春の雪山の魅力を存分に楽しめた一日だった
山行日 4月25日(日)
コース&タイム
共同通信・谷川保養所8:20=9:25平標登山口(元橋駐車場)9:40-平元新道-12:20山の家と平標山を結ぶ稜線に出る12:45-13:20平標山13:30-13:50山の家14:05-15:00平元新道-16:00平標登山口(元橋駐車場)16:10=17:20谷川保養所
冬道ルート
平元新道から山頂をピストンする計画だったのだが、積雪期のいまは夏道とは別に冬道がある。冬道は尾根伝いに行き、山の家と平標山を結ぶ稜線に出る。
山頂だ。頂の雪は風で飛ばされていた。先行した仲間が待っていた。こんどは360度の大展望だ。この爽快な気分と風景。さあ楽しもう。しかし下山時間を考えれば山頂ですごせるのは10分間だという。こりゃ大変だ。何がたいへんかって、これだけの眺望を短時間ですますとは、なんとももったいない。あちこち移動してはたっぷりと春の雪山の展望を目に焼き付けた。山頂標識に張り付いているエビのしっぽが長かった。
あわただしかった。あっという間に10分は過ぎた。後ろ髪を引かれる思いというが、まさにその通りで、もっとゆっくりしたかったのだが、山に限らず未練が残ったほうがいいのかもしれない。
東を見ると、仙ノ倉山へ続く稜線。雪が解けるとここはお花畑になる。
西を見ると苗場山から北へ続く山並み。
下山開始だ。東へ続く稜線の先に武尊山が見える。
山の家に下る稜線は広く、緩やかだ。駆け足で下る。
山の家は建て替えられていた。ここから平元新道を下るのだが、道はすべて雪の下だ。どこを下ってもいいわけだが、踏み跡があるからそれを追う。
青空に葉を落としたダケカンバ。よく映える。
すべて雪の下だからコース取りはなかなかむずかしい。ところどころで急斜面にぶつかる。ストックに軽アイゼンという装備のメンバーはすってころりんだ。転倒してもケガをしないですんだからいいものを、やはり雪の春山では安全を期すなら10本爪のアイゼンとピッケルは必携だろう。軽装備のメンバーは身をもって感じたことだろう。私はたいがい単独行だから、常に転ばぬ先の杖と考えて、装備には慎重になる。
平元新道の入口にたどりつく。あとは駐車場まで1時間ほど歩く。
帰り道はフキノトウ摘みを楽しみにしていた。私はこのてんぷらが好きで、苦味が清酒に合う。ところが今年は雪解けが遅く、まわりを見渡しても少ない。あきらめかけていたところ、たまたま脇道に次々とフキノトウが芽を出していた。いいお土産になった。
ゴールの元橋駐車場。
心が晴れ晴れするような一日だった。心地よい日差しを浴びながら、春の雪山をたっぷりと楽しめた。雪山は危険といつも隣合わせだ。心身の緊張を持って歩きながら、春の装いを少し見せはじめた雪の山を見渡すと、緊張がいくぶん和らぎ、陶然となった。この気分がたまらない。
→次回は3日目の「白毛門」です。