対岸の市境の樋門から左に視線を移すと、下流に大きな建造物が見えた。
そこは、九十川との合流点のはずであった。
合流点に行く途中で、河原に大きな水路があった。
岸から直角に川の中心へ向かっている。
両側に斜めの岸があり、中央の平らなな部分はかなり広い。
水は殆ど流れていないように見えた。
水は、堤防の下から流れ出ているよだが、堤防の反対側には川のようなものは無かった。
合流点の建造物の前は九十川を渡る橋になっていた。
屋根の付いた四角い建物の脇には、螺旋階段が取り付けられている。
プレートには九十川樋門と書かれていた。
二つの門を開け閉めして水流を調節しているようだ。
この側には、もう一つ目立つ施設があった。
堤防の左側に3階建てに見える建物があった。
最初は、何とか会館のような人の集まる場所かなと持ったが、どうも様子が違う。
窓は透明の硝子でなく、白やグレーに色分けされていて、中は見えない。
塀のプレートとと建物の正面には、埼玉県九十川排水機場と書かれている。
建物の名前は分かったが、何をするものか分からなかった。
樋門の脇の橋から九十川を見た。
川は緩くカーブしながら、樋門に向かって流れていた。
ふと左側を見ると、堤防に大きな口が二つ開いていた。
水はこちらへも流れているようだった。
この先には、先ほどの排水機場があるが、ここから九十川の水を排水するということなのだろうか。
ここで、来る途中に見た河原の水路を思い出した。
もしかすると、この排水口から入った水は、あの水路に出てくるのかも知れないなと思った。
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Unknown
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