本だけではないけれど、
映画にしても、音楽にしても、
結局、古典というものは、今後も廃れずに残っていく、
素晴らしいものだ。
すでに何十年、百年、数百年前から、
読まれたり、聴かれたりしているものは、
普遍的なものが備わっていて、
流行にも流されず、古くならず、それどころか、
新しさを感じる。
最近、オルテガの大衆の反逆を読んだ。
大衆(といっても、一般大衆の意味ではない)という、
自分に甘く、他人から何かを学ぼうとか、過去から
いいものを引き継ごうなど考えない残念な人を
愚か者としていて、職業や階級など関係なく存在するタイプといい、
反対の人達を貴族として、自分に義務を与え、努力し、奉仕の精神を持つという、
二つのタイプに分けたところが今でも通じる。
評論家、政治家、ジャーナリスト、医者、官僚、企業経営者、作家など、
こういう処にも大衆は沢山いる。
とても残念な見識を披露しても、恥じる事のない人が、
確かに今も大勢いますね。
右や左という主義的な概念ではなく、
残念な人という感じで分ければ、右にも左にも、エライ立場の人にも
残念な人は沢山いる。納得させられることの多い本。
そして、こういう古典を読むと、
作者が引き合いに出す他の人の言葉が、これまた的を得ていて、
なるほどと思わせてくれる。
「愚か者は邪悪な人間よりも始末が悪い」(アトナール・フランス)
愚か者は死ぬまで愚か者だからだそうだ・・・
今の日本、いろんな分野の愚か者が沢山テレビに出てきます。
これで、この国の未来が心配にならない方がどうかしている。
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