会議はなかなか終わらなかった。執行部の中でもヒロムの捜索を中断したことに批難するものも出てきた。だが、名古屋支部でのヒロムを見た者や新居につめた者は、ヒロムの限界を感じていた。ケビン以外の誰とも心を開かないヒロムがそこにはいた。
確かに、宰と姫は象徴的な存在としておくことが、現執行部には都合がよかった。執行部のメンバーはそれぞれに自分の地位を築き、それぞれに自分の対価を得ていた。宗教団体の性格上、個人的な資産として蓄財すること難しかったが、それそれ、彼らは頭が良かった。会員を増やすことは直結して彼らの私財が増える仕組みもできていた。彼らは一番になるのを拒んだ。自分以外の誰かのためにと先導することが彼らの利益につながり、自分で責任を取らずにすむからだった。そのことをヒトミは知っていた。だから、ヒトミは姫を楽しんだ。その地位にいれば、ほとんどの欲望が満たされた。
新王に付いて、仁を探すのか。ヒロムを探すのか。それとも、まったく新しい形で王を選出するのか。結論は出なかった。その日の会議は終わった。
ヒトミはツカサを呼んだ。新居のベッドルームにツカサを呼んだ。
「ねえ、ツカサ。私があなたを傷つけた。」
「とんでもありません。」
「どうして怒ったの。」
「いえ・・・・。」
「お風呂に入りたいわ。」
「ハイ。」
「脱がせて。」
「ハイ。」
「あなたも。」
「ハイ」
ヒロムがいなくなった新居でヒトミは姫そのものだった。ツカサがヒトミの服を丁寧に身体から取り除き、自分も裸になった。ベッドルームから階下のバスルームまでその姿でヒトミを抱きかかえ移動した。常駐の者たちはその姿を目にした。というよりも頭を下げ、視界に入らないようにした。はじめ、ツカサは周りのものを気にした。
「姫、それは。」
「いいのよ。」
「ハイ。」
そして、周りのものが頭を下げた。
バスルームには女性の常連がヒトミの身体を洗うために入ってきた。中に水の入ったベッドの上に寝転がり、ヒトミは女性たちに身体を任せた。ツカサを横に立たせた。一人の女性の手を取って、ヒトミは言った。
「ねえ、ツカサの身体も洗ってあげて。」
女性はビクンと震えた。ヒトミの目が女性を見た。その強制力のある視線に吸い込まれるように女性は肯くのだった。立ったままのツカサを女性は洗った。
「フフ、アリガトウ。」
確かに、宰と姫は象徴的な存在としておくことが、現執行部には都合がよかった。執行部のメンバーはそれぞれに自分の地位を築き、それぞれに自分の対価を得ていた。宗教団体の性格上、個人的な資産として蓄財すること難しかったが、それそれ、彼らは頭が良かった。会員を増やすことは直結して彼らの私財が増える仕組みもできていた。彼らは一番になるのを拒んだ。自分以外の誰かのためにと先導することが彼らの利益につながり、自分で責任を取らずにすむからだった。そのことをヒトミは知っていた。だから、ヒトミは姫を楽しんだ。その地位にいれば、ほとんどの欲望が満たされた。
新王に付いて、仁を探すのか。ヒロムを探すのか。それとも、まったく新しい形で王を選出するのか。結論は出なかった。その日の会議は終わった。
ヒトミはツカサを呼んだ。新居のベッドルームにツカサを呼んだ。
「ねえ、ツカサ。私があなたを傷つけた。」
「とんでもありません。」
「どうして怒ったの。」
「いえ・・・・。」
「お風呂に入りたいわ。」
「ハイ。」
「脱がせて。」
「ハイ。」
「あなたも。」
「ハイ」
ヒロムがいなくなった新居でヒトミは姫そのものだった。ツカサがヒトミの服を丁寧に身体から取り除き、自分も裸になった。ベッドルームから階下のバスルームまでその姿でヒトミを抱きかかえ移動した。常駐の者たちはその姿を目にした。というよりも頭を下げ、視界に入らないようにした。はじめ、ツカサは周りのものを気にした。
「姫、それは。」
「いいのよ。」
「ハイ。」
そして、周りのものが頭を下げた。
バスルームには女性の常連がヒトミの身体を洗うために入ってきた。中に水の入ったベッドの上に寝転がり、ヒトミは女性たちに身体を任せた。ツカサを横に立たせた。一人の女性の手を取って、ヒトミは言った。
「ねえ、ツカサの身体も洗ってあげて。」
女性はビクンと震えた。ヒトミの目が女性を見た。その強制力のある視線に吸い込まれるように女性は肯くのだった。立ったままのツカサを女性は洗った。
「フフ、アリガトウ。」