半月山展望台から八丁出島を俯瞰、見ごろだね
シラカバの貴婦人たたずむ小田代ケ原に虹かかる
山行日 2020年10月26日(月)日帰り
天気 くもり時々うす日
山域 奥日光
メンバー 単独
コース&タイム
我孫子駅4:43=5:05北千住5:15=5:58南栗橋5:59=6:35栃木駅=6:41=7:39東武日光駅=JR日光駅7:52 =8:40中禅寺温泉バス停9:00=9:20半月山駐車場ー半月山展望台ー半月山駐車場10:30=10:50中禅寺温泉10:55=11:09赤沼(低公害バス乗換)11:25西の湖入り口ー西の湖ー千手ケ浜13:20(低公害バス)=13:37小田代ケ原ー湯滝16:10=東武日光駅(渋滞で東武日光駅着が1時間15分遅れての18:34。帰りも鈍行で)18:39=21:52我孫子駅着
10月26日に奥日光を歩いてきた。10月3日の東北の栗駒山、10月5,6両日の北アルプスの涸沢に続く第3弾の紅葉の山旅。
バスで後ろに座る年配夫婦の奥さんの声。
「どこもきれい」
きょうの奥日光の紅葉にぴったりの言葉だなと聞いた。中禅寺湖の湖畔の紅葉はいまそんな感じで見ごろであった。
天気予報は見事にはずれた。ウキウキ気分で家を出たのに。
「快晴のはずがなんでこんな天気になるのか」
だれもが晴天を期待していた。よもやと、あちこちで恨み節が。
だが悪いことばかりではなかった。この天気が幸い?したのか、小田代ケ原に虹がかかった。これを見ることができたのはわたくしを含めて3人だけ。うつくしかった。きっとシラカバの「小田代ケ原の貴婦人」からのすばらしいプレゼントだろうと思っている。それにしてもきれいな虹でした。
奥日光の紅葉の時季はいつものことだがすごいとしか言いようはないほどの人出。この日も平日だというのに東武バスの車内は、コロナ禍なのに密、密、密の濃密で過密。命がけの紅葉見物となった。
奥日光は歩きなれたエリア。こんかいは西の湖と千手ケ浜が目当て。期待通り西の湖の紅葉は見ごろで晴らしかった。それだけに日差しがあったならと悔やむこと、悔やむこと。
直前まで1泊2日の計画でいた。初日は奥日光、2日目は奥白根山登山。10月27日の奥白根山は強風だというので中止にした。年を取っただけにあきらめもはやくなった。あきらめた理由はもう一つある。湯元温泉の旅館の予約が取れなかった。大手旅行サイトで「男1人」でなんども何度も検索するが最後までダメだった。「Go To トラベル」の効果なのか。
「まるごと日光東武フリーパス」をはじめて利用した。知ってはいたが利用したことはなかった。奥日光まで行くならこれが便利だとわかった。こんかいはこのパスを使って、紅葉の名所をハイキング。
3時半に起床。4時15分に家を出て駅に向かう。ふと気がつくと口笛で岩崎宏美の「ロマンス」を。🎵あなたが好きなんです・・・🎵なんて72歳のじじいが暗い住宅地の中を口笛ふきながら歩いている。いい気なもんだが、薄気味悪いと思われても仕方がない。だれもいないのに照れた。いまの時季ならハイファイセットの「燃える秋」なんかも知らずに口ずさんでいることがある。いつもこうだ。山に行くときはこころが弾んでいるだなと実感する。
◆半月山展望台から中禅寺湖の八丁出島を見る。
半月山バス停から20分ほど登山して展望台へ。ここは八丁出島を眺める人気スポット。八丁出島は2013年と2014年に見ている。6年ぶりになる。あいかわらず多くの人だ。カメラはすべては八丁出島に向いている。みんな日差しが出るのをじっと待っている。だが今日はだめだなと、あきらめて下山していく。
八丁出島は過去2回とも晴天だった。そのときの画像を参考までに。
参考)2013年10月28日の八丁出島。晴れたときとでは湖面の色が違う。遊覧船を入れる構図はくしくも同じになった。
参考)2014年10月24日の八丁出島。このときは湖畔沿いに近づく。
バス停のある半月山駐車場からの眺めも素晴らしかった。思いがけない出合いであった。すてき、という景色であった。
半月山駐車場から中禅寺温泉に戻るバスの中からも、素晴らしい紅葉が続く。カメラに収めようとするのだが、走るバスからではむずかしい。その中の一枚。
◆中禅寺温泉に戻り、赤沼へ。ここで「低公害バス」に乗り換えて西の湖入口下車、西の湖から千手が浜まで歩く。
この低公害バスには、東武バスのまるごと日光パスは使えず別料金。本来なら歩くコースをこの日は一カ所でも多くの紅葉の名所を見ようと積極的にバス利用。
シラカバの道をたどる。
西の湖。見ごろでした。薄日はあるのだが、ここでも悔しや日差しなし。
千手が浜へ。西の湖と同じような景色かな。
◆千手ケ浜から低公害バスで小田代ケ原下車。小田代ケ原にいた多くのハイカーはこのバスに乗り、残ったのがわたくしを含めて3人だけになった。
小田代ケ原の「貴婦人」と呼ばれるシラカバの木とご対面。何年ぶりになるのだろうか。周囲のカラマツが育っていて、以前の記憶よりも相対的に小さく見えた。
この日は寒気が入り込んだのだろうか。しぐれてきた。よもやの天気であるがすぐにやんだ。その時であった。「あ、虹だ」。まるで小田代ケ原の端から端まで橋をかけるかのような虹の出現であった。こんなにまじかに見られるなんて。いつものバカ〇〇〇カメラではこの程度しか映らない。実際は何十倍も美しかった。みとれました。
曇り空を見上げてはぼやいていたのに、これで気分がよくなった。貴婦人様、またお会いしましょう、と別れを告げて湯滝を目指した。
しぐれがやんだ後は徐々に天気が回復し晴れ間が出てきた。遅いんだよなあとお天道様に向かって愚痴のひとつでもいいたくなる。
◆小田代ケ原から湯滝までを予定していたが、戦場ヶ原の北端を通って光徳に出るコースに変更。
男体山をバックに戦場ヶ原。晴れてきたかのように見えるが、すぐにまた雲が出てきた。
この日の最終目的地が湯滝。
湯の湖。ここの紅葉は終わっていた。
これで予定通りすべてをめぐることができた。奥日光の「黄葉」を満喫できたのだがいささかあわただしい山旅になった。
湯滝から16時15分のバスに乗る。覚悟していたとはいえ渋滞で遅々として進まない。湯滝から中禅寺温泉まで1時間の遅れだった。このため帰りの電車に間に合わなかったのが唯一の予定外だった。
長い一日だった。午前4時過ぎに家を出て、家にたどり着いたのが午後10時過ぎ。こうなるのなら「Go To トラベル」で中禅寺温泉にでも泊まってもよかったかなと帰りの電車の中で酒を飲みながら思ったものだ。