
石段の脇に熊野神社と彫られたまだ新しい石柱がある。
基壇を見ると令和元年五月吉日とあるので、建てられてから2年経っていない。

石段の脇に白い立て札があり、「この上 都内見晴台」とある。
そんなものあったかなと思い、桜を見るついでに行ってみることにした。

烏頭坂をここまで上ってくる途中で左手の崖を見ると、以前は桜が見えたのだが、何か黒い建物が出来ていて見えなかった。
しかし、これだけ高いのだから、都内が見えても不思議ではない。

石段を登ると石鳥居の奥に桜が見え、手前左に下で見たのと同じ見晴台を示す立て札がある。

その先には細長い屋根があり、下にベンチのようなものがある。
さっき下から撮った写真を見直すと、黒い建物の右の方にこの屋根が写っている。

ベンチに座ると、手前に高い建物はなく眺望が開けている。
その正面には高いビルがいくつか並んでいる。

そのビルをアップで見ると、マンションのように見える。
本来なら池袋が見えるのだろうが、このビルはそれよりも近く見える。
都内の景色が見えているのかどうかは、よく分からない。
冬の晴れた日であれがもっとよく見えるのだろうが、すでに早咲きの桜が咲き始めていて、全体に霞んでみえる。

また石敷きの参道にもどり、桜の方へ行った。
河津桜はすでに葉が目立ち始めていた。

下の地面には、広い範囲に花びらが均等に散っていた。

しかし、下から見上げるとまだまだ見ごろである。
やってくる野鳥もいる。

参道を挟んで反対側には新しい建物があり、「神楽殿」と書かれている。
烏頭坂の途中から見えた全体に黒い建物が、この神楽殿のようだ。
正面には笛、太鼓に合わせて舞う姿が描かれている。
これも令和元年の日付が右下に小さく書かれている。

神楽殿の脇、つまり社殿の前には、タヌキの像と八咫烏の石碑が並んでいる。

この桜はいつも見ごろをはずし、散り始めを見ることになってしまう。
昨日の雨で、花はさらに散ってしまったことだろう。