昼食を終えまた同じ路線のバスに乗り呉駅前に戻ります。
駅前大型スーパーを抜けたそこはフェリーターミナル。
さすが瀬戸内海は生活と航路の距離が近い。
そこから艦船めぐりの遊覧船に乗ります。
平日でガラガラだろうと思い油断していると観光バスがやってきて満員に……というのは横須賀で何度も経験しているので予約を入れていました。
時間が近づき桟橋に案内される途中で前の便のスタッフさんから申し送りが聞こえた。
”「ひびき」が入ってくる”
えっ!
まじまじ?
走っている姿が見れるの?
もうこの時点で鼻血吹き出しそう。
海上が見えた瞬間目に飛び込んできたその光景。
あの独特なカタマラン船型はまさしくひびき/はりま!
遊覧船に乗る前から興奮してバッシャバッシャ写真を撮っていると艦船めぐりガイドの方に「これからもっと近づいていきますから」と笑われてしまった。
まぁそうだけど、近づく頃にはきっとバースに入ってしまっているだろうからこうして航走中を見るのは今しかできないやん?
音響測定艦AOS5201「ひびき」
この艦は周辺各国の潜水艦の情報収集を主な任務とし、それは潜水艦並みに機密事項が多く運用自体も秘匿されています。
水上艦であるからには完全な秘匿というわけにはいきませんがそれでも謎の多いこの艦。
2艦しかいないこのひびき型はそのひびき、はりま共にここ呉所属で横須賀ではたまにしか見られない上に秘匿艦であるこれがこうして走っている姿を見ることができるなんて関東民にとってはとても貴重です。
もうこれだけで今回の広島旅行は大満足!!
もうここで終わっても悔い無し……
まぁそんなことは奥さまには言えませんが……
旅行日程中この初日だけはぼくの好きなところに行って好きなように行動するから許して。
見るものも観光色ゼロなグレーばかりだから。
と、あらかじめ妻には言ってはありますw
遊覧船出航でまずは目の前にそびえる建造中のコンテナ船。
日本郵船と商船三井、川崎汽船が昨年コンテナ船事業を統合して設立した新会社オーシャンネットワークエクスプレスの「ワン・グルース」
全長は364mで総トン数は14万オーバー。
もうでかすぎて写真に撮れません。
出航前にビルの展望階で撮っておいてよかった。
コンテナを限界いっぱいまで詰めるよう船橋がうっすい。
昔の大型オイルタンカーもこんな配置をしていた時期はあり、一度は廃れた気もしますがコンテナ船でまた復活するとはね。
正面ドーン!
でもほんのちょっとタイミングずれちゃった。
この後も続々と建造されています。
これよりもっと大きな船は四国の今治で建造されていてここ呉でも可能ではあるのですが港のカタチからこれ以上長い船をここに係留するとフェリー等の往来に支障が出てしまうのでこのサイズに留めているのだとガイドのおっちゃんが言ってました。
このマゼンタピンクは衝撃的な色でこれから増えていくこの姉妹たちはあちこちの海で目をひくことでしょう。
鮮烈な色に目が奪われましたがまたグレー一色な世界に戻りましょう。
輸送艦LST4001「おおすみ」に
練習艦TV3508「かしま」
先月末に5ヶ月にわたる世界半周の練習航海から帰ってきました。
護衛艦DD106「さみだれ」の乗員さんが手を振ってくれてる。
シンボルマークに書かれている「マイティーペガサス」はさみだれのニックネーム。
いずもは「グローリアスクラウド」で、かがは「ホワイトベース」
なんでも加賀ということで白山をイメージしたという事らしいのですが……やっぱりペガサス級強襲揚陸艦1番艦のホワイトベースだよなぁ。
ところでなんでネームシップなのにホワイトベース級では無くペガサス級なんだろね?……って話が思いっきりズレてますね。
横須賀の軍港めぐり遊覧船にくらべ呉の艦船めぐりはとにかく接近しまくる。
横須賀は米軍もいるからなのかも知れない。
接岸作業中のひびきにも
こんなに接近していいの?
まぁひびきが集めた情報が機密なのであって艦型自体はどんなに見られても別に構わないんだろうけど。
そして……
かがーっ!!
どんなに風が吹いてていても自衛艦旗にカメラを向けると萎んでしまうというのは艦艇写真あるあるだと思いますが今日はこんな綺麗にたなびいている。
いずも型のヘリコプター搭載護衛艦DDH184「かが」
この艦も先日長期の海外航海から帰ってきたばかりです。
艦船めぐりはとにかく運次第でまったくフネがいないこともあるので今日はなかなかツイている。
給油装備のカバーが開いてますね。
同型艦のいずもとかがの違いがわかりやすいポイントはこのカバーの有り無しです。
DD105「いなづま」もかがと共に2ヶ月にわたる航海から帰ってきました。
横須賀で艦艇を見るたびに思うことはいつも綺麗な自衛艦に比べ米海軍のフネは汚ねーなーということ。
でも長期の航海から帰ってきた艦はやっぱり汚いものですね。
それにしてもこの痛み方はドッグ入りのローテーションも近いかも知れませんね。
DE234「とね」に訓練支援艦ATS4203「てんりゅう」
呉は横須賀と違い入り口が複雑な地形をしておらず頭からスルッと接岸、お尻からサクっと後進ニュルっと回頭で出ていけるのでこのように船首を陸に向けた入船入港が基本だそうです。
なお先程の「ひびき」だけは例外で出船入港することからもひびきがいかに特別なフネであるかとガイドのおっちゃんが言ってました。
「おやしお」型潜水艦のナニしお?
出港が近いのか充電中で蒸気が盛大に出ています。
奥には昼食を食べた港町珈琲館が見えますね。
ドックの門扉が開かれ注水・排水試験中のDE229「あぶくま」に
ドックアウトが近い練習艦TV3513「しまゆき」
もうグレー一色なフネめぐり。
思っていた以上に多くの艦艇がいて大満足。
旧海軍呉鎮守府/現呉地方総監部庁舎の大階段を眺めながら艦船巡りも終了です。
艦に大接近するしガイドのおっちゃんも海自あがりで話もよりつっこんだ内容で横須賀に比べ時間は短いけれどとてもディープでした。
これ、横須賀の軍港めぐりでもやってくれんかね?
海からは少し離れてもまだまだグレーの世界は続きます。
海上自衛隊の資料館「てつのくじら館」
実際に海自が運用していたゆうしお型潜水艦SS579「あきしお」が退役するにあたってクレーンで陸揚げしてそのまま展示公開してしまったちょっと頭おかしい(もちろん褒め言葉です)施設です。
スクリューの形は機密なのでごくごくオーソドックスな形状のものを取り付けてありますね。
とは言っても神戸の港めぐりに乗れば川崎重工のドックで見れちゃっている気もしますが……
わかってはいても海の上で見ることができる潜水艦からは想像もできないほど実は海面下ではこんなにも巨大。
ところでうちのPC、うみと変換すると「海」ではなく「海未」と第一候補に出てくるのですが……
潜水艦の錨が
こんなカタチをしているっていうのは案外知られていないことかも知れませんね。
機雷や
その機雷を処分する20mm機関砲などの掃海関連の展示を見た後は
いよいよ元「あきしお」に乗艦です。
横っ腹に穴を開けて入り口を作っているんですね。
甲板上ハッチから「直上ーっ!敵機ーっ!!」って叫びながらはしごを滑り降りたかった気もしますが……
って実際やったら怖くてビビっちゃうんだろうな。
操縦席。
窓がなく風景に頼らない数値と体感だけの操縦ってどんな感じなんでしょうね。
なにがなにやら……
なにがなにやらその2
ここ知ってます!
ラミウス艦長が政治将校をぶっ◯ろしたところですよね!(違っ)
唯一の個室である艦長室です。
あっ! ここも知ってますよ。
ラミウス艦長が豊かな髭にソースが付くのも気にせず厚切りステーキを食いまくる実はけっこう飯テロ映画な…………ってレッドオクトーバーネタはもういいですか?
狭い。
きっと現役当時はこのベッド裏にヌードグラビアとかが貼られていたんだろうなーってこれも映画で見たまんまなイメージですが……
ここは案外広い。
でも乗員数に対しての数を考えると……想像しただけでお腹痛くなっちゃいそう。
見れるところはそんなには多くないけれど本物の潜水艦艦内に入れる貴重な体験でした。
櫻スカッシュで一息。
売店では識別帽がずらり。
うーん……艦これ。
「冴えない彼女の育て方」の絵を描いている方だね。
最近あちこちで起こっているエセフェミニストによる意味のない萌え狩り被害にあいませんように。
その絵柄による陸海空3自衛隊クリアファイルと
やっぱり呉に来たからには呉所属艦のグッズを買わなきゃなSS508「せきりゅう」識別帽と
DDH183「いずも」のタオル。
いずもは横須賀艦だけどマークが入ってるのはあちらでは見たことがなかったので。
お隣の大和ミュージアムは時間の都合で残念ながら諦めました。
まぁぼくは昔より現代のほうが好きなので海自資料館で満足。
戦艦「陸奥」に主砲身は横須賀ヴェルーニ公園にもあるし。
呉線~山陽線はそんなに乗客数は多くは無いもののなにせ3両編成なので夕方にはかなりの混雑でせっかくセノハチ補機のEF67が見えたのに写真を撮るなどの身動きがとれず。
でも山陽路のルーキーエース227系電車に初乗車できた。
連結面だけではなく併結時も考えて先頭車にも取り付けられた転落防止幌だけどデザイン上邪魔なこいつを逆に真っ赤に塗りRedWingとロゴまで入れチャームポイントとしたのは良いアイディアだと思いますね。
降りた宮島口駅前の「うえの」さんで名物のあなごめしを購入。
宿では夕食も用意されてるけど旅先での食べ過ぎ問題気にしなーい
JR西日本の連絡フェリー。
こう言った前後が無く回頭せずともそのままピストン運行できるフェリーは瀬戸内海ではよくあるタイプなのですが整備ドックから出た時とかはどちらが宮島側でこちらが本州側って決まっていたりするものなんだろうか?
10分ほどのショートクルージングで
目的地の宮島に到着。
さっそく鹿の出迎えを受ける。
でも実は宮島の鹿には恨みがある。
まぁそんなことはひとまず置いといてやどに向かう。
リブマックスリゾート安芸宮島。
昨今流行りのリノベーションホテルですね。
古いホテルの構造は変えずにそのままで見た目を綺麗にしたリノベーションとわかっていてもこのシャレオツ感に>ω</!!
お部屋も素敵ー
食事はオーソドックスなバイキング形式だけどぼくはいくら食事が良くても施設が昭和の残滓みたいな感じだとゲンナリしちゃうのでこの宿選択は良かったと思います。
オーソドックスながらもそこそこ値段なりには美味しかったのでお腹いっぱい食べたのに……
深夜0時すぎにお夜食であなごめし
ヤバイですね☆
(つづく)