三国志に出てくる人物の中で誰が好きかといえば、曹操孟徳です。 正式な歴史とは別に、物語として語り継がれた三国志演義では、 悪役キャラになってしまい、以後長い間、劉備三兄弟を脅かす悪の王になってしまいました。
実際は、政治、軍事(兵法)、だけでなく、文学にも秀で、 すぐれた詩文を残してもいる異色の才人です。
この人の人材にこだわる執念は凄く、「唯才是挙」の布告は有名です。
要は、品行に難ありでも役立つ才能があれば推挙せよという事です。 いい家柄重視で、行いも良い人が評価される時代でしたが、 価値観を転換して考えています。 せっかくの才能を見逃してはいないか?という事でしょう。
この布告は大きな力を持った曹操の後半で出されたものですが、 前半の苦労している時から一環しています。
例えば、敵方の袁紹にいた陳林という人は、相当強烈な曹操のゴシップ記事のようなものを 政治宣伝用に書きましたが、曹操が勝利したあと、その才能を見込んで許し、彼を登用しています。
曹操が登場する後漢末期は、汚職にまみれ、民に重税を課し、 中でも皇帝の近くにいて絶対の権力を持つに至った宦官の腐敗は 酷い有様だったようです。
そして乱世になっていく。
翻って、今の日本では・・・
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