舞蛙堂本舗リターンズ!~スタジオMダンスアカデミーblog

ダンス(フラ・ベリーダンス他)と読書と旅行とカエル三昧の日々を綴る徒然日記。

The Dark Knight

2008-08-29 03:25:24 | 徒然話
水曜日レディースデイに、バットマン新作映画『ダークナイト』を見てきました。

ところでこの映画のタイトルはThe Dark Knight(闇の騎士)です。Dark Night(闇夜)じゃないんですね。最後の最後に英語でタイトルが出るまで勘違いしつづけてました。
てか、見にいく前に気づいとけよ私。

闇の騎士とはもちろん我等がヒーロー・バットマンのことです。
私は昔からバットマンが大好きです。幼少の頃に公開された映画のテーマソングを紫の殿下がお歌いになっていた影響もあり、ヒーローモノでは一番好きですね。
(※注:私が愛しているのはクラークケントであってスーパーマンではない)

バットマン本人も素敵です。まずコスチュームが真っ黒で私好みだし、悪役のやっつけ方が「悪党はどっちやねん」的に容赦ないのもたまらないですし、財力にものをいわせたハイテクマシンも垂涎ものです。
バットマンの正体であるブルース坊ちゃんも、荘厳な郊外の豪邸(今回の都市部のお家も素敵)に住んでランボルギーニを乗り回すあたりたいへん好み(一般的な意味でいう「好み」なのはもちろん執事のアルフレッドさんですが)。

しかしランボルギーニ、あのカッコよさはもはや犯罪です。あんな芸術的に美しいクルマが存在してはいけません。
なんでもコストやら燃費やらのすべてを犠牲にし、傲慢なまでに走りのみをひたすら追求しているクルマらしいです。だからあんなに美しいのですね。

そんな非現実的な車も、バットマンの舞台ゴッサム・シティにはよく似合います。
この架空の街は一時期のニューヨークも顔負けの治安の悪さで、だからこそバットマンというヒーローを必要としているわけですが、私は太陽より闇の似合うこの街が小さい頃から大好きです。

バットマンは犯罪都市ゴッサム・シティを守るために日々暗躍しているにもかかわらず、決してヒーローとして暖かく迎えられてはいません。それどころか「ならず者」呼ばわりされて追われる身なのです。
自分の信念に基づいて身を挺して正義を行い、実際それが人々の助けになっているにもかかわらず、一部の人を除けば決して正当に評価されない。まさに孤高のヒーローです。
私がバットマンを好きな最大の理由はここにありますね。
「孤高」!!「矜持」「不覊」と並んで私の理想をあらわす言葉です。

皆から愛され支持されてヒーローでいるのは心地よいことです(実際には大したことはしてないのにそんなヒーローのフリをするのはもっと心地よいし簡単です)。
しかし私は人々の賞賛や支持を決して求めようとせず、時には憎まれ役を買って出て、それでも自分で正しいと思う行いを貫く人物こそ真のヒーローだと思います。


ヒーローのバットマンも素敵なら、敵役のジョーカーも魅力的です。
というより、ジョーカーを演じたヒース・レジャーさんの演技が素晴らしいです。誰一人彼のようにジョーカーを演じることはできなかったでしょう。これが彼の最後の作品になってしまったなんて悲しすぎます。
レジャーさんの演技が素晴らしかったおかげか、ジョーカーはこの上なく凶悪で狂気に満ちていながら、抗いがたい魅力を持った悪者になりました。

ジョーカーは人間の善なる心を信じず、人間の醜さが露呈されるような残酷なゲームを次々と仕掛けます。
それらに対するゴッサム市民の反応には非常に考えさせられるものがあります。はたしてこれが現実だったとしたら本当に映画の通りになるのでしょうか?

特に最後の大掛かりな「ゲーム」の結末は、私個人的にはとてもアメリカ人らしいオチだなと思いました。
ああいうところが私のアメリカ人びいきたる所以です。アメリカ人なら確かにああするかもですね。
これが日本人だったら正直どうなるか分りません。「日本人が善か悪か分らぬ」という意味ではなく、日本人の場合「その場で強い人」がどういう行動に出るかによってその他大勢がコロッコロ変わる気が(笑)。
「その他大勢」な人は、正義の味方がその場のアドバンテージを握ってくれることをひたすら祈りましょう。

じゃあ私はどうするか。
その他大勢に埋もれるのはもちろんごめんです。大勢に流されて信念に背くことをするくらいだったらジョーカーの手にかかって死んだ方がましです。
とはいえ、その他大勢の主導権を握るのはちょっと無理。
だから私はバットマン的に、悪の方向に染まろうとするその他大勢を阻止すべく一人で暗躍...なんてのも無理くさいから、コッソリ悪に染まった人ののってる船の栓をぬくとかそういうセコイ働きしか出来ないんだろうな、どうせ。

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