小大君(こだいのきみ) 生没年未詳。十世紀後半~十一世紀頃 左近ともいう。三条院が東宮のときの女蔵人 岩橋の夜の契りも絶えぬべし明くるわびしき葛城の神(『拾遺集』) 葛城の神はみずからの容貌を恥じて暗い夜しか通い路の岩橋造りをせず、結局完成しませんでした。それは私も同じ。朝の明るい光の中で私の容姿を知れば、きっとあなたのお通いも絶えてしまうことでしょう。