秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

奥祖谷初秋風景

2008年09月01日 | Weblog
初秋の奥祖谷風景を菜菜子さんの携帯写真から


涼しい風が吹き抜けて奥祖谷の集落も初秋が漂い始めたこの頃は、肥刈りの
最中である。春から夏に掛けて休耕地でグングン伸びるカヤを刈る作業は
なかなか大変なことであろう。

しかしこの草が畑の肥になるのであるからやらないわけにはいかない
束ねて雨水が入らぬようにぐろにして、春先まで保存する。



冬になると雪を被って美しい祖谷の風景となり訪れる人達の目を楽しませる
春先には海馬で短く刻んで畑に撒いて先ずはごうしも(じゃがいも)作りの肥と
なり、次に蕎麦畑の肥となりまた他の作物の肥となるのである。

奥祖谷では唯一カヤが肥であり、他の化学肥料は使わないようだ
化学肥料を使うと良くできるそうだが、味が不味いらしくて使わない家が多い。

奥祖谷の畑は斜面であり非常に痩せた土で石ころがゴロゴロした作物の出来にくい
畑にも関わらず、カヤ一筋に拘る土地の方々は如何にも自然に逆らうと碌なことないことを生活の知恵として知っているからであろう。

自然の思し召しを聞いてから人間の生活を成り立たせてゆく、この思想こそが現代において一番重要であり、求めていかなければならない思想ではないだろうか。

私たちは自然と共生しようと云いながらもそれはポーズのみであり、いまだに
自然を人間の都合の良いように、役に立つように利用しようとしか考えてないような気がするのであり、それが自然を粗末に扱うことになっているのではないだろうか。


コメント
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