舞蛙堂本舗リターンズ!~スタジオMダンスアカデミーblog

ダンス(フラ・ベリーダンス他)と読書と旅行とカエル三昧の日々を綴る徒然日記。

フラについてのアンケート・其の参

2015-01-09 04:07:40 | ダンス話&スタジオM
「素敵なフラスタイル」アンケートへの私の回答を晒すシリーズも今回で3回目。
相変わらずムダな寄り道が多くてなかなか進まん私(笑)。何とか進められるように頑張りませう。



設問4:ターンするときにふらつきます。体感を鍛えるにはどうしたらよいでしょうか?

【回答】

設問1でも書きましたが両足でしっかり地面を感じてステップする事が大切です。
これはターンの時も一緒で、バレエなど他のダンスにおけるターンでは「上に高く伸びる」のと対照的に、フラにおいてのターンでは「地面を足の裏でしっかり感じながら回る」のが正しい回り方です。
あと他のダンスの経験がある方は「スピンネックを付けないように気をつける」のも大切です。


【補足】

ありゃ、何だか他のダンスの経験者向けの説明に終始しちゃってるなあ(笑)。
というのも、様々な方のフラを観ていると、ターンが上手く行かなくてふらつくダンサーよりも、モロ他のダンスの回り方になっちゃってるダンサーの方が気になるからです。
色んなダンスをやった人間の宿命ですかね~。

ターンを多用するダンスで一般的なものと言えば「バレエ」「ジャズダンス」「社交ダンス」といったところでしょうか。
私は3つともやりました。社交ダンスに至っては大嫌いなコンペにさえ出た事があります。

3つとも回転の方法はそれぞれ異なります。それらは前述のとおりフラとも違います。
しかし、他のダンスの経験があると、どうしてもフラでもそのダンスの回り方でターンしたくなってしまうんですよね。
特に先生が他のダンスの経験者だと、振付の時点で違う種類のターンを入れたくなってしまいがちですので、混同しないように十分な注意が必要です(もちろんコンテンポラリーなフラで敢えて取り入れるのはアリですが)。
これはターンに限らずすべての動作において言える事ですね。

ただ個人的な見解を申し上げるなら、フラも立派なダンスの一つである以上、プロや指導者になるレベルの人は他のダンスも基礎知識として知っていた方が良いと思います。
むろん、「他のダンスのプロであれば容易くフラのプロになれる」なんて事は無いですけどね。

プロに限らず、フラが上手になりたい方は他のダンスの経験があればきっと役に立ちます。
他のダンスも知っている事で、それらのダンスとフラとの違いが相対的に分りますし、ダンスとしてのフラの特性もより良く見えてきます。
ですので、「自分はもう○○ダンスの影響が強すぎてフラは無理」などと思わずに、その経験を「フラらしい動作」をマスターするのに役立てていきましょう。


って、初っ端から話が脱線してしまったよ(笑)。
ターンの解説に戻りましょう。
ターンがふらつくのは、ターンだけが問題なのではなく、実はそれ以外のステップも安定していない確率が高いです。たまたまターン以外のステップのときはバランスが崩れにくいから自覚しないだけなのかも。

フラは足の裏でしっかり地面を感じて踊る事がとても大切です。
例えば砂浜の上で踊ってもバランスが崩れないくらいの安定感があると理想的です。
あと、頭のてっぺんから体の中心を通って地面に至る「一本の芯」を意識すると、ステップも安定しますし、上半身が煩くグラつく事も無くなると思います。



設問5:気づくと隣の人との間隔が空いていたり、ラインがずれたりしています。どうしたらいいでしょうか?


【回答】
「気づくと」ではなく「常に意識する」のを心がけましょう。
フラは踊りながら左右を見る機会の多い踊りですので、その都度ずれないように気を遣っていれば大丈夫です。
ステージでいきなりやるのは無理なので、普段のレッスンからそのクセをつけておく事が大切です。
あと「フォーメーションを積極的にする」のも指導者として列を美しくキープするコツです。


【補足】

様々なフラのステージを拝見しておりますと、ときおり「うわ、列が汚い!!!」と叫びそうになるモノを目撃してしまう事があります(汗)。
まず並んだ位置のバランスからしてすでに悪い。きょくたんに舞台の前か後ろに偏っていたり、センターを無視している、右と左の隣人との間隔が異なる…。
フォーメーションもアレで、せっかく動いても「…で、けっきょくなにをやりたいんだろう」と首をひねりたくなる謎移動だったりします。
それどころか、フォーメーション自体全くのゼロという所さえあります。で、列が汚い上にフォーメーションもナシだったりすると、踊ってるうちに更に位置がずれていき、どんどん悲惨な状態に……。

バランスよく並ぶ事もフォーメーションも、本番でいきなりやろうったって大概ダメです。
アンケートに書いたとおり普段から立ち位置に気を遣うクセをつける事を切にお勧めいたします。



設問6:先生はフラを始めたばかりの頃、どんな練習に力を入れていましたか? 参考にしたいのでぜひ教えてください。




【回答】

私は30年前からフラを踊っていますが、当時日本でフラを踊る人は大変少なく、私にとって「フラ」と言えば自分の母とハワイのクムやプロダンサーの踊りしか見る機会がありませんでした。
当然、私は大変な劣等感のカタマリでしたが、今になって思うと良い例を沢山見た事は自分の上達にとって何よりも効果的だったと思います。
実践面で言うと、私は当時(幼児期~小学生くらい)カセットテープを頭上にのせられて練習しておりまして、これはつい動き過ぎになりがちな人(特にケイキダンサー)には良いと思います(笑)。


【補足】

「始めたばかりの頃」は物心がついてなかったので参考になるような事は何も言えない私です。お役に立てずホント申し訳ない

しかしそれではホントにへの役にも立たないので、今まさに「始めたばかり」なウチの四代目を例に考えてみましょう。
彼女は私の知るフラ・ダンサーの中で唯一何のレクチャーも受けずに「波」のモーションを会得してのけた人物です。
波…。それはフラ・ダンサーなら一度はぶち当たる高い壁。私自身、小中学生くらいの頃に必死でタイミングを矯正した覚えがありますし、マミちゃんに至っては留学中、ルカ&ルイスのあまりの波の美しさとその通りに出来ない自分に、波のモーションが出て来る曲は二度とやりたくないとまで絶望したそうです。

なのに何故ホンの3歳の四代目に出来たのか。
それは彼女がこちらがおののくほどの集中力で手本を見ているからだと私は思います。
彼女は自分がマスターするまでは決して踊ろうとしません。「ららちゃん踊ってよ」とか言っても頑なに動こうとしない。

で何をしてるかっていうと、とにかくひたすら見ているんですね。
十分に見て、自分で踊れると判断したときに、初めてアウトプットを行うのです。
アウトプットに至る時点では曲まで完璧に覚えています。さっきも車の中で異様に正確なKe Alohaを歌いながら踊っていました。あ~あR指定ソング覚えちゃった。

そんな彼女の例から分る事は、
(1) まだ覚えていないうちは、自分がむやみに動くより、とにかくひたすら手本を見る事が大事。
(2) 完璧に覚えるまでは集中を切らさないこと。

この2点です。

振付を覚えたり、新しい動作のコツを掴んだりするのが苦手な人は、えてしてせっかく指導者が手本を見せているときにもノートを取る事に夢中になっていたり、自分も一緒に動いてしまったりしています。
自分も一緒に動いちゃうと、特に立体的な振付の場合はますますわけがわからなくなりがちです。
まずはひたすら良く見る事に専念し、正確に覚える事に努めましょう。

そして集中力も大切です。
具体的にいうと、オン/オフの切り替えが上手な人は覚えるのも上手ですね。
小学校低学年の頃、レッスンの前後には思いっきりふざけたり遊んだりしていても、ひとたびレッスンが始まるとモードを上手に切り替えて真剣にレッスンに集中していた生徒さんは、かなり小さいうちからどんどん上達しました。

大人になると雑念にとらわれがちで、手本をよく見ないで思い込みで判断してしまって見本と違う動きをしたりしやすいものですが、「手本をよく見る」「覚えるまで集中して取り組む」この2点を心がける事でより多くのレッスンの効果を得られるはずです。


あと、母マミちゃんがそれこそ子供の頃から一貫して来たポリシーは、「先生の動作に出来るだけ忠実に動くこと」だそうです。
踊りに自信のある人(比較的若い人に多い)は、えてして「自分の踊り方の方が素敵!」「○○の要素を取り入れてみよう!」などと考えて独自の味つけをしたくなるものですが、マミちゃんは決してそれをしなかったとの事。
イリマフラスタジオでもそのようにレッスンを受けていたお陰で、ルカ&ルイスから「あなたのフラはハワイアンのようだ」とお褒めの言葉を頂いたのだとか。
一緒にレッスンを受けていると、彼女は本当にカメレオンのようにその先生の動きになりきってます。すげえ。


四代目と二代目(マミちゃん)、この両者に共通している事は、これらのメソッドを後天的に学習したり、努力の果てに編み出したのではなく、初めから本能で最良のメソッドを知っている点です。
そういう踊るために生まれて来たような二代目と四代目に挟まれた凡人の私は、一体どうしたらよいのでしょうか。
絶望のあまりソウルジェムが真っ黒になる前に、その答えを最後の設問で探しましょう。


設問7:上記以外、生徒さんに指導している事があれば、ぜひ教えてください。また、弊誌へのご要望や企画のリクエストがあればどうぞお知らせ下さい。


【回答】
とにかく見る目を養うこと。
自分でステージに立ったり、メレフラで積極的に踊ったりするのも楽しいものですが、上達するためにダイレクトに役立つのはやはり「ハワイらしいフラ」「優れたフラ」をよく見る事です。
私の教室でハワイのクムをお招きしたレッスンを行う時でさえ、生徒さんには「振り付けを覚えられなくてもいいから、クムの美しいフラを見て『なぜ美しいのか』を考えてね」と申しております。
世間の多くのフラ・ダンサーの皆さんにももっと「見る目を養うこと」の大切さを知って欲しいと思ってます。


【補足】

「良質な手本を見て見る目を養うこと」ならば、生まれつきの才能とか始めた年齢なんてのは一切関係なく誰でもすぐに実践する事が出来ます。
そして、その積み重ねが自分自身の上達に必ず繋がって来るのです。
上達のためのメソッドだって、別に前述の誰かや誰かのように本能的に察知出来る必要は無いのです。自分で試行錯誤の末に探し当てたり、こういったアンケートの回答を参考に得た方法でも、同じような成果が得られるのです。

というわけで、美しいフラを身につけるチャンスは万人に平等にあります。
頑張りましょう。ってか、私も頑張ろう。





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フラのハンドモーションの話など

2015-01-08 04:55:19 | ダンス話&スタジオM
昨日に引き続き、雑誌「素敵なフラスタイル」に投稿したアンケート回答公開、第2弾に参ります。
今夜は巻きでいくぞ~。なんたって設問6まであるからなぁ(笑)。



設問2:なめらかなハンド・モーションになりません。手先、腕の動かし方など、どんな練習をしたらいいでしょうか?




【回答】
動かしすぎないこと。
つい なめらかにしようとすると がんばってクネクネしたくなるものですが むしろ水の中で動くように ゆったりと自然に動かしましょう。その「ゆったりと自然」な動きが「なめらかさ」になります。

あとハンドモーションでリズムを取らない事。例えば基本の動作(片手を横に伸ばし、もう片方を胸の前に曲げるいわゆるフラ・ポジションです)の時にリズムに合わせていちいちモーションを規則的に付けたりすると途端になめらかじゃなくなります。


【補足】

「過ぎたるはなお及ばざるがごとし」という諺がありますが、フラの場合やり過ぎは足りないのより遥かに悪いです。
例えばハンドモーションだったら、なまじ装飾過多にするよりはブッキラボウな方がまだしもマシです(笑)。
でも、何とかして手の動きを美しくしようとするあまり、研究が度を超してやり過ぎちゃってる人って、結構多いんだよなぁ。


素敵なフラ・ダンサーを観ていると、100人中100人が手の動作が丁寧です。
技巧を凝らして動かす事よりも、ひとつひとつの動作に心を込めて丁寧に踊る事の方が、美しいハンド・モーションに繋がるのだなあと思います。


あと、雑誌には載らなかったけど何気にものすごい重要だと思ってるのが、ハンドモーションでリズムを取らない事
う~む……そういう人にとってはメトロノームよろしく規則的に手でカウントを刻んだ方が気持よいのかもしれないが……フラはそういう音の取り方じゃないんだよなぁ(汗ジト)。
特に日本人はえてしてハワイの踊り方よりタイミングが早まりがちなので、ほんと手でリズムを取らない事を切にお勧めします。



設問3:笑顔がこわばってしまいます。メレの内容はもちろんわかっているのですが、メレに合わせた表情になりません。どんな練習をしたらいいでしょうか。


【回答】
簡単な単語・イディオムからで良いのでハワイ語を覚えましょう。「この曲は○○島の××という場所を歌っている」「この曲は○○さんから××さんへのラブソング」みたいなザックリした理解だけでは表情を作るのが難しい、というよりそれだけの理解で「作った」ような表情は中身を伴ってなくてブキミになりがちです。
少なくとも「このモーションはこういう意味でしている」くらいのことは分るようにしておくと 振りも忘れにくいし 表情にも説得力が出てきます。


【補足】

「笑顔」…。確かに難しい問題ではあります。
非常に重要なのは、笑顔にしろ怒りにしろ悲しみにしろ、表情を「作る」のはなかなか上手く行かないという事です。

というのは、「作った」感じがバレバレな表情ですと、アンケートに私が書いたところのブキミな顔になりやすいんですね。
率直に申しまして私、何度も作りものの笑顔が張り付いてるフラ・ダンサーを観て背筋が凍る思いをしております。
皆様はピエロが怖いと思った事がおありでしょうか。確かジョニー・デップさんがピエロ恐怖症だったと思いますが、なんでピエロが怖いかって、あの笑顔が固まったまま顔に張り付いてるからです。
なまはげみたいにストレートに怖がらせにかかってくれた方がまだしも分りやすくていいですよホント。

よほど演劇のプロでもない限り、演技力だけで表情を作り出すのはとても難しいです。
無理に作ろうとすると、ピエロのような張り付いた表情になってしまいます。
ですから、フラを踊っている時には「自然と」「心から」その表情になれる事が理想です。

そのための必須条件として、アンケートに書いたように「歌詞の意味を理解する」のが大切ですね。
完璧に歌詞と意味を把握するのは無理でも、どの動作が何を意味しているかを振りとセットで覚えたり、歌詞の一部だけでも心がけて聞き取るようにすると、格段に感情移入しやすくなると思います。


あと、意味を理解するのとは全く別の問題として、私はフラを楽しんで踊ることをお勧めします。

おそらく「フラを楽しんで踊っているか否か」と訊けば、殆どの方が「もちろん自分は楽しんでいる」とお思いになるでしょう。
しかしそれは本当でしょうか?
本当に「フラを踊る事が楽しい」のですか?
「フラを踊っている自分を見せる事が楽しい」のではありませんか?


コレ、自分自身では分らなくとも、他人様の気持は踊っている姿を観れば手に取るように分ります。
たとえばメレフラの場で、皆が思い思いに踊っている中、他人を押しのけてまでことさらに人目につく位置をゲットしようとする人
後から来たのに無理矢理前や中央に立とうとしたり、踊りながらジリジリと他人を押しやって自分を目立つ位置にしようとしたりするサマは大変見苦しい!
そしてそういう人の表情は当然ながら美しかったためしがありません。踊りの方も……いやまぁ、みなまで言いませんが(笑)。

逆に、フラが大好きで楽しんで踊っているダンサーは、たとえ技術的に完璧でなくとも、それだけで観ている人を楽しい気持にさせてくれます。
「フラを踊る自分への愛」ではなく、フラそのものに対する愛と尊敬の気持があれば、きっと良い表情で踊れるはずです。

そして魅力的なダンサーは、必ず踊る事自体を心から楽しんでいるものです。
「見せる事が主眼」なんじゃなくて「踊る事が主眼」なのね。
もちろん、楽しむに留まらず踊りが美しい人には必ず「見せる」からこその気遣いもちゃんとあるんですが、決してそれを見せつける事による自己満足にとどまるのではなく、あくまでも観客を楽しませる事が第一なのです。


ともあれ、このブログの裏テーマの一つは「人のフラ見て我がフラ直せ」ですので(笑)、自分自身もフラを愛する気持と、何より大事なフラへの尊敬の念を決して忘れぬようにしたいと改めて思ったのであります。
見せつけて「どうでしょすごいでしょ」で終わりじゃ決してフラの魅力が伝わりません。自分自身、自己満に留まらないフラを踊りたいと願っていますし、ウチの生徒さん達にも「心から楽しんで踊ること」をお伝えしていきたいですね。





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「素敵なフラスタイル」に載りました

2015-01-07 04:04:27 | ダンス話&スタジオM
昨年末に発売された「素敵なフラスタイル」49号の61ページに私が載ってます。

実は私自身、気づいたのは今年に入ってからでした(笑)。
そういや発売日の頃ちょうど四代目が体調を崩していたからなぁ…。
書店で見てビックリ、慌てて買い求めた次第です。


載ったのは見出し画像の小さな1カットのみです。
何だか踊ってるというよりもケバい人が「アラヤダ奥様」をやってるみたいな図になっとりますが、実際の写真の全貌はこんな感じです





そして、載ってるコメントも実はもっと沢山送った物のごくごく一部だったのですよ。
ホントはA42枚にわたるアンケートだったのですね。
私の書く物ですから当然、クソ細かい字にイラスト入りでビッシリと書いたわけで、このまま日の目を浴びないのは寂しいので、本日はこの場を借りて自分の全回答を晒したいと思います。
んでもって、アンケートでは若干毒を和らげた分を中心に(笑)補足も入れて行きます。




まず一枚目。


設問1:ベーシック・ステップでは、とくにアミとウヴェヘが苦手です。これ以外のステップも含め、おすすめの練習方法を教えてください。




回答:どちらもとにかく姿勢をまっすぐにすることが最重要です!!

【アミ】体をまっすぐにした上で「体の中心=円の中心」を意識すること。
カアプニ(アミラウンド)で動くとき以外は両足に安定してバランスよく体重をのせる。
リズムを意識する。

【ウヴェへ】意識すべきは開く瞬間ではなくその前の「ため」の所。※開く瞬間は逆に力を入れてはイケマセン!!

【補足】
アミとウヴェヘ、確かに難しいですよね。巷で日本人の方のステージを見ていると、ああマジで深刻に難しいんだなって思います。

まずアミの話から。
難しいなと思う根拠としては、非常に多くの方が「アミの動作自体が不自然」または「余計な部分まで動いている」のいずれかまたは両方に該当しているからです。

前者の「不自然」なケースとしては、腰に悪そうな姿勢だったり、なめらかな円を描くはずが円のどこかで潤滑油が切れた機械のような引っかかりがあったりするアミをいいます。
後者の「上半身が動いてしまう」ケースはベテランあるいはプロの人にも時々見受けられます。もしかしたら上半身を動かしてはいけない(というか、自然にやれば動かないハズなんだが……)って事をあまりよく教わって来なかった、あるいはアミをより大きく動かす事ばかりに重点を置いた指導を受けて来たのかも。


いずれにしてもキーワードとなるのは「自然な動作」です。
フラはすべての動作において自然である事を必要とする踊りですが、アミは特にそうです。言い方を変えると、「一番自然にやりにくい動き」であるともいえる。
私ゃ常日頃から「日本人ダンサーの課題はアミと波」と言っておりまして、この二つこそ「自然にやらなくちゃいけないのに自然にやるのが難しい二大巨頭」なんですな。


自然にするために最も重要なのは、アンケートにも書いたとおり良い姿勢です。
何をもって「良い姿勢」とするかはスタイルによって若干の差異が見られますが、いずれにしても共通しているのは、フラポジションになっただけでわざとらしい姿勢になるのは論外だという事です。
少なくとも傍から見たら自然なように見える姿勢であることがマストです。
本当は背筋や腹筋を使って良い姿勢を保っていても、あたかも水面に浮かぶ白鳥がごとく、それを表に出さないのが美学なのです。


さて、良い姿勢をマスターしていよいよアミを回す段になったら、腰を大きく回す事よりも遥かに気を遣わねばならないのが上半身を動かさない事です。
ボリウッドのように胸が回ってしまうのも、肩が揺れるのも、首が据わってないみたいにぐらつくのもNGです。
余計な部分さえ動かなければ、相対的に見て他が静かな分だけ腰がよく回っているように見えますので、特に入門段階やアミに苦手意識を持っている方は、「余計な部分を動かさないこと」に重点を置いて練習する事をお勧めします。

もし上半身の事を何も指導しないのにやたら腰を大きく動かせとばかり言って来る先生がいたらそれは似而非センセイです。極めて怪しい。ちょっとイロイロ疑った方が良いレベルだ。まあ流石に今日日そこまで酷い先生はいないよね。いないと祈りたい(笑)。


ウヴェヘは系統によってかなりメソッドが異なるステップなので、ここで解説するのは非常に難しいのですが、どんな系統であっても一流のハワイのクムやダンサーのウヴェヘまたはレレウヴェへを観るとただ一人の例外も無く流れるように自然に一連の動作の中に溶け込んでいるものです。

ウヴェヘの瞬間はパッと膝が上がり(あるいは開き)、女性ダンサーならスカートが他のステップをしている時とはまったく異なる特徴的な揺れ方をしますが、それでも必ず前後の動作となめらかに繋がっているものです。
「次はウヴェヘ行くよー、せーの、それッ(ヒザパカー」な感じは微塵もありません(笑)。

そういう自然なウヴェヘにするためには、とにかくムダな力を抜く事、コレに尽きます。
力を入れる事によって膝が上がったり開いたりするのではなく、むしろピンボールのバネを引っ張ってボールを送り出すプランジャーのような感覚とでも申しましょうか。
アレもボールを送り出す瞬間はバネが「ため」から解放された瞬間ですね。


あとアミにもウヴェヘにも共通する事として、上半身をまっすぐに保つと同時に、足腰を安定させるのも重要です。
ウチのスタイルでは、アミもウヴェヘも(ウヴェヘは1拍目のステップの後は)両足でしっかり地面をとらえた状態で行います。
アミのとき片足のカカトがアップダウンするスタイルもあるようですが、そういうアミであってもハワイの素敵なダンサーを見ると、決してカカトのアップダウンの度にバランスが変わったりせず、安定感のよい状態でステップしているようですね。


アミもウヴェヘもおすすめの練習法としては、壁や柱やバレエのバーなどに掴まって、上半身を動かさないようにしてステップする事です。
音楽に合わせてステップして、音と合わせるクセをつけるのも大切ですね。
いずれにしても重要なのは正しい見本が近くにある状態で行う事です。
つねに指導者の見本を良く見て練習するようにして、自主トレをする場合はその見本から乖離していかないように細心の注意を払いましょう。

また、仲間同士で問題を指摘し合う(またはリーダー格の誰かが専ら指摘する)のは、個人的にはお勧め出来ません。
指摘する側が常に正しいとは限りませんし、される側が傷つくことも有り得ます。
まあ、ウチでは決してお勧めしないというだけであって、指導者本人が生徒さん同士のそういう行動を奨励するタイプだって場合は、私ゃクチバシを挟みませんけどね…。



はわわ。調子に乗って書いてたら補足どころの長さじゃなくなってしまった(笑)。
この調子ではとても設問6まで終わらないので、明日また出直します。





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Alohaland in 宇都宮写真♪

2015-01-06 04:34:16 | ダンス話&スタジオM
こんばんは。今年こそ毎日更新という目標を掲げていたのに、早速頓挫したダメダメな筆者です
しかし今日一日頑張ったお陰で、年末年始に膠着状態だった事柄が大幅に良い方向へ進展しましてとりあえず安堵でございます。
本日の頑張りの成果は来月の東京遠征にてお見せ出来ると思います。


さて、昨年10月に出演したAlohaland in Utsunomiyaの写真がようやくウチに届きました
私の頼んだ時期が悪かったせいで、ちょうど運送業者さんがお歳暮~クリスマスでメチャクチャ忙しい最中に発送されてしまい、発送から到着までに国際便かよというほどの時間がかかってしまいました(笑)。
しかし待った甲斐はあった今回も素敵な写真ばかりです
そんなわけで今日の記事ではそのうちのごく一部をご紹介致しますね。




イベント自体のトップバッターになった1曲目。
偶然我々の衣装もナタリーさんの衣装も紫でマッチしていて嬉しかったです。絵的にも統一感があって綺麗だ~。
ついでに照明まで紫なもんですから、つい殿下の曲でも踊りたくなってしまいます。って踊りの種類が変わっちゃいますね。
ちなみに殿下は今でもバリバリ現役で(とりあえず最近は改名してない模様w)、つい最近も鳥肌モンの新譜を出してらっしゃいます。殿下マジリスペクト。




いかん、殿下じゃなくてフラの話に戻らねば(笑)。
こちらはフォーメーション後。シンプルな曲でもガッツリ動いとります。




続いてM組の新曲です。
出だしのイオラニさんのギター&Aloha 'Oeにもうウットリこんなに素敵な声で歌って頂けるなんて最高です。我々踊り手のテンションもMAX状態に




なお、この曲は2月1日(日)にメルパルク東京で踊る曲です。
うわ、もう1ヶ月切ってるじゃないですか。これからもっとブラッシュアップして完成度を高めていけるように頑張らなくちゃ~。




その次は最もミーネイに相応しくない境遇の2人によるミーネイです。
もちろん初々しいウェディングドレス様の白い衣装で踊るなんて絶対ヤダダメムリ、それはどんな罰ゲームですか状態です。まあコレはかなり体型上の事情によるところも大きいですけれども。

でも私、あの曲を花嫁さんとか若いお嬢さんが踊るのはちょいと生々しすぎやしないかと思うんですよ。
というか、それだとどうしても私の理想のミーネイより「色っぽさ」が不足するんだよなぁ。
個人的にはこの曲はオトナの女性に、上品かつエレガントに、しかしオトナの色気を漂わせつつ「私の頬はどう?」「この肩は?」とやってほしいですね。
なので自分もそういう領域を目指して踊っております。まあ理想と現実は必ずしも一致しないものですが(笑)。




ところで、この時のヘッドドレスはちょっと前に使っていた赤とは違う物です。色もピンクなのよ。
せっかくアンダースカートともども新しくしたのに、照明が浴びてるだけで健康になりそうなほど(※イメージ)赤かったせいでヘッドドレスの色まで赤に見えたらしく、別物だとその場で気づいて下さったのはお一人だけでした
次はもっと違いがよく見えるコーディネイトで使おうと思います…




そして最後の2曲。
この曲に出た方々は慣れている曲だったので他の曲に出たウチの皆さんより少しは気楽だったかも?
歌ってくださったナタリーさんもこの曲の事を「一番好きなハワイアン・ラブソング」とおっしゃっていただけあって安定の美しさで、鷹揚としたスタジオMらしい踊りが出来たと思います。




私も何事も無かったかのような顔で踊っていますが、実はこの曲の前が恐怖の超高速早着替えで、じっさいには長距離マラソンを終えた時のような状態です(笑)。




そしてメンバーが増えて最後の曲です。
さきほどの情感たっぷりのラブソングから一転、ナタリーさんの歌い方もsassy little hula girlになりきっていてホント素敵です。


ちなみに、最後の曲だけは四代目も出演しまして、彼女が踊っている時だけ突然重篤な親バカを発症する私は、大量に写真を注文してしまいました(笑)。
この記事を一旦締めたあとにコッソリ載せておきますので、もしお付き合い下さる方は最後までご覧いただければ幸いです。



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さて。では四代目フラベイビー画像、参ります。



































最後までお付き合い下さいました皆様、本当にありがとうございます
くれぐれも実体を伴わない親バカにならぬよう、今年もせっせと四代目に芸を仕込んで参りますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。

2015!!!

2015-01-04 07:53:47 | 徒然話
皆様、あけましておめでとうございます
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます



…って三が日過ぎて年初のご挨拶とか相変わらず更新が滞りまくりでホンットすみません
しかも更新が滞ってる間にまたまたネタをせっせと蔵に詰め込んでおりました。
私の書いた一言が面白フラ雑誌にひっそりと載ったり、去年の夏に観に行ったハワイアンズダンシングチーム学院創立50周年記念公演のDVDをゲットしてワイマープナ同窓会映像に鼻息を荒くしたり、新年早々悪酒で悪酔いしたり(今年は絶対もう二度と赤ワインは飲まん!)、今更ようかい体操第一を覚えてみたりと見渡す限りネタだらけなんで、何とか少しずつでも蔵出しを試みて参る所存でございます。
とりあえず、これが今年の抱負ってことで行こうかね。


あと年賀状の話題もぼちぼち書こうと思います
そろそろ皆さんのお手元に届いた頃かしら…
毎年「絶対元日に届くように出すぞ」という信念のもと頑張ってきましたが、今回はそのために出さなきゃならない期限の頃がちょうど忙しく、とは言っても無理してザツな出来映えのものを出すのはイヤなので、もうこのさい元日に届く事は諦めて、それより楽しんで制作しようという流れになったのは前回お話ししたとおりです。
けっきょくギリギリ年内に出しおおせた年賀状、一体いつ頃届く(届いた)のかなぁ。


そうそう、紅白も観ましたよ
途中用事で抜け出したので、全部は観られませんでしたが…。
今年も面白かったです。というか一時期よりだいぶ面白くなりましたね紅白。やっぱり一度低迷しまくってた視聴率をどげんかせんといかんと奮起したんですかねえ。

私の大本命は3年連続で美輪明宏様でして、あのお方の愛の讃歌を聴けただけで満足でございます。
注目はその歌詞。一般によく聴く越路さんバージョンとはだいぶ違うアレです。
むしろ美輪様バージョンの方が原詞に忠実であり、ピアフに深く傾倒していらっしゃる美輪様の強い思い入れが感じられます。
歌は歌手が素晴らしい事が第一であり、優れた人に歌わせればどんな曲も名曲になっちゃうんですけれど、やはり「歌唱力のある歌手が」・「思い入れを込めて」・「表現力豊かに歌う」の三本柱が揃うともう最強ですね。

もう一人この三本柱が揃っていた方と言えば、エルサ様を演じたイディナ・メンゼルさんです。
エルサ様とか言ってるけど実は私、イディナさんの当たり役としては彼女が舞台で演じた"Wicked"のエルファバが至高だと思っとります。
Wicked、一時期USJでもやっていましたね。アレはダイジェスト版というか体験版のような短いものでしたが、全編通じて観るとエルファバはとても大きな闇や傷を抱えており、「wicked(邪悪な)」なんて一言では片付けられない複雑なキャラクターなんですな。

そういう難しい役さえも演じ切る事の出来るイディナさんですから、今回のLet It Goでも見事に「演じて」おられましたね。
ともすれば伴奏よりも早まりがちなあの歌い方は、あのシーンでのエルサ様の感情が昂ってゆくさまを劇中での歌よりもさらにドラマチックに表現していました。
英語の歌詞を聴くとアレは決して「解放されたわヒャッハー」ってだけの曲ではないので、ぜひ日本語詞に脳内変換してしまわずに(そもそも「ありのままの」じゃビートルズだし、「輝いていたい」だの「自分を好きになって」だなんて事は一言も言っとらんぞ)、原詞の意味を噛み締めつつイディナさんの歌を聴く事をお勧めします。


ちなみに、歌唱力と表現力の素晴らしい人ばかり褒め讃えてきましたが、私はゴールデンボンバーの皆さんもけっこう好きです(笑)。
美輪様やイディナさんと非常に良い意味で対極的といえましょう。
パフォーマンスの方法としてアレもアリだと思います。実際に「ミュージシャン」と言える事をしているのはヴォーカルの方のみであり、それ以外のメンバーは「楽器を弾けない・弾かない」って事をどこまでも徹底している!!(ちなみに各メンバーの担当楽器(?)をアルファベットで書く時は英語じゃなくてdoramuみたいなローマ字表記っていう徹底っぷりなんですぜ)。


ようは、「自分のキャラを正しく認識する」のってすごく大切なんですよね。
圧倒的な歌唱力の人もいれば、楽器の超絶技巧を持った人、ダンスで観客を魅了する人、意表をつくパフォーマンスで客席を沸かせる人、それぞれに異なる魅力があるわけで、違う武器を持った人同士に優劣をつけるのは無理な話です。
「柔道の達人とボクシングの達人はどっちが強いか」なんて考えても仕方がないのと同じです(まあ異種格闘技の話は置いといてw)。

で、一番重要なのは、自分のキャラを正しく認識した上で「分を弁える」という事です。畑違いの土俵に上ったってしょうがないですものね。
たとえば私がいきなり可愛い服装と可愛い喋り方で男ウケする女子像を目指したとしても絶対に無理です(笑)。「愛され○○」「モテ××」とか狙うだけムダ。というか今「愛され」と書いててサブイボが出たんで大丈夫だ、私はちゃんと現実を見てるぞ、よし(笑)。

しかし自分のありようを正確に認識するのは意外と難しいものですので、世の中でもときおり「ああ、この人は自分の立ち位置をイマイチ分ってないんだな」って人に遭遇したりします。
えてして「自分がなりたいもの」と「実際の自分」は違いますから、認めたくない・認められないってケースもあるのでしょうね。


「自分がなりたいもの」を目指して切磋琢磨するのは素晴らしい事だけれど、根本的に種類が違う場合は必ずしも努力すれば良いというわけでもなかったりするので、やっぱりまずは自分のキャラクターや適性を客観的に見極めるのが大切ですね。
たとえばフラも、一口にフラと言ったって実際には踊り方も衣装も選曲も色々なスタイルがあるわけで、自分のスタイルはどんなモノなのかを正しく認識する事が優れた踊り手になる事に繋がります。
きょくたんな例を挙げるなら、マーク・ケアリイ・ホオマル様のダンサーがフツウのチャントで品行方正に踊ったってきっと魅力的じゃないし、観客ドン引きだろうし、何よりご本人達が一番楽しくないはず。


私もうっかりモテ女子とか目指さないで(あああサブイボサブイボ)、もっとありの~ままの~姿を自分で正確に認識出来るように心がけたいと思います。
というのが今年の抱負其の弐。キリよくオチがついた所で寝ると致しましょう




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