10月3日ぜんせきより
「発券店値付けカード」元売へ改善要望
都内SSが激減した理由として、運営コストに全く見合わない低額の給油代行手数料や、同カードによる安値売り込みが特に地場フルサービス業者の健全経営を圧迫してきた実情などを改めて指摘
※2012年7月18日 燃料油脂新聞より一部再掲
発券店値付けカード禍が深刻化 平日4割が代行給油(粗利益大幅減に苦悩)
抱えていた大口顧客が軒並み発券店値付けカードに切り替わり、ガソリン収益は5円になった。
150キロのうち4割の60キロが代行手数料になると粗利益は78万円から30万円に激減する。
本来なら残りの90キロの粗利益と合わせて195万円あった筈のものが147万円。
逸失利益は月間48万円、年では約600万円にもなる。
これでは健全な経営は不可能。
発券店値付けカードは当然、元売の許諾のうえに成り立っている。
元売はエネ庁のヒアリングに対し「自粛したい」「積極的に推進しない」などと回答しているが、現実にはカード被害はどんどん広がっている。
同カードが拡散すれば、系列店は一段と苦境に陥り、SS閉鎖や撤退も加速する。
だが、系列店が減っても元売カード客そのものは減少しない。
系列店が減っても元売子会社SSが供給すればいいことになる。
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※「発券店値付けを給油店値付けに」という意見もあるようですが、こんなことを言うのは仕切りを優遇されている特約店クラスでしょうね。
給油店値付けにすれば、ENEOSカードと同じように高値の地場店から顧客を奪える。
掛け取引が発券店値付けカードに切り替わることによってリッター10円以上あった粗利が5円の代行給油手数料にしかならなくなったー、とはいえ、0よりはマシ。
もし元売が給油店値付けに変更するような事があれば、これはもう“確信犯”決定です。
10月5日燃料油脂新聞より
業転値下がり 上昇気配なし
天候不順でガソリン販売不振が続いており・・・
※売れなければ業転は安くなる。
だけど、安くなっても売れなければ同じ。
新設SSの影響懸念「市場環境悪化原因に」
廃業を決断したSSでは、近年の収益悪化とともに実需減少下での新規出店による一層の市場環境悪化を理由に挙げている。
府内市場では近年、地元SSの廃業、閉鎖ペースが加速する一方。新設と運営継承による有力業者の出店が続き、燃料油需要が年々縮小するという実情を踏まえるとフルサービスSSを中心とする既存店の経営悪化は一段と深刻化している。
***以下masumi
地域にあったガソリンスタンドが廃業・閉鎖すると、その地域の住民は不便を感じて市議などに誘致を訴えることもあろうかと思います。
しかし、今この業界で新設することが出来る業者は販社や特約店といった“大手”になり、恐らく運営形態はセルフ方式で、不採算となる小口配達は行わない。
そして彼らは地場店には不可能な安値販売で集客、拡販を狙います。
実需減少下での新規出店による一層の市場環境悪化は、地場店の廃業、閉鎖ペースを加速させることになるのです。
何とか踏ん張って独居老人宅等への小口配達を担い続けている地場店の、廃業、閉鎖ペースを加速させることになるのです。
原価割れ価格横行、そして、「メーカーに殺される」