先日ヨドバシカメラを覗くと久々にこれが店頭に並んでいるのを見ました。
ガンプラという言葉さえ無かった40年前からずっと売られているこのプラモ。
「シャア専用ムサイ」
機動戦士ガンダムに出てくるジオン公国軍のムサイ級巡洋艦です。
ミリオタ的にはシャア専用ムサイなんて言い方では無く、ムサイ級巡洋艦「ファルメル」ですね。
ただの少佐がモビルスーツの色はともかく艦橋の形が違う巡洋艦をなぜ持っているのか?という疑問には"もともとドズル・ザビ中将座乗艦だったフネをルウム戦役での功績を評価しシャアに与えた"という後付け設定があるようです。
ドズルさんは新たに就役したグワジン級戦艦に乗り換える際にそれまで乗っていたムサイを一般型に改装するにもお金がかかるしという理由でシャアが乗ることになったのでしょう。
でもシャアがコムサイで地球に降下したあとはどうなったんだろう?
沈んだのかも知れませんね。
ファルメル艦長だったドレンさんもその後は一般型のムサイ級(それも主砲が2基4門と武装が減った戦時生産簡素型?)になっていたので。
でもドレンさんもその激戦を生き延び、昇進して晴れて艦隊指揮官になったのでしょう。
まだこの頃はこういった艦艇のプラモも発売されていたんですよね。
アニメ内でもパブリク突撃艇がワイルドウィーゼル機の役割を果たしたり、ルッグンのような偵察機や連絡機としてディッシュがあったりと人型ロボット同士が戦っているだけで無い魅力があったんだけど、まぁその後のガンダムシリーズはただモビルスーツばかりが戦っているだけであまり戦略や戦術というのが感じられない、デザインはリアルだけど戦争物アニメとしてはどんどんリアルじゃなくなっていくと…………いかんいかん、またファースト原理主義が出てきちゃった。
まぁ、ともあれ今では滅多に見れないこのプラモ。
価格も当時から値上がりされておらず300円!だし買ってサクサクっと作ってみます。
最近のガンプラは接着剤など使わず作ることができますが、この頃はまだプラモデルらしく接着剤で貼り合わせていきます。
確か当時は菱形で使いづらい接着剤が同封されていた気がしますがもうあれ、入ってないんですね。
ゲートも太いし部品の合わせ目も目立つところに出来ちゃう。
何もかもが今のガンプラとは違いますが、キットの素性は良好でパーツが歪んでいたり隙間が開いたりすることなく30分ほどで組み立ては終わります。
で、結局合わせ目に瞬間接着剤を流し込んで削り始めると……
発売当時このムサイ(確かシャア専用ではなく量産型)を作ったときはまだ子どもで当然こんな"合わせ目を消す"なんて知りもせずニッパーも無くハサミでペキペキランナーから外し、大してゲート処理もせず張り合わせただけでも満足していたな。
ホビージャパンやモデルグラフィックス誌を見るまではプラモ作りを苦痛なんて思いもしなかった。
それが今や苦行の連続ですよ……
はぁ〜
あらかた削り終わり主要ブロックをはめてみると……
かっちょいいん‼︎
やっぱ大河原さんって天才やな!
さぁ、削る手間もかけたことだし300円プラモに見えないくらいはディテールアップをしていくよ。
部品取り用にヤマト2022のドレッドノート級を買ってきた。
価格的にムサイのほぼ倍な物を部品取りに使う贅沢。
千葉にロッテ球団が来るとなった時、チーム名も公募だったのでぼくは「ドレッドノート」で応募したんだよね。
元ネタはイギリス海軍の昔の戦艦「ドレッドノート」(超ド級のドはここから来ている)からで言葉の意味は「ぜってー負けねーぞ」と言うもの。
まぁ千葉ロッテマリーンズになったわけですが、千葉ロッテドレッドノートなんて言いにくいのをなんで応募したのか?
本当は量産型が欲しいところなんだけどこのシャア専用しか無かったのでなんだか顔に見える独特なデザインの艦橋パーツは使わずこのドレッドノートから拝借。
そのままだとあまりにヤマト世界の艦艇に見えるので切り刻んで組み換えたり向きを逆にしたりで高さを抑えヤマトっぽさを消す。
宇宙世紀では今よりも省略化が進んでいるだろうから艦橋も小ぶりな方が良いだろうからなかなか良い感じ。
そして階下の副艦橋?も閉鎖しちゃう。
主艦橋とあんなに近かったら一緒に破壊されちゃうわけで、その主艦橋を失った際は艦内にあるCICから操船も行うと設定。
細かくプラペーパーを刻みペタペタ貼っていき、スラスターの穴も開けまくり細かなディテールらしき物追加していく。
同様に死角を無くすために下部に3連装副砲を2基設置。
ここなら後方にも撃てるね。
ムサイ級は全砲門前に向けちゃうぜ! 後ろ? そんなの知らねー 正面から撃ち合いやがれ!! な漢っぷりが魅力ですが、やはり射界の死角は無くした方が良いのではないでしょうか。
どんどん重装備になっていくけど、あくまで巡洋艦なので戦艦には見えない程度には留めておく。
エンジンブロックと両サイドのブレードフィンは水平から下に角度をつけて設置と変更する。
ファントム無頼世代としては垂れ下がっていた方がカッコいいよな!!
塗膜が厚くなったらプラペーパーで作った細かなディテールが潰れそうなのでサーフェイサーはかけずに直接タミヤ缶スプレーを吹く。
色はフィールドグレーをチョイス。
一応グレーなんだけどいい具合にグリーンぼくなる。
もうちょっとディテールを追加しようかな。
プラ板を切り刻み各周波数アンテナらしきプレートをあちこちにペタペタ。
艦橋両脇に張り出しを設置して爪楊枝の軸頭で作った小型レドームを3基装備。
宇宙世紀と言ってもそのころのことなんてわからないし、そんな未知のディテールを付けるよりも現用兵装を取り入れた方がリアルには見える。
さぁ、再塗装でどれだけ塗膜に潰されることなく残るか。
つづくよー