3連休のとき、2夜でNHKのマネー資本主義というドキュメンタリーをやってました。
全何回かは忘れましたが、結構観ました。テレビ欄はみないけどチャンネル回したらやってただけなんですが。
確率というテクニックを駆使して、債権のリスク回避の技術として発明されたものが、
次第に商品として投資家達から、あれもこれもと要求が殺到し、
開発担当にモンスターを生んでしまった(CDSやCDO)と言わしめる内容だったんですが、
当事者が説明する債権化についての講釈はなるほどと思ってしまう。
確かに、一気に悪い目(貸し倒れ)の出る確率というのは極端に下がる・・・
ちょうど自分が今読んでいる「ブラックスワン」ナシーム・ニコラス・タレブ著、という本に重なる部分もあったんですが、
未来を予測をするなんて無駄だという、それも激しく何度もそのことを語ってくる。
いかに確率にしたがって未来を予測するのが馬鹿なことかと・・・
丁度そのローンを細かくちぎって債権化するのが、まさにこれだなと思った。
確率的には有り得ないほど小さい事象。
この本が書かれたのはリーマンショックなんかの前らしい(日本では最近発売)。
もし後に書かれていたら、ほれ見た事かという内容だったに違いないけど、
それでも十分に伝わる。
人が、まさかと思う事がぽっと起こり、しかも世の中を変える。
起こるまで、殆どの人は信じないし相手にもしないけど、
起こってからは、知っていたかのように、あれこれ説明をつける。
日本のバブル崩壊もそう、今回の経済危機もそう。
番組の中で、日本の学者に、「経済危機は去ったという見方がありますが・・・」
というインタビューに対して、「だったら証拠をみせなさい!」
と半分怒っていたけど、まさにそうだった。
悪い方のデータならいくらでもある。
その最後で、複雑なリスクの債権化をやってきた数学者が、
世の中を救うため、別の方面に同じ技術を応用すると言ってたけど、
それが保険業界に対する地震などの災害リスクの債権化で、
しかもそれに色々な企業から問い合わせが殺到らしい・・・・自然を相手に何をする気だろう・・・
またもブラックスワンの世界だ・・・
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