ヒッチコックの裏窓のDVDを先月買った。
で、一度みて、やはり凄い傑作だと思った。
中学生の頃、日曜洋画劇場で録画したものを、
何度も観た記憶があるけれど、
それ以降、ゴッドファーザーにその座を奪われ、
御無沙汰だった。
で、単にこのDVD(ブルーレイ版)を買った訳ではなく、
おまけの音声解説が気になった側面があった。
ようやく、それを今日果たせたのだけど、
自分の想像以上に、監督の拘りが多く、
知らない事だらけの気がした。
衣装の色や、壁の絵、飾り物、隣人との対比、カメラのパーン、
サイレント映画の手法、気になるセリフ、何気ないセリフ・・・まだまだある。
それらを知らなくても面白いけれど、知るとまた観たくなる。
こういう、解説が面白いと思える映画は、そう多くない。
細部まで拘って作られた映画は、なんとなく分かるけど、
その中でも、ピカ一だと思う。
自分が好きな映画や音楽って、そういうものを感じさせるものが多い。
最近では、Pink FloydやProcol HarumのレコードやCDに夢中だけど、
時代が変わろうが、残っていくもの、普遍性のあるもの、
そういう作品だけを観るなり聴くのがいい。
ショーペンハウアーが「読書について」で述べているように、
人生の時間は限られているのだから、悪書など読むな、
いいものだけ、読みなさいと言うのと同じ。
流行っているからとか、話題になったとかで選ぶのは良くないと。
これはある意味、真理だと思うけれど、残念ながら、
1800年代の話がそのまま通じるというか、
その頃より悪くなっているんじゃないかと思ってしまう。
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