産経新聞さんから新聞記事と写真が届いた。1月9日朝刊の社会面(生活)で昨年11月に現地確認した、絵師・前田虹映の「躍進の城崎温泉観光図」肉筆画が写真入り記事で紹介された。ネット版の産経ニュースでも紹介されている。
産經新聞記事
最初に産經新聞豊岡支局長から連絡をいただいたのは昨年5月。鳥瞰図絵絵師の吉田初三郎とその高弟・前田虹映ら一門を研究している私への鑑定依頼だった。その後なかなか現地へ伺う機会が作れず、11月初めにやっと現地で確認することができた。豊岡及び城崎温泉は九州からは遠い。但馬コウノトリ空港を除けば、姫路や大阪、京都といった新幹線駅からはいずれも2時間半~3時間かかる。
絵師・吉田初三郎の高弟(義理の弟)である前田虹映は、記事では多少誇張されているが、現在のイラストマップに通じる画風を確立した最初期の人物であることは明らか。山口県柳井市に生まれ、風景画の重鎮・田中頼璋の門下で日本画を学び、大正10年に当時日の出の勢いだった鳥瞰図絵師・吉田初三郎の門下生となった。
洋画を学び広告美術の世界へ進んだ初三郎の工房に、日本画独特のぼかし画法などを学んだ虹映が加わったことで、初三郎の画風と創作活動のペースは大きく飛躍する。10指を数えた初三郎門下で虹映はすぐに頭角を現し、一番弟子として全国各地を忙しく巡る初三郎に代わって工房の指揮をとり、初三郎代理として活躍した。
息子さんの稀さんは、私以上に活発にお父さんや吉田初三郎の肉筆作品発掘で各地を巡っておられる。城崎温泉の肉筆画のことを伝えると、そのすぐ近くの宮津(天橋立)の旅館にも肉筆画があり確認した旨を教えていただいた。今年はなんとしても噂で肉筆画の現地所在を伝え聞いている「尾道市」「備後府中」などの捜索を行いたい。
今日の写真は、城崎温泉文芸館に展示中の肉筆画(産経新聞豊岡支局・谷下氏撮影)。
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鳥瞰図絵師・前田虹映
オールド地図鳥瞰図コレクション・吉田初三郎ほか
産經新聞記事
最初に産經新聞豊岡支局長から連絡をいただいたのは昨年5月。鳥瞰図絵絵師の吉田初三郎とその高弟・前田虹映ら一門を研究している私への鑑定依頼だった。その後なかなか現地へ伺う機会が作れず、11月初めにやっと現地で確認することができた。豊岡及び城崎温泉は九州からは遠い。但馬コウノトリ空港を除けば、姫路や大阪、京都といった新幹線駅からはいずれも2時間半~3時間かかる。
絵師・吉田初三郎の高弟(義理の弟)である前田虹映は、記事では多少誇張されているが、現在のイラストマップに通じる画風を確立した最初期の人物であることは明らか。山口県柳井市に生まれ、風景画の重鎮・田中頼璋の門下で日本画を学び、大正10年に当時日の出の勢いだった鳥瞰図絵師・吉田初三郎の門下生となった。
洋画を学び広告美術の世界へ進んだ初三郎の工房に、日本画独特のぼかし画法などを学んだ虹映が加わったことで、初三郎の画風と創作活動のペースは大きく飛躍する。10指を数えた初三郎門下で虹映はすぐに頭角を現し、一番弟子として全国各地を忙しく巡る初三郎に代わって工房の指揮をとり、初三郎代理として活躍した。
息子さんの稀さんは、私以上に活発にお父さんや吉田初三郎の肉筆作品発掘で各地を巡っておられる。城崎温泉の肉筆画のことを伝えると、そのすぐ近くの宮津(天橋立)の旅館にも肉筆画があり確認した旨を教えていただいた。今年はなんとしても噂で肉筆画の現地所在を伝え聞いている「尾道市」「備後府中」などの捜索を行いたい。
今日の写真は、城崎温泉文芸館に展示中の肉筆画(産経新聞豊岡支局・谷下氏撮影)。
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