marcoの手帖

永遠の命への脱出と前進〔与えられた人生の宿題〕

世界のベストセラーを読む(648回) 今は受難週の中、’20年4月12日はイースター(復活日)です。

2020-04-07 11:55:57 | #日記#手紙#小説#文学#歴史#思想・哲学#宗教

何故に、キリスト教は言葉を要求し面倒臭いのだ。アラビア人を殺し、その理由が太陽だ、と言い、懺悔を促す司祭の要求にその胸ぐらをつかんで追い出し、俺は俺の人生だ、ああすっきりした と。それが、「異邦人」主人公 ムルソーの言葉だった。前にブログに掲げた松谷みよ子の芥川賞をもらっていた小説「過越の祭」を紹介したのも同様の内容だった。結婚した相手が作家でユダヤ人、アメリカに住んでも親戚一同集まり決まった宗教行事を厳かに行い、障害を持った子供もあったが故か、聖書を読み何やらその訳のわからないかったるい儀式に付き合ってられないと、彼女は夜の街に飛び出しすっきりする・・・。

◆いずれの主人公も、同調する為の先理解がないからなのであるが、まさにキリスト教という宗教も人とその歴史についての先理解が要求される。殆どの人は、キリスト教は清く、正しく、美しく?を要求しているように思い、憧れのような崇高な?イメージ、それにアカデミックな雰囲気にひかれるのだ。無論、それは間違いではないのだが、だが、間違えてはいけない、肝心なのはイエスという男は、血だらけになってボロボロになって、犯罪人の一人として呪われた十字架で死んだということなのだ。いかに僕らは周囲の他人の目を気にして生きていることだろう。今生を経て必然的に死ぬであろう肉体を持って自分の言葉として彼の言葉を聞き取らなければ、この地上に彼の血だらけの十字架が立った理由は分からない。キリストが、今宵、パラダイスに行くと言われた男は共に十字架に掛けられた、ただイエスを認めた犯罪人だった。キリストは空間に浮かんでただ、天国を指し示しているのではない、無神論(カトリックでなければ違っていただろうと僕は思うのだが)如何に関わらず我々は人間としてこの地上の不条理と戦っていかねばならないのだ・・・それが、カミュの不条理の哲学だった。

◆何故に、キリスト教は言葉を要求し面倒臭いのだ。・・・実際にこの身をもって復活するからである というのが 今の僕の答えである。この世界中にたった一人の自分という人間が、今も動いている壮大な永遠といわれる神のドラマに触れたとき誰でもがきっと驚くに違いない、僕はそう信じている。・・・


世界のベストセラーを読む(647回) 生か死か、それは頭でこねくり回していることではなく今の状況なのだ!

2020-04-07 10:43:24 | #日記#手紙#小説#文学#歴史#思想・哲学#宗教

今朝は、こちら東北は風が少し冷たいが太陽が輝き、空には雲ひとつ見られない青空である。

◆ブログ638回から642回に紹介した東京の退任牧師から、先方の教会での学びの資料が配信されてきたので、又、記録として掲載したい。ご夫婦ともに持病があるから今回のコロナ騒動で外出自粛にも十分留意しているという内容で。それから、最近、カミュの小説「ペスト」が読まれているそうですね、と書かれていたので、僕はだいぶ前から僕のブログでそれを紹介しているのですよ、と返答。机上の前には彼の若き頃の写真も貼っています。僕のカミュとの第一彼との出会いは「異邦人」という小説でしたから・・・と。

◆教会という組織体に属していない人にも多く、実際生きて働いているキリストを知りたいと願っている人は、実に多数存在していると僕は思っているので、その障害を取り除きたいと願っているのです。言われてみれば時は迫っている、というところだろうか・・・。織体に入って居る人々には先理解としての事柄が疑問もなくベースとなっているが、一方、外の人には、その上に言葉が重ねられ説明をされてもしっくり来ないのではないかと常に思っているところなのである。アカデミックな雰囲気には浸るとことはいくらでもできるだろう。そう、実在の彼(イエス)と語るには聖書を自分の言葉で読まなくてはいけない。それが答えでもあるのだが、しかし、それはあくまで無味乾燥のようで、長い歴史の先理解がないと分からない内容でもある。まさに、僕らは主人公ムルソーでもあるわけだから。

◆キリスト教という宗教は心の安寧だけではないということは、今の現実を直視したらいいではありませんか? 否、書き方がよくなかった。そもそも、人が分類した宗教の一つなのだというようなものではないのです。いくら語っても理解しない人にはわからないのだろうけれど。僕らには不可知だが生きて働いて世界を動かしているのだよ、それを感じると言うか、察するというか。全宇宙を創造し、人を創造し、ゆえに心に叶う人には先に啓示というものを与えているというから・・・。だから、現在のコロナ騒動の状況に多くの真のキリスト者はほとんど驚いてはいないのである。・・・