昨日の横須賀ヴェルーニ公園。
まるで林の中の木々のようにそそりたつマスト。
この逸見岸壁H1/H2バースを独り占めしている主の「いずも」が台風被害支援で出動している同型艦「かが」との交代のためにこの日の早朝出ていき、その空いたところに多数の艦がバースチェンジや沖合停泊からの着岸をしていました。
その数6隻。
3隻づつのメザシ係留とはいえいかに「いずも」が巨艦なのかがわかります。
前列左からDDG177「あたご」は舞鶴基地が母港の艦。
DD107「いかづち」はここ横須賀でお隣DD171「すずつき」が佐世保。
奥の左と右はDD110「たかなみ」とDD116「てるづき」は横須賀で真ん中のDD115「あきづき」が佐世保所属です。
このように横須賀以外からの艦艇がいるのはおそらく先週が観艦式だったため。
観艦式自体はその予行日も含め台風19号の影響と、その災害救助支援のために中止となったのですが、参加艦艇のいくつかが観艦式使用海域である相模湾に近いこの横須賀に滞在しています。
それはこの3艦だけでなく奥にはもっと数多くの艦がおり、海外からの参加艦も寄港しているのです。
これは軍港めぐり遊覧船に乗るしかない。
…………
おまえなぜそこにいる。
ぼくはいつもこの遊覧船では2階船尾に陣取るのでこいつがとても邪魔。
なんか横須賀市は現在ONEPIECEとコラボ中らしいのですが、ぼくはこのONEPIECEが嫌いということもありこんなところに立たれているのが目障り。
目の前の元ショッパーズプラザ(改装工事中)の足場にはでっかく「横須賀はオレたちのナワバリだ!」なんて書かれているから更に不快。
みんなが大好きな横須賀をおまえ個人のナワバリだと?
大体こいつら「海賊」なんて名乗っておきながら略奪行為等海賊らしいことをしておらず只々喧嘩大会しているだけじゃんプークス……
ナワバリにするって言うのなら第1護衛隊や第6護衛隊、第2潜水隊群にそして世界最強の米第7艦隊を相手にしてみろよ。
その長~く伸びる腕でハープーン対艦ミサイルの飽和攻撃を受け止………………
はい、大人気なかったデスネ。
モヤモヤしていたところに遊覧船出港なので気を取り直しましょう。
柄にもなくお見送りで手を振っている遊覧船運行スタッフさんにこちらも振り返してみる。
まずはいつもどおり最初に接近するのは海上自衛隊の潜水艦バース。
X型尾翼が特徴的なそうりゅう型とおやしお型が仲良く並んでメザシになっています。
ここの隊員さんはいつもこの遊覧船が通ると手を大きく振ってくれます。
そしてこれは珍しいイギリス海軍の海洋観測艦H88「エンタープライズ」です。
もうなによりエンタープライズの名がカッコイイ!
艦橋の構造がカッコイイ!!
ファンネル横の獅子の紋章がカッコイイ!!!
でもファンネル上からひょろひょろっと伸びている錆色の排管は……うん、カッコワルイ。
ファンネルを高くすると後ろが見えにくくなっちゃうけど排気は高いところからしたい……ってところなんだろうか?
米海軍のDDG54「カーティス・ウィルバー」は大規模改修中でイージス艦特有の八角形をしたフェイズド・アレイ・レーダーも外されていますね。
その隣のピンクの船体はその工事の支援をする宿泊艦APL40で、ブルーリッジより高齢な最古参。
艦上になにやらたくさんの人がいますね……ってえらい数やな。
オタワがおったわ。
観艦式参加でカナダ海軍のフリゲート艦FFH341「オタワ」が米軍エリアに接岸しています。
その少し緑がかった船体色はさきほどの「エンタープライズ」と似ているのはやはり大英帝国?
港外に出るとLST4003「しもきた」がいました。
後部のウェルドックが半開きになっているのはなんでだろう。
写真がぶれてる?
手前のブイ見てよ。
波が荒くザブンザブン揺れまくりで被写体を中央に収めるだけでも一苦労なんです。
そして……寒いーーーーっ!!!
すぐ横で短パンに薄いシャツの前がはだけた姿で突っ立っているルフィに少し同情。
DDG172「しまかぜ」は沖合錨泊。
佐世保からやってきました。
同じく錨泊しているこちらはDD118「ふゆづき」で舞鶴が母港です。
同じ角度から見る1988年就役「しまかぜ」と現在の海自護衛艦で主流となっている艦形の「ふゆづき」とのシルエットの違いがよくわかり面白い。
長浦港に入り波も静まり風もいくぶん弱まったかな。
いつもは掃海艦や各種支援艦がいるここ長浦港ですが今日は横須賀本港がいっぱいなので護衛艦もこちらに停泊しています。
掃海母艦MST463「うらが」に佐世保から来たDD108「あけぼの」とDD109「ありあけ」姉妹。
海自では現在一番姉妹が多いむらさめ型九等分の花よ…………いやなんでもないです。
一方こちらは同型艦のないオンリーワンな敷設艦ARC483「むろと」
呉からやってきました。
……と打っているまさにその時スマホの画面に”むろとグアムでの訓練のために横須賀を出港”と通知が入りました。
ご安航を祈ります。
こちらは横須賀が母港の海洋観測艦AGS5104「わかさ」に掃海艇MSC605「ちちじま」とMSC604「えのしま」
見慣れない船型の2隻はインドからやってきました。
コルベット艦P30「キルタン」にフリゲートF49「サヒャディ」
ヘリ格納庫扉にでっかく絵が描かれていて素敵。
でも留め方適当で、もやいゆるゆる斜めメザシ。
やはりおおらかだなインド人。
艦内食堂はカレースパイスの匂いが染み付いているのだろうか。
メキシコ海軍の「クアウテモク」が晴海に着た時はチリペッパーの匂いがすごかったし。
インド人が右にいますよ!!……ってネタを考えたのに一人も艦上に出ていない……
それでもせっかく思いついたので状況に無くとも言っておくスタイル。
荒井掘割水路を通り本港に帰ってきて目の前に現れるのがF68「フォーミダブル」
シンガポール海軍のフリゲートです。
変わったカタチをしているのでどれがフォーミダブルでどこからがお隣の艦なのかシルエットが掴みづらいですね。
フォーミダブル来日でアズールレーン勢が歓喜しているようですがぼくにはそれはわかりませぬ…………ちょっときゅ◯ゅーすぎない?
正面ドーンだYO!
色が2色使われているのもカタチが分かりづらい原因のひとつかも。
迷彩ってことなのかなぁ
そしてそのお隣なのがオーストラリア海軍の駆逐艦DDG39「ホバート」
2年前に就役した最新鋭のイージス艦です。
さすが艦橋横には赤いカンガルー。
そして海自護衛艦DD101むらさめに佐世保から来たDDG173こんごう、そしてDDG176ちょうかいです。
3艦ともお尻をこちらに向けているのでごちゃつき感が魅力的。
頭から接岸する入船とこちらに向けてバックで入る出船はどういった決まりで使い分けているんだろう?
いずも型はサイドエレベーターの関係で必ずスターボードサイドに接岸するようだけど。
一番目立つところにこの目立つ色!
砕氷艦AGB5003「しらせ」はクレーンが動いていました。
来月にはまた”宇宙より遠い場所”南極へと旅立つのでその準備中なのでしょうか。
ラミングで傷だらけで帰ってくる船体下部も今はまだ再塗装されてきれいな姿。
今年~来年の氷はどうなんだろうね。
45分のクルージングも終盤で逸見岸壁の「あきづき」「てるづき」「たかなみ」
あきづきの影に隠れている2艦に対して
前列の「すずつき」「いかづち」「あたご」は背の順に並んでいるみたい。
終わってみれば7カ国もの艦艇を見ることができた大満足の航海でした。
遊覧船値上げされていたけど……
JAFカードでの割引無くなっていたけど……
さて、山頂アタックするか。
肌寒い天候だけど……夏場より全然マシとはいえやはりキツい。
膝がガクガク息はゼーハー
でもこの絶景を見ずに帰ることは出来ません。
暑くないだけではなく悩ませる蚊がいないのは大きい。
眼下の横須賀駅に久里浜行きのE217が到着。
短っ!
堂々の15両編成の横須賀総武快速線だけども逗子~久里浜間は4両切り離され11両編成。
そそいてその増結分である4両編成でも走っていたりする横須賀線末端部。
使用しているホームは1面のみでたまーに始発が頭端ホームのおとなりから発着だけの横須賀線と名乗っている割に駅前にも何もなく思いっきりローカル感ただよう横須賀駅。
しばらくここでボケーっとしていたいけど(蚊もいないしね)次から次へと同好の方々が登ってくるのでこの場を譲り下山。
足に力が入らず降りるのがとても怖い。
メザシだよっ!
ホバートのお顔とフォーミダブルのお尻は帰りの横須賀線車窓からほんの3秒だけ見ることができました。
とこの写真を見ていて今気づきました。
フォーミダブルの向こう、あきづき?走っている?
もう少しヴェルーニ公園にいれば出港が見れたのかー……