marcoの手帖

永遠の命への脱出と前進〔与えられた人生の宿題〕

世界のベストセラーを読む(736回)(その1)9/13日経新聞**「真面目」を探し求めて

2020-09-14 23:50:09 | 日記

◆最終面に ”うたごころは科学する”という欄に***「真面目」を探し求めて***と題して詩人で科学者である坂井修一氏の、人が死を考えたくなるのはどういう心情なのかを考えさせる文書が載っていたので思うところを述べてみたい。最近も若い男優俳優や女優俳優の自殺がニュースとなっていたから・・・。日経は次のような文章だった。

◇高校生の夏休みの宿題に、夏目漱石の「こころ」と太宰治の「人間失格」を読んでの感想を述べよについてだったと。こころの先生も人間失格の葉蔵も自殺するのであったが、人格落差は覆いようもなく、先生は生真面目に対し葉蔵は自堕落なグレた不良であって、先生に共感するも後者は人生の落後者として感想文を書いたというのだ。それに対し当時の現代国語の教師が、次のように筆致で答えてくれたというのだ。それは一人の人間の声だったと。***「真面目・不真面目で言えば、葉蔵は真面目すぎるほどにまじめだったのではないですか。出自にもよりますが人は人生の諸事をまともに受けとめすぎると彼のようにならざるをえないのではないでしょうか。」***正確には覚えていないがこういう内容だったと思う。これはとても痛い言葉だった。人間の本性を真摯に見つめ続けることを真面目と言うならば「こころ」の先生も、「人間失格」の葉蔵も等しく真面目である。前者しか見ようとしない私は、人間としての自分が何であるかを本気で考えたことがなかったのではないか。そして何事にも上手な応答をして世間受けする優等生になりたがっている俗物なのではないか。社会にも個人にも深い闇があり、漱石にも太宰も、その闇を真剣に探り求めた。文芸とはそういう行為であり、試験でよい点を取るのとは、根本から違うのだった。・・・続く


”新聞記者”という映画を見た(2020年2月のこと)

2020-09-14 22:56:55 | 日記

安部首相も変わりましたしブログにあげても差しつかえないかなと。これを見たのは実は今年の2月でした。あまりにモリカケ問題そっくりの設定。新潟に作る大学新設計画とやらは実は内容が過激で突飛だったけど、流れとして加計のそれに似てなくもない。この女性記者のシム・ウンギョンという方はこの映画で確か賞をもらってました。何しろモリカケ問題では文書偽造もあり、まじめな公務員が自殺までしているのですから。

***東都新聞記者・吉岡(シム・ウンギョン)のもとに、大学新設計画に関する極秘情報が匿名FAXで届いた。日本人の父と韓国人の母のもとアメリカで育ち、ある強い思いを秘めて日本の新聞社で働いている彼女は、真相を究明すべく取材を始める。一方、内閣情報調査室の官僚杉原(松坂桃季)は葛藤していた。「国民に尽くす」という信念とは裏腹に、与えられた任務は現政権に不都合なニュースのコントロール。愛する妻の出産が迫ったある日彼は、久々に尊敬する昔の上司・神崎と再会するのだが、その数日後、神崎はビルの上から身を投げてしまう。真実に迫ろうともがく若き新聞記者。「闇」の存在に気付き、選択を迫られるエリート官僚。二人の人生が交差するとき衝撃に事実が明らかになる。現在進行形の様々な問題をダイレクトに射抜く、これまでの日本映画にない新たな社会派エンタテインメント!***

◆内閣情報調査室という部署が、内閣に不都合な情報は流さず、情報操作してメディアに流しているところが気になりました。秘密保護法やら文書が偽造されたり、自衛隊の戦地日報記録はないなどというような常識では頭をかしげたくなるおかしなことがありましたから。いずれ菅新総理は国民の納得いくような政治をすると公言しても、これは終わりとしているが、蒸し返されると財務麻生さんが自分の部下のことだから「解散だ~」とか外野で騒ぎだし菅新総理を困らすのだろうな。浮いた私見は露骨に出さない菅総理、頑張ってください。・・・(おわり)