秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

奥祖谷夏点描 暮らしの初夏 

2013年05月19日 | Weblog

ただ、ただ、森の散歩道を歩いて、風を、物音ばかりを聞いていた

森の木々が、草や花が、空気が、匂いが、ぼくを愛してくれるので

時には冷淡に厳しく、やさしい仕方で、ぼくは、気ままに任せているだけ

いつまでもひとりでいられるのは、きみが傍にいつも居るかのように

きみは、いつも束の間のときだけ、まぼろしのように、天空に消えて

まるで、天女のように、小悪魔のように、はにかみ、さびしげに消える

森の小道の隅々まで漂い、彷徨う、やがて、豊かさそのものになるように

悲しみをいっぱいに吸い込み、奈落に沈みながらも、ありがとうとつぶやき

やさしさに包まれて、ありがとうとつぶやき、散歩道のきみの傍に流れつき

風が木々をそよがすような、夕暮れのなかに、自らのこころを探し求めて

悲しさと涙にあふれる森の散歩道を、ぼくは自らを投げかけ、問いかけ、祈って

ぼくのこころを、きみのやさしさを探し求めるのだろうか