NEST OF BLUESMANIA

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音曲日誌「一日一曲」#96 ルーファス・トーマス「Did You Ever Love a Woman」(Atlantic Blues/Atlantic)

2023-07-06 05:08:00 | Weblog
2009年10月24日(土)

#96 ルーファス・トーマス「Did You Ever Love a Woman」(Atlantic Blues/Atlantic)





ルーファス・トーマス、アトランティック在籍時代のレコーディングから。B・B・キングの作品。

ルーファス・トーマスといえば、「ウォーキン・ザ・ドッグ」。これはもう万人の認識だろう。永遠のティーンネージャー、偉大なオヤジロッカー&ダンサー&コメディアン、そんなイメージの人だが、実は違う横顔もある。

1917年ミシシッピ州ケイス生まれ。戦前はメディスン・ショーの一座で活躍、レコードデビューは戦後で、サンレコード時代、以前にも取り上げた「ハウンド・ドッグ」のアンサー・ソング「ベア・キャット」で注目される。

全盛期はもちろん、「ウォーキン・ザ・ドッグ」をヒットさせたスタックス在籍時代。ダンサブルかつちょっとコミカルな曲調のナンバーで、一世を風靡した。

その後も、ステージ、映画等で広く活躍して、2001年メンフィスにて84才で亡くなる。生涯現役、実に堂々としたショーマン人生だった。

そんな彼も、意外とシブい味わいのブルースマンでもあったという証明がこの一曲。BBだけでなく、ゲイトマウス・ムーアも十八番としていたスロー・ブルースだ。

ルーファス・トーマスの歌声は、その二人とはまた違った味わいがある。まずはソフト&マイルドに、囁きかけるように歌い出したかと思うと、感情の高ぶりとともにいきなり激しいシャウトに変化する。なんともエモーショナル。

コミカルばかりが彼の売りではない。ブルーズィできめ細かい感情表現もまた、トーマスの得意とするところなのだ。

このナンバー、ライブでも10分にわたって歌いまくり、延々とディープな世界を展開していたとか。

エネルギッシュ、でもダンス・ナンバーとはまた違っためいっぱいブルースな歌声に、ノックアウトされてちょ。