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『曽我物語』

2008年09月26日 11時52分13秒 | 【鎌倉・逗子・金沢文庫・横浜】鎌倉検定と散策
昨日まで3日間かけて読み終えた「現代語で読む歴史文学『曽我物語』」(勉誠出版)。
わかりやすい現代語訳に加えてふり仮名が付いているのでスルスル読めた。
クライマックスシーンは、原典を読みやすく記した<名文抄>も楽しめる。

ただ、第一巻の1.「日本国の始まり」から5.「源氏の系譜と頼朝の治世」までの5章は、
名前も知らない人物がたくさん登場するので、わたしには難しくてよくわからなかった

それから、工藤祐経(すけつね)を討って本懐を遂げた場面は意外にもあっさりした描写だと思った。
その分そこに至るまでの経緯がどれほど長かったか…。
実際のところ、苦労が多ければ多いほど、積年の夢を実現した瞬間というのはあっけないものかもしれない。

御家人になれるかなれないか、ましてや伊東祐親(すけちか)という
頼朝と敵対関係にあった人物の孫に生まれた曽我兄弟の不遇。
それ以前に兄弟の父親で工藤祐経(実行したのは家臣)に射殺された
河津三郎祐通(すけみち)も祐親の息子というだけで狙われてしまったのか、と思うと切ない。
祐親以下の伊東家はまさに親の因果が子に祟り…。

あと、なんで兄弟なのにお兄さんが「十郎」で弟が「五郎」なのか、
という長年の謎が解けた(元服した時の烏帽子親<姓>が違ったから)

いずれにしても、この『曽我物語』が能・幸若舞・浄瑠璃・歌舞伎に見られる
「曽我物」に多大なる影響与え、多くの作品を成立させたことに感慨もひとしお

先だって、この物語ゆかりの史跡を訪ねた記録をアーカイブスとして編集した

2007年2月12日(月)「曽我物語ゆかりの地を訪ねて(1)河津(曽我兄弟のふるさと)編」はコチラからどうぞ http://blog.livedoor.jp/mamataro911/archives/2007-02.html

2008年4月15日(火)「曽我物語ゆかりの地を訪ねて(2)伊東(頼朝&八重姫)編」はコチラからどうぞ http://blog.livedoor.jp/mamataro911/archives/2008-04.html
※ページの頭に流鏑馬の記事がありますが、そのままずっと下へスクロールしていくと掲載されています。ご注意ください。


ご興味のあるかたは、閲覧してみてください。







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