maruの下手の横好き写真とつぶやき
写真を撮ったり、音楽(クラシック・ロック)をよく聴き、読書は古典(主に哲学中心)がメインです。全体主義社会の動きに警戒。
 



最近、どこかの番組で、三浦瑠璃が良い事を言っていた。
ワクチンパスポートは、人間を区別し、行動を制限する訳で、
それはディストピアですよ。
という内容のコメントだった。

打てない人はPCR検査で陰性ならOKとかいう問題でもない。
そでもまた、おかしな議論だ。偽陽性・偽陰性があるのに、

一方的にワクチンは安全、ベネフィットが上、
解決するにはワクチンしかなく、パスポートは安全性を証明し、
国民の安心に繋がりますっていう事ばかりの報道で、
こういった意見を聞くと、少しほっとする。
こういう感じで、両論を報じるのが、正しい報道であって、
一方的なもの(しかも感情論で煽る)はプロパガンダと一緒です。

自由からの逃走では、
超おおまかにいえば、社会構造の変化などの影響で、
これまでの生活が脅かされたりすると、人は権力に頼るようになり、
支配される事で、安心を得ようとする。
人間には、サド・マゾ的な傾向があり、不安から人を支配する人と、
逆に、人に支配される事を望む人が出てくる。(まあ圧倒で気に後者が多そう)
これは表裏一体であって、実は根っこは一緒。
権威主義にハマり、
何かしらの権威とされる人に追従してしまう。
ところが、この権威主義、一旦権威を失墜した相手に対しては、
反旗を翻して、罵倒するようになる云々と、ちょっとおおざっぱすぎますが、
詳しくは読んでみる事がおすすめです。

いろいろな事柄について、当てはまる部分も多い。
本の中では、宗教改革の思想などにも論考を多めに割いていたり、
資本主義の悪い面を強調している気もしますが、
でも、読み継がれる本は、それを踏まえて尚読まれる本です。

多くの人が、自由を捨てて、みんなでディストピアに向かうなんて、
冷静に見ている人は、少なからずいます。
戦時中も、同じような感じだったと思います。

中国人は慣れているので、別に悪い事をしなければ罰せられないのだから
(党に従っていれば)それで良いというメンタリティーですが、
そんな中国にだって、少なからず自由を求める人もいます。

その差は、それを失う事は自己自身をと失う事だと考えるかどうかだと思います。
その自己がぼんやりしている人が多い。オルテガの言う大衆もそう。
浮草のように流される。とくに、今は感情に流されてしまう。

今の時代、資本主義が行き過ぎ、格差が拡大し、
今迄のように生きられないという予感めいたものを感じ取り、
不安を抱く人(自分もそうですね)が多いなかで、
急に起こったコロナ騒動で、多くの人が思考できなくなったのが今だと思います。
そういう意味でも、自由からの逃走で書かれている事は、うなずけます。
(ショックドクトリンで書かれている事は、これを悪用したものですね。)

何故、人は進んで自由を手放すのか、そのすべてではないかもしれないけど、
納得させられる事が多かった本でした。

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