舞蛙堂本舗リターンズ!~スタジオMダンスアカデミーblog

ダンス(フラ・ベリーダンス他)と読書と旅行とカエル三昧の日々を綴る徒然日記。

読書の秋

2008-10-22 03:22:28 | 徒然話
といっても私の場合、秋に限らず一年中読書してるような気がしつつ(笑)。
今ハマっているのは『ブーリン家の姉妹』という歴史小説です。
いや~、これが非のうちどころない面白さ私に許された貴重な自由時間のほとんどをこの本に費やしてしまいます。
もともと歴史小説は好きだけれど、イングランド宮廷が舞台のこの作品は今まで読んだどれよりも面白いです。

今ようやく全体の3分の1ほど読み終わったところです。こんなに時間がかかるのは私の自由時間が少ないからだけでなく、適当に読み飛ばせない魅力があるからなのですね。
先を知りたいという焦燥感よりも一語一句を味わいたい気持の方が勝っています。こういう気持になる名書には滅多にお目にかかれません。
読了した暁にはこちらでご紹介しようと思います

かえすがえすも残念なのは、私が世界史を勉強していた現役の高校生だった頃にこの作品と出会えなかったことです。
なんせこの作品、ヘンリー8世にキャサリン・オブ・アラゴン、アン・ブーリン、メアリ1世、そしてエリザベス1世と、イングランド史激動の時代のテストによく出る重要人物が目白押し。
どの人もこの人も必死で覚えた記憶がありますぜ~。

ヘンリーなんて「世」のつく人だけで8人もいるし、チャールズとジェームズはだんだん混同してくるし(てか、もうちょっと命名にオリジナリティーってもんは無いのかい)、この頃のヨーロッパって王族みな親戚状態で「結婚してよその国に移って名前の変わった人」なんてのがザラにいるもんで、覚えるのにたいへん苦労したものです。
しかし、この小説を読めばその頃あれほど苦労した人物名がスラスラと頭に入るではありませんか。同時代のほかの国の人(スペインのフェリペとかイサベルとかフランス王フランシスとか)まで何の苦もなく覚えることができ、ノートに書き取って教科書音読して覚えたのは何だったのでしょう。

そんなこんなで、世界史はどんな勉強をするよりも面白い歴史作品を読みまくった方が役に立つような気がしてきました。
歴史上重要な人物がしこたま出てくる時代というのはえてして非常に魅力的な時代でもあるので、それを題材にした作品もたくさんあるはずです。
まあ、ときおり実在の人々に混じって恐ろしく魅力的な架空の人物を活躍させる作品にも出くわしますので(※例:ベルばらのオスカル)、実在してない人しか記憶に残ってなかった、なんてことがあるとマズイですが(笑)。

あ、もっとマズイのは実在の人物が激しく美化されたり脚色されたりして描かれているケースでしょうね(※例:黄門様)。諸国漫遊でおなじみ黄門様がじつはそんなに諸国を漫遊してないってことを知らない人、多いものなあ。
それでも黄門様は人間の範囲内で扱われているからまだいいけど、新選組の沖田総司なんて剣技と美貌がほとんど神格化されてたりするからなあ(夭逝した薄幸の天才剣士と聞くと神格化したい気持は分りますが)。

同様に国語の古文だって、なまじの勉強するよりは古典の名作を読んだ方がよほど役に立つと私は思うけど、「歴史の勉強に歴史小説、古文の勉強に源氏物語」とかやってたらウッカリ光源氏が実在していたと勘違いしてしまいそうなのが怖いですね。
あんな男に実在されたらたまりません。

う~、自分で勧めといて「読書だけで試験を乗り切る」ってのはいろいろボロがありそうなことが分ってきたぞ(笑)。
まあ小説や漫画で興味を持てば人物名や歴史上の出来事がずっとスンナリ覚えやすくなるのは確かだと思います。
ただ私みたいにハマり過ぎて肩入れし過ぎると、テストで好きな歴史上の人物の名前を答える時にカラーペンに装飾つきで書きたくなるという副作用が生まれるのには注意が必要です。

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