺いました。普通はとてもこんな雑居ビルに鮨屋があるとは思いませんよね。ビルの1室にある鮨屋と言えば、金沢の武蔵の「かた田」さんを連想しますが(これです)、この富山のつか田さんは、マンションではなく飲食店のテナントの雑居ビルですね。
細い階段を上ると 普通の金属製のドアがあります。一歩中に足を踏み入れると、もうそこは別世界でした。席はカウンター7席のみ。シンプルな内装の店内は静謐そのもの。そして店主がまた。この道を究めんとする孤高の求道者みたいな素敵な方ですねえ。
僕らは一番奥のカウンターの端っこに着席。にぎり鮨(3000円)と生ビールをお願いしました。瓶ビールは置いていないとのこと。やや小ぶりなにひり鮨が次々と供されます。いずれも煮切りや塩、酢橘で味や香りをつけてあり、小皿の醤油は不要でした。数は10貫ほどかな、〆は鉄火巻と玉子とみそ汁です。いやあ~ おいしかった。ネタの新鮮さに頼る北陸にありがちな鮨ではなく、ひと手間もふた手間も仕事をして、肴のおいしさをうんと引き出した「鮨らしい鮨」でしたね。
僕らが会話している間は、大将はひたすら無言で握っておられましたが、ひと渡り食べ終えて「おひとりでなさっているんですか」を伺うと、饒舌に喋りはじめました。なんだあ~ 意外と話好きなんじゃないすかあ(笑)。
大将のおはなしでは、修行した東京では「鮨屋に鮨を食べに来る」客が多いけど、北陸では「鮨屋に飲みに来る」客が多いとのこと。うん それわかるなあ。たしかに北陸の鮨屋は居酒屋的だね。東京では鮨屋で鮨以外のものをだらだらと食べるのは「粋じゃねえ」んだろうね。美味い酒肴を食いたければ、料理屋に行けばいいと・・ね。
確かにこの「つか田」さん、メニューには鮨しかありません。でも「鮨ならどこにも負けません」という気位を感じるね。徒歩5分のところに、国際会議場もあり、ネットで調べて 予約して来店する県外の客が多いとのこと。
店にはたくさんの種類の日本酒の一升瓶が並んでいましたので、近くの某寿司店みたいに酒禁ではもちろんありません(これです)。江戸っ子よろしく「飲みねえ 寿司を食いねえ 富山のうまれよ」って感じの小粋な鮨屋です。
本日は にぎり鮨(3000円)✕2、生ビール✕2 で7500円でした。今度は夜の部に行きたいですね。
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