ヒトミは顔をツカサの胸に付けた。震えながら泣いた。ツカサはたまらず、ヒトミの肩に手をかけた。顔が離れるとヒトミの唇がツカサの唇に重なった。涙がツカサの頬にもつたわり落ちた。ツカサの手がもう一度、ヒトミの肩にかかるとヒトミは助手席に座りなおした。
「いきましょう。」
「ハイ。」
エンジン音はかなり大きかった。つぶやくようなヒトミの声を聞き取るのは難しかった。それでも、集中して、ツカサはヒトミの声を聞いた。
「どうしてこうなっちゃったんだろう。ヒロムをもっと見てあげればよかったのかなあ・・・・。
私ね。ヒロムがケビンを追いかけて走り出したとき、私も走ろうかと思ったの。
でもそれは、一瞬で、頭の中で、姫の自分が止めたの。
だから、姫の自分が大切なんだって・・・・。
今日ね。始まりを確かめたかった。
それで自分も確かめたかった。
そしたら、あのころの自分が戻ってきて、よけいにわからなくなっちゃった。
「いきましょう。」
「ハイ。」
エンジン音はかなり大きかった。つぶやくようなヒトミの声を聞き取るのは難しかった。それでも、集中して、ツカサはヒトミの声を聞いた。
「どうしてこうなっちゃったんだろう。ヒロムをもっと見てあげればよかったのかなあ・・・・。
私ね。ヒロムがケビンを追いかけて走り出したとき、私も走ろうかと思ったの。
でもそれは、一瞬で、頭の中で、姫の自分が止めたの。
だから、姫の自分が大切なんだって・・・・。
今日ね。始まりを確かめたかった。
それで自分も確かめたかった。
そしたら、あのころの自分が戻ってきて、よけいにわからなくなっちゃった。